第47回エリザベス女王杯 追い切り評価

こんばんは、宮下綾斗です！
今週は3歳牝馬と古馬牝馬の一戦、エリザベス女王杯の追い切り評価を自分なりに付けてみました！
前回の天皇賞(秋)は不完全燃焼な結果だっただけに、今週は挽回したいところ…！

追い切り評価は上から順にA+、A、B+、B、Cの5段階で振り分けています(ただしA+は追い切りを見て「これは！」と思った馬にしか打たないつもりなので、基本的にはA〜Cの4段階になると思います

馬名　鞍上
日時　コースと馬場状態
全体時計　評価
短評(的なもの)

アカイイト　幸
11/9 栗東坂路　良
51.0-37.2-24.5-12.5 B
最終追いは坂路で単走追い
言わずと知れた昨年の覇者
1週前は坂路でサラッと流す程度で済ませ、同じく坂路での最終追いでは中盤から強めに追われて全体時計は51.0をマーク
さすがにラスト2Fは24.5-12.5と失速していましたが、前走時と比べれば状態は確実に上向いているように感じました
他馬との相対的な評価として今回はB止まりですが、仕上がりとしては悪くはないと思います
ただし、昨年のエリザベス女王杯に関しては諸々の展開が向いたという見方もできるため、連覇へのハードルは高いのではないでしょうか…

アンドヴァラナウト　助手
11/9 栗東坂路　良
53.6-38.9-25.3-12.5 B
最終追いは坂路で単走追い
世代屈指の良血が世界の名手と初コンビ
栗東CWでの1週前追いは6F82.5-ラスト1F11.5をマーク
坂路での最終追いでは助手を背に馬なりで4F53.6-38.9-25.3-12.5といった内容
映像終盤でやや首の高い走りになっていた点は気がかりですが、ラスト2Fはちゃんと加速ラップを踏めているので過度に割り引く必要はないと考え、評価としてはB+寄りのBといった印象です
阪神では5戦して複勝率100%という安定感も見逃せませんが、今回はかの豪腕ジョッキー、R.ムーア騎手と初コンビ
中途半端に穴人気しそうな気配はありますが、当日の人気次第では押さえに一考…？

イズジョーノキセキ　助手
11/9 栗東坂路　良
53.7-39.0-25.3-12.5 B+
最終追いは坂路で単走追い
前走で番狂わせを演じた勢いのままGⅠ奪取へ
1週前のCW追いではルメール騎手騎乗で6F83.3-1F11.5をマークし、3頭併せの僚馬2頭に先着する好内容
今週の最終追いでは助手を背に坂路を単走追いし、4F53.7、ラスト2Fを25.3-12.5で纏めるといった格好
終いは鞍上の仕掛けに鋭く反応を見せてしっかり四肢を動かした走りができており、仕上がり良好と見てこの評価としました
2200mが本質的に長いという可能性は否定できませんが、昨年も2桁人気を覆しての5着と一定の地力は見せていますし、今年は2連勝中かつ前走で現役屈指のアイドルホース、ソダシを撃破しての参戦と勢いなら今年の方が上
主戦である岩田康騎手が騎乗停止となってしまったのは痛恨ですが、その代打がC.ルメール騎手となれば悪くはないのでは…？
オッズ的な事を考えると買い時は前走だったかもしれませんが、もう一発を期待できるデキにはあると思います

ウインキートス　助手
11.9 美浦南P　良
65.0-49.8-36.4-11.0 B
最終追いはポリトラックで2頭併せ
ウイン勢3本の矢その1
1週前、最終追いともにポリトラックでの調整
比較的時計の出やすいポリトラックなのは考慮すべきですが、抑えきれないほどの手応えで一気に内の僚馬を交わして堂々先着の内容
途中まではやや折り合いを欠いていたように見えた分で割引きましたが、B評価の中では比較的上位の動きに映りました
あとは実績の乏しい関西圏への遠征(輸送)をどうこなすか…当日のパドックでの様子も含めて注目しておきたいところです

ウインマイティー　和田竜
11/9 栗東P　良
64.1-49.6-36.7-11.0 B
最終追いはポリトラックで単走追い
ウイン勢3本の矢その2
こちらも1週前、最終追いともポリトラックでの調整
今週は和田竜騎手を背に5F64.1、ラスト1F11.0を馬なりでマーク
こちらもポリトラックのため時計を鵜呑みにはできませんが、京都大賞典時のデキは比較的キープできているように映りました
阪神開催のエリザベス女王杯は3歳時に大敗してはいますが、今回は2走前のマーメイドSでは1kg軽かったとはいえ後に小倉記念を圧勝したマリアエレーナを従えての復活勝利、前走牡馬相手の京都大賞典3着を叩いてと上積みはありそうですし、穴候補として怖い1頭です

