僕は君の歌が好き
一昨日の土曜日、高校からの友だちとランチに行っておしゃべりしてたら、自分が自分で思ってるより疲れてることに気づきました。そうだよな最近コロナ関連でツイッタ見る時間増えて不安になったり憤ったりしっかりしなきゃと思ったり、無意識のうちに気を張ってたなと。そのあと帰宅してから別の友だちと電話で話したら、さらに気が緩んでちょっとだけ泣いてしまった。弱い。で、早めに横になって音楽かけてうつらうつらしてた夜半過ぎ、キセルの2ndアルバム「近未来」がスポティファイにあることに気がついて、何気なく再生してみたら、暗い部屋の中でJBLの小さなスピーカーから流れる馴染みの音楽に自分でも意外なくらいほっとして、「近未来」がスポティファイでも聴けるなら大丈夫、とちょっと安心したのでした。何の根拠もなく。
というわけで、以前からいつか書きたいと思ってた、「近未来」にまつわる個人的な話に少々お付き合い下さい。
世の中にまだスマホもブログも存在していなかった2002年、本腰を入れてインターネットを使い始めました。ちゃんとした文章を書けるようになりたくて、web上で日記を公開できる無料サービスを利用し、最初は好きな曲や音楽についての思いを綴っていたのですが、次第に内容がとっちらかって、日常雑記、読んだ本の感想、ライブレポもどき、はたまたポエム的な散文にまで手を染め、更新頻度もまちまちで、多くの人の目に留まることもなく、今に至るまで細々と続けています。利用したサービスも、Lycosダイアリー、ヤプース、エンピツ、はてなダイアリー、そして今でも使ってるbloggerなどなど、振り返るといろいろ経てきたなあ。ヤプースは写真をアップロードできるのが当時としては画期的で、利用が集中してサーバーが重くなりアップロードにめちゃくちゃ時間がかかってパソコンの前で苛々したり…今から考えると隔世の感が半端ないですね。
キセルにはまって、ライブに足繁く通うようになって、友だちもできて、小さいハコで対バンのミュージシャンをいろいろ観るうち関心が広がり。「近未来」がきっかけで音楽への新しい扉が開いたと言っても過言ではありません。ライブハウスに出る側になったきっかけは、キセルの出演するライブでオープニングアクトだったQurageとの出会いだったし、去年の11月に長く泊めてもらった盛岡の友人とはキセルのライブを大げさでなく数えきれないくらい一緒に観てきました。開店して一ヶ月経たない頃からずっとお手伝いで関わってきて、この春で4周年を迎えるレレレノレコード店主のだいちゃんとは、実はレレレができる一年以上前に、今は入間に移転したけど当時は川越にあったTangoというコーヒー屋さんでたまたまお会いしてて、キセル好き同士ということでTangoの店長さんが話を振ってくれたりして。「近未来」のリリース時に細野さんが「この世に音楽は溢れてるけど、キセルは特別だ!」とコメントされてましたが、ほんとそれな!としか個人的にも言いようがありません。
ちょっと強引に話を元に戻しますと、ヤプースには写真やポエム的散文などをひっそりとアップしていて、ヤプースがサービス終了したとき過去ログの一部をはてなダイアリーに移行し、去年、はてなダイアリーがなくなるときにはてなブログに一応データを移行しました。自分の忘備録として取ってあるようなもので、ほぼ手つかずでほったらかし状態なのですが。ヤプースを始めてすぐの頃に「ひるね中、おかあさんが台所で歌う声がずっと聞こえていたような気がした。 夢だった。」って短文を投稿したことがあって、そのときの不思議な感覚をぼんやり憶えてます。さっき日づけを確認したら「近未来」が発売になるちょっと前でした。自分で弾き語りをするようになってからは、家族が留守のときにしょっちゅう台所で練習してるので、あれは母じゃなくて、精神的に不安定で過敏になってた当時の自分に、時間を超えて自分の歌が届いちゃった可能性も、ひょっとしたらゼロじゃないかもしれないと思ったりしてます。それこそ、私にとっての近未来から。
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