物語は求められる。
人間は成長するために、いろんな体験が必要だ。
ところが、人間はあるところから、現実の体験だけでは足りなくなって来た。
或いは、現実の体験だけではない体験によって、より成長できることを学んだ。
そうやって物語は人類に欠かせないものになって来た。
時にそれは社会に必要な物語であり、時に個人に必要な物語なのだ。
アニメーションが量産されている。これはビジネス面からはそう言われる。
しかし一方で、これだけのラノベやアニメーションが必要なのは、
我々の世代、現代の世界に生きる人の多くが、
そういった物語を必要としているからなのだ。
現実の体験が Boring すればするほど、架空の物語は強烈に求められる。
或いは、現実の世界の変化に対応するため、個人の成長が間に合わない時に、
物語は希求される。
脱出ゲームは現代に必要な物語を補完している。
現代の物語は情報量が多い。情報を処理する仕方をそこで人は学んでいる。最も大きいのが対人スキル。アニメの中での対話、人生の楽しみ方も、ネットでは教えてくれない、対人シミュレーションとして機能している。或いは、異性への関係の仕方も。
アニメーションからまさかそんなことを学んでいるとは、ついぞ思われないだろうが、それぐらい、現実に適応できない人間にとって、アニメーションは一つの現実への足掛かりなのである。
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