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近頃は

ふりかえりたいこと、お知らせしたいことが沢山ありながら、日々のあれこれにかまけているうちに時間ばかり経ってしまうのは、全くもっていつものことですが。ふがいない。

5月16日木曜日に、大久保ひかりのうまでライブに出ます。ソロでのライブ出演は今年初です。よろしければ是非、遊びにいらして下さい。
この後しばらく、ライブはお休みするかもしれません。

4月の頭に都内に出かけた帰り、ライブ終演後バー営業中のひかりのうまに寄り道したことがありました。キスミワコちゃんをお招きして川越霞ヶ関mibunkaさんで企画したライブのフライヤーを置かせてもらえたらと、そして、ひかりのうま9周年記念大感謝祭に「みやもとみきひろ」で出演させてもらったお礼を、店主マルタさんにお伝えしたくて。運よくお店が空いていたため、マルタさんとゆっくりお話しできて、ちょうど話が決まったばかりというライブにお誘い頂きました。こげしさんとは昨年11月にご一緒させてもらったし、Yataraさんとは川越レレレノレコードを通じて仲良くさせてもらってきたので、ソロでの出演は心許ないけれど、またとない機会なので、思い切ってお願いすることに。

そして、リトルプレス「大人ごはん」に、今年から制作スタッフとして関わらせてもらっています。

「大人ごはん」との出会いはちょうど三年前、病み上がりでまだむちゃくちゃ調子悪かった頃、近所に開店して間もななかったつまづく本屋ホォルさんに、リハビリをかねてたまに散歩がてら出かけて行ってはまともな会話すらできずにますます落ち込んでいたのですが(ダメなときは何やってもダメの典型)、そこで手に取った記憶がうっすらと。懐にも気持ちにも全く余裕がなかったし、うらやむような感情ばかり先に立ってしまったような…。
そこから紆余曲折を経た一年半後、シボネボルケで顔見知りとなった写真家のもんちゃんに、パートナーとの記念写真を撮ってもらうために訪れた茅スタジオで、思いがけず「大人ごはん」と再会しました。編集長の室谷さんが茅スタジオに関わっておられるとのことで、ちょうど翌月から始まるという読書会のフライヤーも頂いて、課題図書の須賀敦子「コルシア書店の仲間たち」は文庫本を持っていたので、思い切って参加してみることに。ホォルさんでの「読んでいない本について堂々と語る読書会」には二回ほど参加していたのですが、いわゆる普通の(笑)読書会にずっと行ってみたくて。

図書館で労働していたし、人並みかそれ以上に本は好きですが、編集やライターのお仕事をされている方、元図書館長さんや大学図書館で働いておられる方たちと肩を並べるのは、正直気がひける面もありました。けど、二回目か三回目からは「本の井戸端会議」と銘打たれ、お酒や持ち寄りの食べ物を囲んで思い思いに語らう和やかな会となり、なにより、進行役の室谷さんの細やかな心配りのおかげで、継続して参加できています。
去年の12月、室谷さんがXに「大人ごはんを誰か手伝ってはくれないか」といった内容の投稿をされていて、素人の自分に何ができるかはなはだ心許なかったものの、逡巡した末に、思い切って名乗りを上げてみました。

はたして、大人ごはん5号に掲載される記事のいくつかを校正させてもらうことになったのですが、以前、キスミワコちゃんのパートナーの村上大樹さんの原稿チェックをお手伝いした経験もあり、せっかくの機会だから校正をちゃんと勉強してみよう、ということで今年一月に校正の通信講座に申し込んだ矢先、村上ダイちゃんが再び校正をオファーしてくれました。渡りに船とはまさにこのこと。そんなわけで、二月前半はコロナに罹患していたのですが、一月前半二月後半は校正にかかりきりでした。

校正者、牟田都子さんの「文にあたる」というエッセイに、校正は精読の一つの形、というようなことが書かれていて、「あたまに浮かんだ夢を書いた」ではそれを身を持って体験させてもらいました。集中力とエネルギーを要したけどやりがいがあってすごく楽しかったです。ダイちゃんの展示会場などで販売されてますし、Amazonでも読めます。是非に!!!

「大人ごはん」と「あたまに浮かんだ夢を書いた」、どちらもクレジットに名前を載せていただいて、嬉しい反面、身が引き締まります。がむしゃらに校正に取り組んで、三月からは通信講座で勉強を始めて、結果として実践と座学がほぼ同時進行できていることもありがたいです。
どちらについても、また改めてじっくりご紹介できたらと思います。

今「大人ごはん」では、書店様とのメールのやり取りを少しずつですが担当させてもらっています。日本各地で、様々な思いで本に関わる小商いをされている方々と、文面の上ですが言葉を通じてやり取りすることは、緊張感がありながらも、いろいろなことを考えさせられて、とても興味深いです。

図書館で借りた本の返却期限に追われ、積読本も徐々に増える一方なのですが、先日ホォルさんで購入した「心と体でケンカする」は、勉強の合間にふと手に取ったらさらさら〜っと読めてしまって。

頭木 心が変わるということに関しては、つらい体験をして、乗りこえて、心が成長するという思いこみもありますよね。実際には、つらい体験をすると、良くない方向にねじまがるほうがあたりまえだと思います。(中略)私はじぶんが病気になったせいでゆがんでしまったというのは、すごく気になることです。だから、不幸によって学ぶ、成長するという、良い面ばかりが強調されるのは、つらいなという思いがあるんですよね。「病気して良かったでしょ」みたいな。病人自身は、だいたいそういうことを言いますけど、それはそのほうが周囲から好かれるからですね。ゆがみましたと言ったら、人が離れていきますから。

ここは特に、なるほどなと思いました。
「病気が治る」というと、すっかり良くなって元通りに戻る、みたいなイメージもあるけど、ゆがみってたしかにあるよなあと。しみじみ。自分の場合は、今ちょうど更年期で女性の心身が大きく変化する年齢を迎えていることもあってか、いろんなことがなかなか予想通りに進みません。校正の勉強を始めて、3月4月とライブを企画して、ちっちゃな家庭菜園とはいえ畑仕事が忙しくなり始めて、多肉や観葉植物の植え替えもしなきゃ、そして季節の変わり目は不安定になりがち、という要素が加わると、一つ一つはやりたいことだし余裕でやれそうな気がするのに、少しずつの負荷が重なるといろんなことが回らなくなってきて。
昔だったら頑張れたはず、という感触もあるので、歯痒いです。

そんなわけで、通信講座はあと半年続くので、それが終わるまでは、ライブは少し休もうかな、という結論に達しました。本末転倒じゃしょうがない。

16日のライブは、今の自分が無理なくやれることに精一杯丁寧に向き合えたらと思っています。よろしくお願いします。


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