第166回天皇賞(秋) 追い切り評価
こんばんは、宮下綾斗です!
今週は3歳馬と古馬の激突する秋の中距離王決定戦、天皇賞(秋)の追い切り評価を自分なりに付けてみました!
前回のスプリンターズS後から少しお休みをいただき、4週間ぶりとなるnoteへの追い切り評価投稿となりますが、復帰初戦で好発進を決めて、勢いを付けたいところ…!(Twitterの方で簡易版は出してましたが)
追い切り評価は上から順にA+、A、B+、B、Cの5段階で振り分けています(ただしA+は追い切りを見て「これは!」と思った馬にしか打たないつもりなので、基本的にはA〜Cの4段階になると思います)
※あくまでも個人的な評価のため、高評価馬の好走を保証するものではない点はご注意ください
馬名 鞍上
日時 コースと馬場状態
全体時計 評価
短評(的なもの)
アブレイズ 助手
10/26 栗東坂路 良
55.1-40.5-25.7-12.5 B
最終追いは坂路で単走追い
府中牝馬Sから中1週ということもあり、中間もそこまで負荷はかけておらず最終追いも軽く流す程度
終いはそれなりに動けてはいたので前走時の状態はキープできていると思いますが、いかんせん相手が強すぎることを考えるとここでは手を出しにくい印象です
中1週の強行軍、まして一線級の牡馬を相手にすることになるココへ使ってきた陣営の意図やいかに…?
イクイノックス 助手
10/26 美浦南W 良
69.6-54.1-38.6-11.5 B+
最終追いはWコースで3頭併せ
果敢にも天皇賞へと駒を進めた3歳世代三銃士その1
1週前追いではWコース2頭併せで内から僚馬を追走し、持ったままで並びかけて併入という内容
今週の3頭併せでは僚馬2頭の間に挟まる形で直線を向くと、そのまま外の僚馬と抜け出す形に
向こうが強めに追っていたのに対しこちらは馬なりのままで手応え優勢だったことを考えると一定の評価は与えてもよさそうに感じました
気になるのは3頭横並びになった時にやや頭を上げて引っかかるような素振りを見せていた点
これが無ければA評価を付けていたと思いますが、春の時点でキャリア2戦ながら皐月賞2着、続くダービーでも2着と世代上位のポテンシャルは見せていた馬
古馬との力関係はやってみないと分かりませんが、何らかの印は打っておきたい1頭です
カデナ 助手
10/26 栗東坂路 良
52.7-38.3-25.1-12.6 C
最終追いは坂路で単走追い
17世代の古豪が4年連続5度目となる秋の盾に参戦
最終追いでは坂路で後半から強めに追って気合いをつけながらの追い切りでしたが、ラスト1Fでわずかに失速していたこともあり、この中に入るとどうしても見劣りしてしまう内容でした
後ろから進めてバテた馬を何頭かわせるか…といったところでしょうか
カラテ 助手
10/26 栗東坂路 良
53.5-39.0-25.2-12.3 B
最終追いは坂路で単走追い
新潟記念では見事な番狂わせを演じた6歳馬がキャリア3度目のGⅠ挑戦
1週前のCWではまだ仕上げ途上といった印象の動きでしたが、最終追いの坂路では前走時のような跳びの大きな走りを見せ、前走時と同等以上の状態にはあるように映ります
あとは前走から一気の相手強化となるだけに、現状でどこまで通用するか…これに尽きると思います
ジオグリフ 福永
10/26 美浦南W 良
84.4-67.7-52.2-37.6-11.3 A
最終追いはWコースで2頭併せ
3歳世代三銃士その2
今年の皐月賞馬が満を辞しての盾獲りに参戦
1週前のWコース追いでは3頭併せで6F83.1-1F11.9をマークし、やや引っかかるような仕草を見せながらも活気十分の走りで最先着
2頭併せの最終追いでも福永騎手が手綱を押さえながらコーナーを回り、馬なりで外の僚馬と併入する内容