ウインマリリン　助手
11/9 栗東CW　良
83.2-67.8-52.5-37.1-11.0 A
最終追いはCWで単走追い
ウイン勢3本の矢その3
宝塚記念時と同様、関東馬ながら栗東トレセン入りしての最終追い
1週前は2頭併せで相手に遅れと見栄えはあまり良くなかったですが、相手がGⅠ馬シュネルマイスターだったことを考えれば及第点でしょう
栗東入りした今週の最終追いではCWを終い重点の単走追いで6F83.2、ラスト1F11.0を計測
映像では終始舌を出しっぱなしなのは少々気になりましたが、終いの脚さばきは見事のひと言
前走の札幌記念でもA評価を打ったこの馬ですが、今回もデキは横比較で上位にあるとジャッジしてA評価を打ちました
エリザベス女王杯は昨年、一昨年と挑戦するも結果が出ませんでしたが、「三度目の正直」なるか注目です

クリノプレミアム　助手
11/9 美浦南W　良
83.7-66.9-52.3-38.0-11.9 B
最終追いはWコースで単走追い
言わずと知れた春先(中山牝馬S)の波乱の立役者
1週前、最終追いともに南Wを単走追いで調整されて、今週の最終追いでは6F83.7からラスト1F11.9をマーク
時計面が悪いとは言いませんが、どことなく全体の動きが窮屈っぽい印象を受けた分この評価としました
もうひとつ気になった点を付け加えるなら、この馬が好走した中山牝馬Sや京成杯AHでの最終追いが併せ馬だったのに対し、結果の出ていないVMや府中牝馬S時は単走追いだった点が引っかかりました
これは単なる偶然かそれとも…？

ジェラルディーナ　団野
11/9 栗東CW　良
85.9-69.3-53.7-38.1-11.7 B+
最終追いはCWで2頭併せ
現役時代GⅠ7勝を挙げた"貴婦人"の娘が約2年ぶりのGⅠ挑戦
1週前、最終追いともにCW追いでしたが、1週前が単走追いなのに対し今週は2頭併せ
内を走っていた僚馬のソフトフルートを持ったままでアッサリ交わして先着し、ラスト1Fも11.7とまずまずの内容
B評価だったオールカマーの頃よりもうワンランク上の動きに映った分、この評価としました
今回は牡馬相手のオールカマー勝ちの馬柱+C.デムーロ騎手への乗り替わりと人気が先行する要素が多く、買い時は前走だったかもしれませんが、それでも警戒が必要な1頭なのは間違いないでしょう

スタニングローズ　助手
11/9 栗東坂路　良
55.5-39.7-25.2-12.1 B+
最終追いは坂路で単走追い
今年の秋華賞馬にして薔薇一族久々のGⅠホース
1週前、最終追いともに坂路の単走追い
今週の最終追いは時計を見てもわかるように馬なりで流す程度の調整内容でしたが、1週前の坂路では53.3-38.3-24.5-11.9と終いはしっかり動けており、総合的にはA評価を打った秋華賞時からの上積みは見込めないにしても、デキ自体は概ね走れる状態にはあると判断し、この評価としました
ただし、ここまでのローテを考えるとおそらく秋華賞がメイチだったと思いますし、古馬勢を相手に秋華賞のお釣りがどれだけ残っているか…

デアリングタクト　助手
11/9 栗東坂路　良
54.8-39.5-25.4-12.1 A
最終追いは坂路で単走追い
復活に向けてもがく三冠牝馬
1週前のCW追いではベレヌスを相手に僅差ながらも手応え優勢で先着と上々の動き
今週の坂路追いでは時計こそ目立ちませんが、ラスト2Fはしっかり加速ラップを踏めており、なによりB+評価を打ったオールカマーの頃と比較して馬自身にもハッキリと前進気勢が戻ってきたような印象を受けた分、今回はオールカマー時よりもう1段階上、この馬の復帰後では初のA評価を打たせていただきました
既に5歳秋ということもあり、終わってみれば「往年の走りを望むのは酷だった」となる可能性もありますが、この追い切りを見る限りは個人的にはまだ燃え尽きてはいないと思っています

テルツェット　池添
11/9 美浦南W　良
84.4-67.8-52.6-37.9-11.5 B
最終追いはWコースで2頭併せ
今年唯一のディープインパクト産駒
1週前、最終追いともWコースの2頭併せで追い切られ、先週は僚馬相手に手応え劣勢とあまり見栄えのする内容ではありませんでした
今週の最終追いでは外を先行する僚馬を追走し、直線軽く促されると抜け出して先着といった内容
他馬との兼ね合いでB評価としましたが、格下の相手ながらキッチリ突き放して先着できている点は評価できますし、栗東所属の池添騎手がわざわざ美浦トレセンにまで追い切りを付けにきているのも不気味に映りました
洋芝実績があることを考えると雨は苦にしないでしょうし、ほぼ同じ臨戦過程で昨年4番人気に支持されていた馬が今年は2桁人気で買えるとなれば穴で押さえてみるのも面白いかもしれません

