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移住失敗と、これから。

移住に失敗した。
少しショッキングな書き出しだが、2022年の冒頭に私に起こった出来事だ。

2021年から岐阜県郡上市に通い始め、移住もしたが、結果として3ヶ月ほどで他の地域に拠点を移すことになった。
理由としては、もともと多拠点生活をしていた私が、郡上市に惹かれ移住してゲストハウスも手伝おうと思ったのだが、実際に移住してみると地方だけの生活ではなく複数の拠点を持ちながら多拠点生活を続けたいと思ってしまったことが大きい。
その点で、郡上のゲストハウスのオーナーさんや地域の方にはご迷惑をおかけしてしまい本当に申し訳ないし、私自身の定住して暮らすということに対する見通しが甘かったことは反省に尽きる。
また、郡上は吉田川をはじめとした自然と、古い町並みが調和した本当に景観の良い場所であるし、私も郡上が素敵なところだという思いは今も変わっていないことは書き加えておきたい。
(TOP画像は、よく通っていた郡上の喫茶店に郡上最後の日に行ったところ、お菓子をいただけたのでその写真。)

そして、今月から、色々と相談に乗ってくださっていてご縁のあった京都のゲストハウスに拠点を移すことになった。
しかし、やはり移住の失敗経験があるので、いつまで京都にいるというのも断言することもできないしするべきではないのだろうと思う。
それでも受け入れてくださった京都のゲストハウスのオーナーさんにはとても感謝だ。

そして、一度は多拠点生活を終えて定住しようと考えた私だが、やはりまだまだ多拠点生活を続けていきたい
20代のうちに自由に動きながら生活したいし、逆に言えば家庭や子どもなどの制限なく多拠点生活ができる今の年代に、ADDressという多拠点生活サービスに出会えたことはとても幸せなことだと思う。
(もちろん、家庭や子どもを持っても多拠点生活はできるし、「こそだてADDress」という子育てしながらの多拠点生活を応援する動きも生まれている)

ということで、2022年は京都をベースにしつつ、多拠点生活を続けようと思う。
2021年の1年間多拠点生活をしてきて、日本の半分くらいを周った。
そういう意味では、2022年は多拠点生活の後半戦とも言える。
まだ行けていない、北海道、東北、北陸、九州、沖縄を中心とした地域を周り、ひとまず2022年中に全国制覇をしようと思う。

そして、2022年に日本を一旦は周り終えて、なんとなく2023年からは海外に拠点を移すということもいいな、とぼんやり考え始めている。
そのため、2022年中に海外での暮らしという観点での情報収集もしていきたい。
(ぜひ、ご知見ある方色々教えてください!)

と、ここ最近の暮らしに対して考えていることを書いてきたが、結論として言いたいことは、自分の理想とする暮らしを見つけていくというのはとてもハードだということだ。
もちろん、人によってはすぐに見つかるという人もいると思うが、私にとっては1年以上かけてもまだ見つからず、仮説と検証を繰り返すしかない命題である。
そして、これは私だけの問いではなく、今後多くの人が今まで以上に暮らしについて悩む時代になると思っている。
なぜならば、暮らすということの自由度が上がるからだ。

かつて、私たちの働き方は定年まで勤め上げるというスタイルが普通であったが、現在では働き方はとても多様になった。
大学の後輩たちと話していて驚いたが、起業はもちろんのこと、新卒で就職をせずにフリーランスになる人や、リモートワークができるかどうかで企業を選ぶ人も出てきているという。
そして、働き方が自由になった結果私たちはどうなったか。
悩むようになったのだ。
いや、悩めるようになったと言った方がいいのかもしれない。
自由になると、人は悩む
そして、その悩みを解消するためにあらゆるサービスが生まれる
転職のための人材紹介サービスはもちろん、第二新卒特化の就活支援サービス、副業のためのマッチングサービス、フリーランスの協会などである。

それでは、私たちの新しい悩みのタネは何か。
それこそが、まさに暮らしである。
最近、ヤフーの"飛行機通勤OK"のニュースが騒がれたが、コロナをきっかけにリモートワークが可能になった流れは、どれくらいの速度かは分からないが今後加速することは間違いない。