春クラシックの頃と比べると心なしか頭の高さもマシになったように見え、この馬には初となるA評価を打たせていただきました
ダービーに関してはさすがに2400mは長かったと考えれば度外視可能ですし、紆余曲折ありましたが鞍上も福永騎手に戻ったのも悪くはないと思います
あとはノド鳴りが悪さをしなければ上位台頭も可能ではないでしょうか
ジャックドール 藤岡佑
10/26 栗東CW 良
87.8-71.0-54.7-38.8-11.9 A
最終追いはCWで単走追い
現4歳世代の「遅れてきた大物」が再びGⅠに挑戦
1週前のCWでは6F79.7-1F11.5をマークし、前を走る僚馬にキッチリ先着してまずまずの動き
今週の単走追いでは輸送を考慮してか6F87.8-1F11.9と時計面は控えめも、終いを軽めに促されると四肢を大きく使った見栄えのする走りを見せ、まさにここへ照準を合わせたといった動きの良さが感じ取れました
今回も複数頭いる同型との兼ね合いが鍵になりそうですが、デビューから一貫して2000mを使われていること、左回りでは6戦5勝と相性抜群な点は好感が持てます
他のGⅠ馬をまとめて振り切るシーンがあっても驚けないでしょう
シャフリヤール 岩田望
10/26 栗東坂路 良
53.0-37.8-24.4-11.9 B
最終追いは坂路で2頭併せ
昨年のダービー馬にして今年のドバイSC覇者と、今年の古馬勢では実績最右翼
1週前のCW2頭併せでは福永騎手を背に6F86.2-1F11.6をマークしましたが、クビほどリードした辺りから僚馬にもう一度詰め寄られており、全体の雰囲気としては可もなく不可もなくといった印象でした
そして今週の最終追いは坂路で岩田望騎手が騎乗
4F53.0からラスト2Fは24.4-11.9と加速ラップを踏んでいる点は評価できますが、馬の意識が途中何度も右へ右へと行きたがろうとしてあまり走りに集中できていなかったこと
その影響からか併せた僚馬にわずかに先着を許した点で割引きました
また調教とは別に気になるのが今年秋のローテ
7月の段階で秋の最大目標はジャパンCと早くから公言していましたが、その最たる理由として考えられるのが報奨金制度
指定の海外GⅠを勝った馬であればジャパンCでの成績に応じた報奨金が得られる制度で、外国馬なら勝てば300万米ドル、日本馬でも200万米ドルが賞金とは別に支払われるという太っ腹な内容
知っての通りシャフリヤールは3月のドバイSCを勝利したことでこの制度に該当しており、世界的にドル高の進んだ昨今の経済状況、加えてタイトルホルダーやエフフォーリアといった他の王道路線の有力馬達が有馬記念に的を絞った(≒ジャパンCを回避した)ことによりメンバーが多少なりとも薄くなる可能性があることを考えると、1着賞金2億の天皇賞と1着賞金4億+報奨金200万米ドルのジャパンCであれば後者にメイチを持って来るであろうことは容易に想像できます
実際に追い切り評価でも高評価を打つには至らないと考えた分、地力は認めつつもここはジャパンCへの叩きと見て相手候補の1頭までに留めるのが妥当ではないでしょうか
もちろん、この馬に向いた展開になれば勝ち切ったとしても何ら不思議はありませんが…?
ダノンベルーガ 助手
10/27 美浦南W 良
51.6-37.3-12.1 B
最終追い切りはWコースで2頭併せ
3歳世代三銃士その3
Wコースでの1週前追いは2頭併せで強めに追い、6F79.5-1F11.2をマークして一杯に追う僚馬に先着と上々の動き
ところが最終追いでは映像からもハッキリと分かるほど発汗が目立っており、直線に向いてからも僚馬を交わしきれずと見栄えのしない内容で評価は落とした格好です
1週前追いはよく見えただけに、個人的には少し残念に感じてしまいました
ポテンシャルなら現3歳勢のGⅠ馬達にも引けを取らないものを持っているとは思いますが、現状の完成度で古馬相手にどこまで…?
