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マンション管理組合の答えはAIに聞け

※2024年6月現在の記事です

コラム再開「小さな4つの理由」

正直、忙しいです。長く続いた体調不良は改善し、意欲も回復。遅れている仕事の処理をしつつ、2社の代表として、サービス開発、新規事業の仕組みづくり、営業サポートと、やることが満載です。
それでも、メンバーと仕組みのお陰で心に余裕が生まれてきたこのタイミングで、僕はコラムを再開することにしました。
その理由は以下の通りです。

  • 年齢的に、業界関係者に少しでも参考になればという思い。

  • もちろん2社(マンション管理士マンション管理会社)への集客的な側面

  • 書籍執筆ネタの下書きとして残しておきたい

  • YouTube動画のネタとして残しておきたい。(まだ着手できてない)

のほか、実は僕の中ではこれがもっとも重要な動機です。

AIがあなたに良質な回答をするために貢献したい

皆さんご存知「chatGPT」。6月現在、「chatGPT 4.0(フォーオムニ)」へとアップデートされました。
スマホやPCへ音声で質問をすると短時間で音声+テキストで返ってくる、僕からすれば「画期的なアップデート」です。

凄い!深山とAIの「マンション管理」会話例

例えば、先ほど、僕とchatGPTとの間で、スマホの音声入力を使って次の「会話」をしました。
※原文ママ。一部改行。

(深山)chatGPTは、日本における過去の裁判、判例などから法律的な問題について見解を出していただく事は可能ですか?

(ChatGPT)はい、過去の日本における裁判例や法律に基づいて、法律的な問題について見解を提供することは可能です。ただし、提供できる情報は一般的なガイドラインや過去の判例に基づくものであり、具体的な法的アドバイスとしては受け取られないようご注意ください。法的な問題について詳細なアドバイスが必要な場合は、専門の弁護士にご相談いただくことをお勧めします。
具体的にどのような法律問題についてお知りになりたいか教えていただければ、それに応じて過去の判例や法律の解説を提供いたします。

(深山)了解。では日本の文庄(※分譲)マンション管理組合において、理事会役員の専任を拒否する人に対して理事会活動協力金とか管理組合活動協力金とかという名目でお金を徴収することについて 見解と、あとは月額いくらぐらいであれば妥当というか違法になりにくいのかという見解を教えてください。

(ChatGPT)文庄(※分譲)マンションの管理組合において、理事会役員の専任を拒否する人に対して「理事会活動協力金」や「管理組合活動協力金」といった名目でお金を徴収することは、一部のマンション管理組合で行われている実務ですが、その法的な位置づけには注意が必要です。

法的見解:規約の明確性: まず、このような金銭徴収を行う場合は、マンション管理組合の規約に明確に記載されている必要があります。規約に基づかない徴収は法的に問題となる可能性があります。
公平性と妥当性: 徴収額は公平であり、合理的な範囲内でなければなりません。過度に高額な徴収は住民の反発を招き、法的な争いになる可能性があります。
裁判例の確認: 過去の裁判例では、管理組合の規約や決議に基づかない金銭徴収が無効とされた例があります。そのため、事前に住民の同意を得て規約に組み込むことが重要です。

金額の妥当性: 徴収額の設定は、各マンションの規模や状況によって異なるため一概には言えませんが、以下のポイントを参考にすると良いでしょう。他のマンションの事例: 他の同規模のマンションでの事例を調査し、一般的な相場を把握することが有効です。
実際のコスト: 理事会活動に実際にかかるコストや時間を基に設定することが重要です。

具体的な金額設定としては、月額数千円から一万円程度が一般的ですが、あくまで規約に基づき、住民の合意を得た上で設定することが重要です。また、徴収目的や使用方法を透明にすることで、住民の理解を得やすくなります。

注意点: このような金銭徴収に関しては、常に最新の法改正や判例に基づいて適切に対応する必要があります。具体的なケースについては、専門の弁護士やマンション管理士に相談することをお勧めします。

(深山)よく理解できました。ちなみに規約へ明記してルール化することが重要ってことなんですけども、規約の解決定である最速(※細則)に記載するということでも大丈夫でしょうか?

