災害とエンターテインメント
私などが言うのはおこがましいですが、
学生の方にはつたえておきたいことは、
もし災害に応じて、自分の仕事を投げ出して、
何か特別なことをしに行くというのは、
素晴らしいことの反面、普段の仕事の価値を、
信じていないことになります。
毎日の仕事は、社会の役に立つ仕事をしている、
それを信じられる仕事をする。
直接もすぐにも役立たなくても、
その人達にいつか通じている、
というのが、社会というものです。
毎日、そうやって自分の仕事を反省しながら、
仕事をすることがたいせつなことです。
僕にはそれが先の震災に会うまでわかりませんでした。
エンターテイメント産業の足場は弱く、
すぐに不謹慎とか役に立たないと言われますが、
いかなる時においても、エンターテイメント産業が
担っている使命を、普段から考え抜かねばなりません。
そこにこそ、
我々が為すべき仕事の入り口があるのです。