ノースブリッジ 岩田康
10/26 美浦南W 良
65.8-50.7-36.7-11.4 B+
最終追いはWコースで3頭併せ
外の僚馬2頭とは離れた分実質的に単走追いに近い形になりましたが、直線では岩田康騎手がムチも入れて気合いを付けてしっかり負荷をかける内容で、馬もそれに応えるように鋭い脚を使ってラスト1Fでは11.4をマーク
栗東所属の岩田康騎手がわざわざ美浦まで乗りに来ていることを考えれば相応の手応えは感じているでしょうし、前走の出遅れ負けが煙幕になって人気を大きく落としそうなのも魅力的です
再度の出遅れやそもそもの地力が足りない可能性も十分考えられますが、あまりにも人気薄になるようならヒモ穴として一考の余地はあるかもしれません
バビット 横山典
10/26 栗東坂路 良
52.0-37.7-24.5-12.5 B
最終追いは坂路で単走追い
前走のオールカマーでは約1年半ぶりの実戦復帰ながらあわや逃げ残りの場面を作ったコントレイル世代の1頭
最終追いの坂路では前走時同様、横山典騎手が追い切りをつけ、ラスト2Fは失速しながらも全体時計は52.0とまずまずの動き
前走よりさらに相手が強くなる分苦戦が予想されますが、脚質が脚質なだけに展開の鍵を握る1頭なのは間違いなさそうです
パンサラッサ 助手
10/26 栗東坂路 良
53.6-38.8-24.9-12.1 B+
最終追いは坂路で単走追い
ジャックドールとはタイプこそ違えど、こちらも現役屈指の実力派逃げ馬
CWでの1週前追いでは2頭併せで6F79.9-1F12.1でCWの自己ベストを更新して僚馬に先着というなかなかの内容
今週の最終追いでも坂路で4F53.6からラスト2Fは24.9-12.1をマーク
A評価を打った宝塚記念時や札幌記念時ほどではないにしろ、この馬としてはよく動けている方に見え、この評価としました
懸念点としては2走前から行き脚の速さに陰りが出始めたことでしょうか
内目の枠に入ったこともあり、スタートダッシュに失敗した時に外から蓋をされる形になった場合は思わぬ大敗も可能性としては無きにしも非ずなので、とにかくスタートが肝心でしょう
とはいえ自分の型に持ち込めば粘り強さはあるので、取捨については慎重に考えたいところ…
ポタジェ 助手
10/26 栗東坂路 良
56.3-40.5-26.4-13.2 判別不能
最終追いは坂路で単走追い
4月の大阪杯で大金星を挙げてからは低迷している悩めるGⅠ馬
1週前追いは4F58.9、ラスト2F28.1-13.3からもわかる様に調整程度のごく軽い内容
最終追いではもう少し速い時計を出してはいますが、中2週で東京への再輸送となる点を考慮してこちらも軽めの内容のため、映像から調子の良し悪しを判断するのは困難と考え、今回は判別不能という形にさせていただきました
前が飛ばしてタフな展開になればこの馬にも勝機は巡ってきそうな感じはありますが、当日のパドックや返し馬まで見れる方はそこまで判断を待った方が賢明かもしれません
マリアエレーナ 助手
10/25 栗東CW 良
82.1-67.1-52.3-37.2-11.4 A
最終追いはCWで単走追い
前走小倉記念で5馬身差の圧勝劇を見せた後は、牝馬同士のエリザベス女王杯ではなく牡馬相手のこちらを選択
CWでの最終追いは小倉記念時同様、程よくリラックスしながらも力強い脚さばきを見せており、ラスト1F以外は小倉記念時よりも速い時計をマーク、ラスト1F11.4も小倉記念と同じであり、目下の絶好調ぶりが窺えました
「たかがローカルのGⅢ」と言ってしまえばそれまでですが、この時3着に負かしたジェラルディーナは次走でオールカマーを勝利しており、相手レベルが低かったわけではないと考えていいと思います
あとは一線級の牡馬を相手にどこまで通用するかでしょう
枠順も相まって、かつてのヘヴンリーロマンスのような番狂わせを起こせるか注目です
ユーバーレーベン 津村
10/26 美浦南W 良
85.4-69.6-54.1-38.8-12.1 B
最終追いはWコースで3頭併せ
かれこれ1年以上勝ち星なしの悩めるオークス馬
最終追いでは3頭併せの真ん中を走り、アタマひとつ抜け出す形で最先着
脚元の力感にまだ非力な印象が残るものの、札幌記念時と比べるとある程度の前進気勢は感じられる内容でした
あとは地元開催+左回りへの条件替わりでどこまで前進できるか…
レッドガラン 斎藤
10/26 栗東坂路 良
53.0-38.5-24.9-12.3 B
最終追いは坂路で単走追い
7歳の古豪、キャリア27戦目にして初のGⅠ挑戦
最終追いでは斎藤騎手を背に坂路で4F53.0、ラスト2Fは24.9-12.3をマーク
この馬なりには動けていると思いますが、さすがにこのメンバーに入ると家賃が高い印象です
評価の高かった馬をまとめるとこんな感じです!
B評価以下で気になる馬
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