ナミュール　助手
11/9 栗東坂路　良
54.9-39.6-24.9-11.9 B
戴冠目論む無冠の才女
ここ2週はともに坂路を単走追いで調整
最終追いでは全体時計こそ54.9の控えめですが、ラスト2Fでは24.9-11.9と鋭い加速を見せており、映像を見る限りでは中3週の影響はあまり感じられませんでした
相対的な評価としてBとしましたが、状態面はそこまで大きく落ちてはいないと思います
ただしこの馬に関しては追い切り面以外での不安が大きく
①右回りかつ小回りへの適性(秋華賞でも4角で外に膨らむロスあり)
②本質的に距離が長い可能性(個人的には大箱のマイル前後がベストと推測)
③中3週で目に見えない疲労が残っている可能性(これを戦前に見抜くのはなかなか難しい話ですが)
この3つの不安要素を乗り越えなければならないことを考えると、現時点ではやや人気が先行気味にも感じます
もちろんポテンシャルは世代でもトップクラスだと思いますし、仮に右回りや小回りが苦手だとしても素質だけで押し切る可能性はありますが…？

ピンハイ　北村友
11/9 栗東坂路　良
57.2-41.5-26.9-13.1 B
最終追いは坂路で単走追い
リーディングジョッキーを背に三度目の正直へ
こちらも1週前、最終追いとも坂路で単走追い
今週の最終追いでは時計は全く出していませんが、後半は前脚を大きく動かした綺麗な跳びを見せ、ラスト2Fも26.9-13.1と一応の加速ラップは踏めていたのでこの評価としました
懸念点を挙げるならやはり馬格の乏しさと血統面でしょうか
春より増えたとはいえ全体から見ればまだまだ華奢な体つきですし、展開次第では内枠を引いたことが仇になり、馬群の中で何もできずに終わる可能性も考えられます
オークス4着の実績があるとはいえ、ミッキーアイル産駒が2000m以上の重賞でやりあえるシーンはイメージし辛く、それらを考えるとこの人気は少々話題先行といった印象でしょうか…

ホウオウエミーズ　丸田
11/9 美浦南W　良
69.0-53.3-38.4-11.5 B
最終追いはWコースで2頭併せ
新設されてまだ新しい新潟牝馬Sを勝っての参戦
2週連続Wコースを併せ馬で追われて、今週は外を回った僚馬に先着とまずまずの動きですが、他の出走メンバーと比べると相対的に地味な動きに映りました
実績的にもここでは家賃が高いように見え、さすがに上位争いまでは？

マジカルラグーン　フォーリー
11/9 阪神ダート　良
85.0-68.2-53.1-38.9-12.4 B
最終追いは阪神ダートで単走追い
この馬の追い切りは初めて見るのですが、慣れないコースにも戸惑うことなく動けているのは好感が持てました
状態としては悪くはないと思います
あとは日本の馬場とペースにどこまで対応できるか
ただ、日曜の雨予報はこの馬にとってはおそらく追い風でしょう

ライラック　横山琉
11/9 美浦坂路　良
55.9-39.4-24.9-11.9 B
最終追いは坂路で単走追い
久々の重賞タイトルが欲しい人馬
1週前はWコースで併せ馬を行い、今週は坂路で単走追いの調整内容
1週前のWコース追いでは5F64.9-1F11.6としっかり負荷をかけた分、今週は坂路単走追いでサラッと済ませる程度
ラスト2Fは24.9-11.9と加速できていますし、関西圏への輸送を考えると最終追いはこの程度で十分でしょう
B評価ですが悪くはない動きに映りました
ただ、関西圏では全く結果が出ておらず、状態は悪くありませんが狙うべきなのは関東圏のレースに出てきた時かも…？

ルビーカサブランカ　助手
11/9 栗東CW　良
80.6-64.9-50.1-36.2-11.3 A
最終追いはCWで2頭併せ
キャリア25戦目にして初のGⅠ参戦
1週前、最終追いともにCWでの併せ馬
1週前の併せ馬もなかなかの動きでしたが、今週はGⅠ3勝を挙げているソダシのスパーリング相手として一杯に追われて必死に食らいつき、3Fは36.2、ラスト1Fは11.3と上々の時計をマーク
映像を見ても推進力十分の動きでしっかり前を向いて集中できており、まさに絶好調と言っていい仕上がりに映りました
あとは一線級のメンバーを相手にどこまで食い下がれるかでしょう
この人気なら積極的に狙ってみたい1頭です

ローザノワール　助手
11/9 栗東坂路　良
53.7-38.2-24.3-11.9 B+
最終追いは坂路で単走追い
このレースの鍵を握り得る逃げ馬
中3週と詰まったローテながら、1週前最終追いともゴール前で負荷をかける意欲的な調整内容
今週の最終追いではラスト2F24.3-11.9と鋭い伸びを見せており、状態としては前走時と同等かそれ以上の水準にあると見てこの評価としました
加えて枠順も1枠2番と逃げるにはおあつらえ向きの枠を引けましたし、距離に関しては未知の領域ですが不気味な1頭に思えます

評価の高かった馬をまとめるとこんな感じです！

最後までご覧いただきありがとうございました！
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