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日々のこと 0605
『29歳問題』という映画を見てきました。これがなかなか良かったです。
「30を目前にした独身アラサー女子の葛藤」というと「あー、よくあるやつね」と思うでしょ。そしてまあ、実際そういうお話なんですけど。
でも見せ方もテンポも非常に良くて、その「よくあるやつ」に引き込まれる。もとは舞台劇だそうですが、演出的にも映画の喜びに満ちあふれていて、あの傑作韓国映画『サニー』を彷彿とさせる。
アラサーに限らず、女性ならみんな「これは私の話だ」と思える気がする。
ギリギリだ、もうダメかもとどこかで思っているのに「まだ大丈夫なはず」と言い聞かせながら日々を戦っている主人公と、まったく違う価値観でおおらかに人生を歩んでいる、同じ誕生日の女性。
他人の人生を知ることは、本当に豊かで世界が広がること。決めるのも受け止め方も自分次第。だけど、どこかですれ違うかもしれない他人によって、私は立っていられるんだなと思いました。力をもらいました。
映画は、知らない誰かの人生を見せてくれる。ありがたい限りです。
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最近は、中身も見ずにタイトルや題材だけでバッシングされたり、絶対見ないと言われてしまう映画たちについて、つらつらと考えてました。
やっぱりまあ、何か言うならまずは作品を見た方がいいと思うよね。
見ずにああだこうだ言う人を私は信用できない。そして、見ずに褒めたり応援したりする人も、同じくらい信用できない。
とりあえず見てくれ。話はそれからだ。
もしも「見なければよかった」と後悔する作品だったとしても、見ることで「あ、私はココに触れられると痛いんだな」と知ることができます。
ただし、だいぶ考えないとホントのとこは見えてこない。「うわー無理」と瞬時にフタをして放り出しちゃうと、結局分かったような気になるだけで分からないまま終わるんですよねー。
血が出てる場所をじっと見て、傷口に指を突っ込んで、どこがどうなってるのか調べないと痛みの原因は分からない。相当つらくてイヤな作業なんで、私もよっぽどじゃないとやりません。それをする価値がある作品だと思った時のみ、頑張ります。
それを頑張ってみると、後に何があっても揺れなくて済みます。もう二度と怪我をしないとか治療の仕方が上手くなるということは一切ありません。たいしたメリットではない。
でも、誰に何を言われても平気になる。誰の評価にも振り回されないし、それをした自分のことも作品のことも、絶対的な力で信じられるようになるんですよね。もう不思議なくらいに、ウソでしょってほどの強さで。お試しあれ。
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