人工知能 対話エージェント @KELDIC

今日の社内AIセミナー第115回では、 言語解析について取り上げた。
特に、近年、注目を集める対話エージェントの、

@KELDIC 
https://twitter.com/KELDIC

君だ。この KELDIC 君は、twitter 上のAIで、こちらに言ったことに対して、
適切に返答してくれるし、「KELDICの勉強部屋」に行って、

http://www.cm.info.hiroshima-cu.ac.jp/inaba/keldic/

今の受け答えは「いい」「わるい」を教えてあげると、どんどん賢くなるのだ。
(すぐにではなく、まとめて明け方にかけて学習します)

KELDIC君は、機械学習、によって学習する。KELDIC君は、人間が作ったセリフのデータベースがあって、会話の文脈に応じて、データベースのセリフをランク付けして、最も良いセリフを選択するようになっているのだ。

稲葉通将,平井尚樹,鳥海不二夫,石井健一郎: 
「統計的発話選択による非タスク指向型対話エージェントの設計」 
Human-Agent Interaction Symposium 2011 (HAI-2011), 2011.
http://www.ii.is.kit.ac.jp/hai2011/proceedings/html/paper/paper-3-1b-1.html

この論文はとても高度で密度の濃い論文だが、要約するとこんな感じか。

(1) それぞれのセリフはベクトル空間の1点に対応付けられる。(素性ベクトル)
(2) そのベクトルを評価する関数Fがすなわちスコアを返す。
(3) 関数Fは今回は内積関数として、ベクトル w を求めたい。
(4) いろいろな文脈cに対して、候補となるセリフに人間が点数を付ける。
(5) この点数のベクトルと、AIがFで作る点数のベクトルが同じになるように、
    Wを学習させて行く。
(6) そのために一端、統計で使うボルツマン和の形に変数変換して、
     この問題を確率分布の問題にすり変える。(ListNet法)
(7) 最速降下法でアルゴリスティックに w ベクトルを求める。

KELDIC君の興味をもった方は、ぜひ、CEDEC 2014 で稲葉先生のご登壇する二つの連続セッションに来ましょう!

将棋の次は人狼か?
http://cedec.cesa.or.jp/2014/session/AC/13479.html

クロスボーダー「AI×言語解析」パネルディスカッション
http://cedec.cesa.or.jp/2014/session/ENG/5158.html

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