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『劇場版 BiS キャノンボール2014』

名古屋で初日を迎えた2月28日、シネマスコーレで見ました。この映画を見たのは2度目です。テアトル新宿での公開初日、2月7日にもカンパニー松尾さんとファーストサマーウイカさんの舞台挨拶つきで見ました。

新宿の帰り道、一緒に見た友人とぽつぽつ話しながら歩いたけれど、どんなことを話したかあんまり覚えてません。「まあまあだったね…」みたいな話をした気がします。ウイカちゃんの真っ直ぐさにもらい泣きしたので本人の元気な姿が見られて安心し、ウイカちゃんってトークもパフォーマンスも素晴らしいね流石だね、とか、そんな話はしました。

「まあまあだった」は、映画の感想では最悪ですね。嫌いだった方がまだましで、印象に残らずすぐ忘れる部類です。「ビーバップみのるさんとウイカちゃんがいてくれて映画的には本当に助かったね」とは話した気がする。

BiSのことは深く知りません。プールイさんとノンちゃんが出ている映画を2本見てます。『テレキャノ』の方は、何度も見ています。見てるというか、本体に結構関わってきてしまいました。昨年春に松尾さんと出会い、テレキャノBOOKを作ったり、女子会を開いたり、ソフトの特典ガイドブックを作ったり、自主上映を主催したり、何だかんだと松尾さんやテレキャノ界隈とは、あれこれ目まぐるしい2014年を過ごしました。とても楽しみにしていたBiSキャノが待ち切れず新宿まで行ったわけですが、正直、行かなきゃ良かったと思った。そんなBiSキャノが、数週間後、私の地元に来たのでした。

名古屋で見たのはこの映画を見直そうというよりも、この街でこれをどんな人が、どれくらいの人がどう見てくれるのかを体感したかったからです。初日は蓋を開けてみなきゃ何もかも分からない特別な日。開演を待つ間、あのお客さんはBiSの研究員かな、あの人テレキャノ缶バッジつけてるな、どこでどんな反応するのかな、とか緊張して見守っていました。それと実はもうひとつ、編集がちょっと手直しされたというのも噂に聞いたので、聞きづらかった音声は聞こえるのかなぁ程度には期待しました。

で、見てかなりビックリしました。

間違い探しをするつもりは全くなかったのに、足されたもの、削られたもの、よくわかりました。全体には相当エモーショナルに変えられていた。

既に見た人が気を悪くするかもしれませんが、変わった点は多分ごくごく一部です。大きな流れはそのままに、いくつかのほんの小さな変化。たったこれだけで印象がずいぶん違って見え、「松尾さん、すごいな!」と思わされてしまいました。(くやしい)

映像技術のことはさっぱりわかりませんが、ヤラレタ感はありました。テレキャノ同様またもや意味不明な感動くっつけようとしてきた! 編集が途中で変わるのは褒められた話じゃないだろうけど、それで良くなるなら仕方ないじゃないか…!

2度目の観賞でより細かく見えただけかもしれませんが、少なくとも前回のウイカちゃんとみのるさんしか思い出せない(!)感じはもうなかった。BiSもテレキャノチームも、前に見た時より1人1人の輪郭がくっきりしていました。それぞれがやりたいことと課せられたミッションに真剣だからこそ困惑し、悩み、葛藤しながらすれ違う姿と矜持。あがく姿のカッコ良さとカッコ悪さ。

企画がヒドイとか、彼女たちに対してこれでいいのかとか、笑えないとかは確かにそうですが、見方を変えればテレキャノにもそれはそのまま当てはまることのような気がします。私はテレキャノに爆笑できないので。

編集妙技にビックリしてるうちに終わっちゃった気もするけど、少なくとも「まあまあな映画」から「好きな映画」に変わりました。ようやくスタートライン。「大好きな映画」ではないです。名古屋で上映してる間にもう一度見て、大事に思う映画かどうか決めようかなと思います。案外その確率もある気がする。こんな映画は絶対他にないとも思います。

あと、これはBiSより彼らの方を知ってしまっているゆえの身贔屓で、どーでもいい雑感の断片。最終審査会議で視線が吸い寄せられてしまったのは、嵐山みちるさんでした。出走車の爆弾発表が行われる中での彼の表情には、思うところありました。梁井さんは相変わらず「ねーねー僕の手柄を見て!」という時の顔が小学生のようで可愛いです。みのるさんの心こもらない涙が笑えます。今田さんはなんでいつもあんな包み込むみたいな瞬間がある映像なんでしょうか。テレキャノの山下さんよりこっちのパワーのない山下さんのほうが好きです。なぜか平澤さんの声がガラガラです。彼らがわちゃわちゃやってるのを見るのは、単純に嬉しいです。もうこのへんでやめときます。

おわり。

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miyabi yamaguchi
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