スキルの言語化
昨日のnoteで、少し触れた"スキルの言語化"
最近この重要性をとても感じます。
きっかけは、あるイベントで学校の先生のキャリアについてゲストの方がお話しをされていたことでした。
イベントの中でこんなお話がありました。
教員の多様なキャリアを実現していくには、学校の先生としてのスキルを一般化し、言語化することが必要になってくる。
なるほど。たしかに。
教員でなくとも、おそらく、転職を考える時、聞かれるのは経験であり、その会社に対して自分自身が何を提供できるかです。
現在、多くの日本企業の雇用形態はメンバーシップ型です。
この雇用形態の特徴は、
・総合職採用(職務を限定しない)
・ジョブローテーション
・人材の流動性が低い
です。
参考記事:
昨今、副業・複業解禁する会社が増えてきています。
社員のスキルアップを目指す会社はこの制度を使って、社員が副業・複業で得た経験が自社への貢献になることを期待しているという側面もあるようです。
ただ、副業・複業を始めるときに聞かれるのはやはり
経験と自分が提供できることだと思います。
そのとき必要になってくるのはやはりスキルの言語化だと私は思っています。
事実、採用面談に立ち合わせていただいたときに私が見た光景もそうでした。
相手に問うのは、目の前の人がどんなところでどんな経験をしてきて、自社にどんなことで貢献できるのかということです。
結局、あなたができることが求められるのです。
そして、それが相手に伝わるものでなければいけないということです。
副業・複業がますます進むことで、人材が流動化し、今よりももっと転職が当たり前になっていくと思っています。
だからというわけだけではありませんが、社長は普段から、私にこれやってみる?に加えてこういう言葉を言います。
これは一般的に〜っていう部署(or職種)の人がやってる〜という仕事だよ
まさにスキルの言語化です。
社長のかばん持ちをしている私にとっては、今やっていることが何かよくわからないままやるのと、スキルとして認識してやるのとでは全く違うと感じています。
また、スキルが言語化されることで、部署の立ち上げや部下の育成にもつながります。
なので最近は自分が関わっているプロジェクトでどんなスキルを身につけているor身に付いたのかを書き記しています。
そうすることで見えてくるのは、わかりやすいスキルだけがスキルではないということです。
今まではスキルというと、マーケティング、営業、ライティング、プログラミング、といったものしか浮かばなかったのですが、最近は自分の1年間の社長のかばん持ちからこんなふうに言語化できます。
・自治体とのコミュニケーション、コーディネート
・イベントの企画、運営
・マネジメント(かばん持ちの育成)
・プロダクト開発
などです。
もちろん、スキルの精度の問題はあります。ただ、このようにスキルを言語化すると、自分の位置が知れます。
プロジェクト全体、ひいては会社全体に対して、自分はどの位置にいて、どんな役割をまっとうすべきなのかというものが見えてきます。
正直、最近このことで私自身2週間近く悩みました。
私は今どこに向かって何をしているんだろうか。
このままやっていて大丈夫なんだろうか。
来年の3月、私はどうなってるんだろうか、何ができる人になっているんだろうか。
なぜか急に謎の心配性になり始めたのです。
こんなこと人生で初めてです。
ただ、そこからいろいろな方にメンタリングしていただいた中で見えてきたのは、自分の位置と役割の認識不足でした。
そんな中でこのスキルの言語化という視点はとても重要なものでした。
全体をみることで、自分の位置が見え、それが言語化されることで、今出すべきアウトプットが見えてきました。
そしてアウトプットまでの過程をスキルの言語化をとおして見える化することで、自分の役割を認識できます。
スタートアップにいて今、感じるのはまさにこれです。
役割は与えられません。
できるを通して自分で役割をつくっていく。
そしてできるを増やして役割を拡大していく。
今までは社長が手取り足取り、スキルの言語化をとおして私にいろいろな役割を教えてくださいました。
今後もそれは続くと思いますが、これからはそれと同時に自分のできるを通して役割をつくったり、拡大したり、それを人に伝えていくことが必要になると感じています。
むしろ、そうしていかなければいけないと感じています。
経験の少ない自分が役割をつくることなんてすごく大変だし、難しいことだと思います。
でもだからこそ、自分がもっている役割を増やすこと(常にYesで経験を増やすこと)が大事になると思います。
ここまで言語化して、私は今やっと本当に、社長のかばん持ち第2章の幕を開け始めたのかなと思います。
以前、かばん持ち第2章の幕開けという記事を書きましたが、あれはまだ第1章だったのかもしれません。
かばん持ちの第2楽章ここからなのかな。