たばこを吸わないのに口がくさい
さっき、嫁はんにお風呂場で「ねえ、あんた口がくさいよ」といわれた。
わたしが「え、そう?」と返しながらはーっと息を吐くと、嫁はんはさらに顔をしかめて「そうだよ」といい、つづけて「なんで臭いって言ってるのに息を吹きかけるの!」とわたしを叱った。
なぜって、口が臭いといわれて悔しかったからだ。
「俺、たばこも吸ってないし歯もちゃんと磨いてるのにくさいっていわれちゃやってらんないよ」とこぼすと、「確かに」と少し嫁はんは納得した。
わたしはたばこを吸わないことを人を殴らないとか騙さないとかの少し下位に属する第二道徳だと思っているふしがある。
なのに、神はわたしを試そうとする。
たばこを吸っていないのに、口は臭いし、たばこを吸っていないのに歌はヘタクソだ。
たばこどころか葉巻やドラッグをやっていても、歌の上手なミュージシャンがごまんと存在することを考えると、この世の理不尽に怒りで身体が震える。
せめて口くらいは臭くあってもらいたいものだが、寡聞にしてジョン・レノンやの口臭エピソードは聴いたことがない。
どうしてわたしは口が臭いのか。
おそらく、内臓や消化管、食生活に問題があるのだと思う。
でも、それすら関係ないかもしれない。
生まれつき、口が臭かったらどうしよう。
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