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67、英国プレミア・リーグ・サッカー、アースナルの1ファンが怒る。レスター戦の話を書こうと思ったのに、サッカー全般の話しになってしまう、の巻。

67、レスター戦の話を書こうと思ったのに、サッカー全般の話しになってしまう、の巻。

【15日】前節のレスター戦を改めて考察してみる。

ヴァーディの様な、ペナルティ狙いのダイブはみんな止めて欲しい。
相手選手に、イエローカードを与えるために、(非力な1ファンが撫でただけのようであっても)屈強な大男達が死にそうなほど痛がってのたうち回る、のはやめて欲しい。いくらサッカーがビジネスになってしまったからと言っても、目に余る仕草だ。サッカーはスポーツである。
英語で、<Be a sport!> と言うのは、<潔くやれ>という意味だと思うのだが、そんなことは、豊臣秀吉の辞世の句ではないが、<露と落ち、露と消え>てしまったのか。
と、そんなことに怒っていたら、7月に英国が主催地であったユーロ女子サッカーを思い出してしまったので、また1ファンは戯れ言を書き始める。

【7月31日】Women's European Championship Final は面白かった。

開催日からこの日まで、イングランド選手達が紡いだ素晴らしいドラマが、<流行り病>明けの英国人達の意気を高揚させていた。
それは、どんな優秀な政治家でも成し遂げられなかっただろうと思う程の盛り上がりだった。イングランド人のみならず、U.K.の他の3つの地域の人々も一丸になって応援しているように1ファンには見えた。

とんでもなく高度なテクニックで、素晴らしいゴールを決めたり、120分以上のハラハラするドラマのあった、決勝戦までの試合で、全てのフットボール・ファンの心を鷲掴みしていた。
今までは、<フットボールは男がやるもの、トロい女の試合など見られるか>と馬鹿にしていたフーリガン・タイプの男達の気持ちをも変えてしまった。
SNS等では、自分が女子サッカーにハマってしまい、これまでの言動を恥じるメッセージが続々現れる事態になった。

そして、その日がやってくる。

英国サッカーの聖地ウェンブリーでの決勝戦、対戦相手は因縁のドイツである。これ以上はない組み合わせになった。
1966年の男子ワールド・カップ優勝後、一度もメジャーな大会で優勝していない。イングランド人達は、(他国人から見ると、今更何を言ってるんだか、だが)、英国がサッカーの発祥地だと信じているので、誇りだけは高いイングランド人達が<The Football is coming home. >と至る所で歌いながらはしゃいでいた。テレビではトップ・ニュース、新聞では、<新首相争い記事>を差し置き一面を飾り、街にはイングランド旗(英国のユニオンジャック旗ではない)が乱立する、お祭り騒ぎであった。
選手達が感じるプレッシャーは、ただの1ファンなど想像も出来ないほど大きなものだっただろう。
その上、定期的に優勝しているドイツと違い、英国は初優勝をかけているのである。90000 人近いファンの応援を背に試合は始まった。

詳しくは書かないが、緊迫する試合経過でファースト・ハーフは0:0。セカンド・ハーフで最初に得点したのはイングランド。
ヴィジョンのあるMFからのスルーパスに反応した、スーパー・サブの選手が決める。ウェンブリーのファンの興奮がテレビを通して1ファンにも伝わってくる。
ドイツがプレッシャーをかけて来る。
終了まであと10分程のところで同点にされ、エキストラ・タイムに突入する。

前半は、膠着状態で、どんどん、ペナルティ合戦に近づいていく。
イングランドがペナルティ合戦に弱いのは、世界に知れ渡っている。
相手チームとファンは、そこまでいけば勝てると信じている、一方でイングランド選手とファンはペナルティでは勝てないかもしれないと思っている。

その差は非常に大きい。

英国人達のネガティヴ感も膨れ上がってきた後半戦、奇跡が起こる。
鉄壁の守備で有名なドイツ選手達の稀な混乱に付け込み、イングランドが決勝点を入れる。
ゴールを決めた選手がユニフォームを脱ぎ、それを振り回しながら走る。
イエローカードを貰う。シャツ脱ぎのイエローカードのルールは、無駄なのでやめて欲しいが、この選手のお陰で、試合翌日にスポーツ・ブラが爆売れしたという話もある。

このイングランドの熱狂は1週間続いた。

兎に角、1ファンがここで書きたい本当のところは、イングランドの優勝に関してではなく、あまりにもビジネスになり過ぎて、新鮮さの失われた男子サッカーと比べて、如何に 現在の女子サッカーがフレッシュで<Be a sport!>であるかということである。

この脅威のフットボール現象に感動しなかった人は、フットボール・ファンとは言い難い。
まだまだ、サラリー面では、男子ナショナルチームとは雲泥の差があるが、これからは少しずつ変わっていくだろう。
1ファンはフェミニストではないが、最近の女子サッカーのレベルの上がり方は半端ない。スピードや体力では劣るが、そもそも、そんなことは比べる意味も無いのだ。

一つだけ恐れているのは、女子サッカーも今後ビジネスに成り、<Be a sport!> 精神が無くなっていくのではないかということである。ダイブしたり、フェイクの怪我をしたりしても勝つことが一番重要になっていくかもしれない。
多分、そうなるだろう。

スポーツは何であれ、時々、見る人々の心に入り込み、感動を与えてくれるドラマが起こり、時には人を救う。

プロフェッショナルのスポーツが、ビジネスになるのは仕方ないが、男女共に選手達は、自分が楽しんでプレーしていた頃を思い出し、今後もファンに感動のドラマを見せ続けてほしい、というのが、今日の1ファンの強く言いたい論点である。

ではまた。
アースナルK
Arsenal Forever! 
アースナルKの他のnoteもあります。

追伸: レスターに続いてのボーンマス戦の勝利で、昨年のリヴァース・リザルトで3連勝。相手がミドル・テーブル・チームと言えども嬉しい。サリバはストライカーか?? (笑) 素晴らしいゴールだった。
Go Arsenal!!! 

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