優しさの種類
門前清老頭の👆先輩に新たな昔話を期待されてますが、たまには真面目な話でもしようかなと思います。
巣鴨道場に稽古に行った時の事です。
同卓者の方から
「取り出しが苦手ですが、よろしくお願いします」
その一言が素晴らしいなと感じました。
ここ最近、といっても15年位ですかね。
自動配牌が当たり前になり、どこのフリー雀荘に行っても取り出しはほぼ見かけなくなりました。
昔は取り出しが当たり前の時代で、
左8を一瞬で取れる人は麻雀強い
その話を聞き、仕事明けに毎日1時間取り出しの練習してたのはいい思い出です。
話がそれました。
下家だったその方がサイコロを振り、出た目が8でした。
取り出し最高レベルの左8です。
私はサッと山を8で分けて、ここから取りますよー的な感じにしたんです。
軽く会釈をされ、配牌を取っていきました。
その時は良かれと思ってやりましたが、後々考えてみると余計なお節介だったのかも知れないと思い始めました。
理由として、取り出しは【慣れる】しか上達方法がないからです。
点数計算なども【慣れ】の部分がありますが、座学で上達も可能です。
もしかしたらあの一言は、取り出しで時間掛けちゃうかも知れませんが、練習したいのでごめんね的な事だった可能性もありますし、山を割ってもらえると助かるって意味だったかも知れません。
ホームヘルパーをやっている友人から聞いた話です。
訪問した先で【ある事】をお願い事をされました。介護が必要ない方なら簡単に出来る事だとしましょう。
私ならば、わかりましたと【やってしまう】でしょう。
そして、相手からは【優しい人】との印象になると思います。
友人はどうするかというと
【その人でも出来るやり方を教える】でした。
それを聞いた時は正直
(優しくないし、面倒なヤツだなー)
そう思っていましたし、相手から【優しくない】印象を持たれる事もありそう。
ですが、それには彼なりの優しさがあったのです。
「やってあげるのは簡単。でも僕が居ない時はどーやってやるの?」
「出来ないからやってあげるではなく、出来ないなら、出来るやり方を出来るまで教えるのも厳しいけれど優しさだよ?」
その言葉に愕然としました。
自分が今まで思っていた【優しさ】とは全く違うものでしたが、新たな【優しさ】を知りました。
相手や状況に応じて、様々な【優しさ】を持てる人間に成長して行きたいと思うのでした。
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