【連載企画】〇〇の駅 逸品巡り ~記者のオススメ~
県内各地にある「〇〇の駅」などと呼ばれる観光拠点施設。行って楽しめる、お薦めの食べ物やポイントなどを記者が紹介する。
プレミアムメンチ
道の駅「都城NiQLL」(都城市)
肉本来のうまみ強く
「肉と焼酎のふるさと」の都城市を象徴する新施設として今月22日、同市都北町にリニューアルオープンした道の駅「都城NiQLL」。名物「プレミアムメンチ」にありつこうと、仕事帰りに立ち寄ったが甘かった。「毎日、午前中には売り切れています」(施設担当者)。朝一で出直し、ようやくたどり着いたのは都城産宮崎牛100%の「肉々しさ」が際立つ感動の味だった。
市内業者らが官民挙げて全国発信するメンチカツの地域ブランド「都城メンチ」に加わろうと、半年前に開発がスタート。同施設の看板メニューでもあり、職員6人による開発チームが結成された。
努力の結晶であるおいしさの秘密を教えてくれるか-。恐る恐る、管理栄養士でもあるチームリーダー長友恵美さん(43)に聞くと、ポイントは「2層構造」と「島らっきょう」と笑顔で教えてくれた。
作り方はまず、中心部には細切れ肉を配置。ひき肉とタマネギで「包囲」し、つなぎや調味料は最小限とすることで、肉本来のうまみを強く感じさせることに成功した。地元産島らっきょうは独特の食感に加え、脂の強い宮崎牛をさっぱり食べさせるためという。これが390円とは-。
説明を聞いている間にも、客が揚げたてを次々と買い求める。「店内で手作りしているため、提供できるのは1日80個がやっと。迷惑をかけるが、妥協は許されない」。長友さんの横顔に、並々ならぬこだわりを見た気がした。
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