リモートワークが進めば、当然どこに住んでもいいわけで、暮らすことの自由度が増す
そうすると、前述の通り、人は悩むわけである。
となると、どうなるか。
今後、人の暮らしの悩みに応えるサービスが増えるのである。

そういったこともあり、最近は「ADDressでの多拠点生活をどう楽しんでもらうか」という観点から、「暮らしについて悩む人にどうADDressは映り、また届けることができるのだろうか」ということに関心がある。
そこで、1つのアイデアとしてあるのは、ADDressを目的から手段に変えていくということだ。
ADDressが目的であったというのは、つまり、ADDressを使って多拠点生活をすることがゴールということだ。
もちろんこのような使い方をする人がまだまだ大多数であるし、それ自体素敵なことで、ADDressとしてそのような方の期待にどう応えられるかを考え続けるべきだろう。
しかし、これからはADDressを手段として捉える、また訴求するということももっと必要だと思う。
ADDressを手段として捉えるというのは、つまり、ADDressを使って多拠点生活をすること自体を目的にせず、多拠点生活を通じて自分の暮らしを見つめ直し、自分の理想とする暮らしを見つけるということに主眼を当てることだ。
つまり、ADDressは理想の暮らしを見つけるための手段であり、理想の暮らしを見つけてADDressを退会する人々を心から喜び送り出すということであるし、またADDressを利用している人々が理想の暮らしに近づけるための手助けをしていくということである。

ここについて、まだまだ何ができるのか考えているところではあるが、取り急ぎ始めたのがLiving after ADDressというシリーズのイベントだ。
先日、無事第1回のイベントが行われ、50名近い方の申し込みがあり、盛況なイベントとして幕を閉じた。

「Living after ADDress」、つまり、「ADDress後の暮らし」を考えるイベントであり、ADDressを通じて理想の暮らしを見つけた(近づいた)方をゲストとして呼んで、理想の暮らしを見つけるための手段としてのADDressをもっと訴求していくための取り組みだ。
あんまり言っていい表現か分からないが、イメージしやすいだろうということで言っているのは暮らし版のライザップだ。
ライザップに通い結果にコミットしてシェイプアップするように、ADDressで多拠点生活をしながら自分の理想の暮らしに近づく。
ADDressのマーケティングのマネージャーがライザップ出身なので色々と話を聞いてみたが、ライザップの目指しているところはつまるところシェイプアップではなく自分に自信を持つことや自己実現だという。
それは、まさにADDressも同様で、ADDressは多拠点生活のサービスではなく自己実現のサービスだということは利用している方は感じる方も多いのではないだろうか。
色々なところで暮らす経験ができるADDressは、暮らしについての悩みに対する仮説と検証を高スピードで繰り返せるベストな環境だ。

また、一応これらの考えは会社としての総意ではなく私個人の考えであり、上記のイベントも会社の中で有志のチームを作って動いていることであることも念のため書き添えておきたい。
ADDressは多様であり、このようなサービスであると形容すること自体がナンセンスだと思うし、それぞれの方にとってのADDressがある
それはスタッフも同じで、それぞれにADDressの展開可能性を、各分野で探っている。
前述した「こそだてADDress」もスタッフが子育て世代で移住した実体験から生まれたものであるし、私は教育畑にいたこともあったため大学生向けのプログラム開発や、教育×多拠点生活というジャンルにも取り組んでいきたいと思っている。

ということで、理想の暮らしを考えるための手段としてのADDressは、いわば私の自由研究である。
が、それはすでに私だけのものではなくなってきていて、一緒に共感して考えてくれる人がいて、この前のイベントも実施できた。
また、それはADDressだけが考えることだけではなく、多拠点生活事業者や新しい暮らし方を提供するサービス事業者はもれなく考えることのできるテーマであるとも思うし、その点について競合も何もないと思うので上手く連携できればとも思い少しずつ話を進めている。

最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます!
今後もイベントをはじめとしてLiving after ADDressの取り組みを仕掛けていく予定ですし、そんな私たちの自由研究に少しでも関心を寄せてくだされば嬉しい限りです。

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