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日々のこと 1230
昨日の昼間、映画館でジョージ・A・ロメロ監督『ゾンビ』(1978年)を見た。初めて見た。
普段ホラーは全く見ない。誘われても見ない。仕事でも全力で回避。頑張っても避けられなかったものしか見ていない。超怖がりのビビリなのだ。
面白いのもあるのは知ってるし、実際あった。でも基本、無理。エグい映像が無理。脅かしてくる演出が無理。心霊も無理。怖いから。
しかし年の瀬である。特別である。何年も前からずーっと気になってたし、他に見たい映画もなかったし、名作らしいし、せっかくの上映機会。ここらで思い切ってゾンビチャレンジ。
ゾンビの原点、どれほど怖いんだろう…。もうドキドキであった。
いやー、見てビックリ。全然、ホラーじゃないじゃん!
全く怖くない。どちらかつうとアクション冒険活劇。しかもコミカル。想像していた感じとは全っ然、違うものだった。
なんせ70年代。現代ゾンビに比べれば、そりゃ技術的なハンデはあるものの、人間側の怖さやシニカルなジョークも満載で面白かった。「なるほど、これが始祖か」とも思った。ただ、私の思う方向の怖さではなかった。
私が勝手に想像していた『ゾンビ』。おどろおどろしく血みどろで、身の毛もよだつ恐ろしい展開に目を覆い、口を覆い、息も絶え絶えで私はシートにうずくまり、場内の明かりがついても立ち上がれない…という状態になるはずだった。だった。
私の想像力はもはや映画そのものを遥かに超えていたんだと思う。どこにもない『ゾンビ』を作り出してしまっていた。
私の想像力・妄想力は、本当に何よりも恐ろしい。
どこにもないものを作り出し、もともとの思い込みの強さでそれを疑うことなく信じ込み突き進み、勝手に苦しんだり悩んだり怖がったりして果てしない恐怖に陥る。
そういうことが、よくある。私は私の想像力を持て余している。これがホントに一番怖い。何より怖い。
というわけで、ずっと気になっていた始祖『ゾンビ』、ようやく見られたよというお話でした、はい。
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