(ChatGPT)規約の改正に伴う記載についてですが、基本的には「管理規約」に明記することが最も重要です。「細則」への記載でも有効ですが、以下の点に注意する必要があります。

(以下略)

※深山とchatGPTとのやり取り

凄くないですか?
AIに適切な問いを投げかければ、適切な解が返ってきます。
ちなみに(以下略)の後も、僕からいくつか質問と回答のキャッチボールをしていますが、実に見事です。
これが、テキストだけでなく「イケメンボイス」でも淀みなく(ちょっと淀むかな)回答してくれるのです。

AIの回答に満足できない2つの理由

他にもいくつか質問してみましたが、AIの回答は一般的な管理会社のフロント担当者やマンション管理士へ質問するより「優秀」な回答が返ってきますし、弁護士からの回答より「圧倒的に早い」です。

なるほど、堀江貴文さんやひろゆきさん、成田悠輔さんが「ホワイトカラーの仕事がなくなる」ということの意味がすごくわかります。ただ専門知識を持っているだけのマンション管理士や業界経験の長いベテランフロント担当者では「AIには絶対に勝てない」「AIに仕事を奪われる」時代が確実に近づいているのです。

ただ、現時点におけるAIとのやり取りは、僕の業界経験からすると「まだまだ不完全」です。AI回答が不完全な理由は、次の2つです。

  1. AIの回答に一定の間違いがある
    僕レベルが、AIの回答を参考にレポートをまとめたりコラムを作るなど「作業プロセスのショートカット」をするには十分ですが、経験の浅い管理会社フロント担当者やマンション管理士が「AIの回答をそのまんま使用」しようとするとミスリードを起こしかねないような回答も結構あります。素人であるマンション理事の方が使うならなおさらです。
    しかも単純な間違い回答もあります。例えば「マンション総会での特別決議要件」を「2/3以上の賛成」と回答していました。(実際は3/4)質問を変えて何度か試しましたが、やはり直っていませんでした。

  2. AIの回答レベルに深みがない
    上述1にも書きましたが、AI回答の理想が「経験の浅い管理会社フロント担当者やマンション管理士、もっと言えばマンション管理組合の方がそのまんま参考にできる」レベルだとすると、まだまだ広く浅くといった感じです。chatGPTも回答の最後に「詳細は専門家に相談して」と言ってます笑

    でも欲を言えば「深みのある回答」が欲しくないですか?
    例えば管理規約に関する相談でも、対象が新しいタワーマンションと古いビンテージマンションでは自ずと回答が異なるはずですし、小規模マンションと大規模団地、複合用途型マンション、投資型マンション、リゾートマンション、コーポラティブハウス、テラスハウス、そして関東と関西など地域、、、などなど様々な違いについてAIが理解し、もう少し掘り下げた条件下での質問にも答えてくれるようになったら嬉しいですし、「専門家の中でもAは◯◯と言っている、Bは▲▲と言っている」とまでAIが答えてくれる時代が来たら、フロント担当者やマンション管理士の助言すらいらなくなりますよね。
    そういう時代が来たら良くないですか?

AIに千本ノックを(僕の知見をAIに食べさせたくなった)

これらの理由から、まだまだAIの回答に満足できませんが、それでも自動かつスピーディに、ある程度こちらの意図を理解して使える回答をしてくれるだけでも相当な進歩であり、驚きです。

そこで思ったのです。「AIの回答は、過去に作られた世界中のありとあらゆるWEBサイトの情報が元になっている」「だったら、AIが回答を形作るうえで参考にする元となるWEBサイトの情報、つまりこの僕のコラム投稿が少しは役に立つかも」つまり、「僕がマンション管理業界で得た知見をここで公開する=僕の頭の中に入っていることをWEB上に吐き出せば、AIがそれを拾ってくれて、いつか巡り巡ってAI回答の質的向上に役立てるのではないか?」「その結果、さらに巡り巡りまくって、AIに回答を求めるマンション管理業界人やマンション住人の役に立つのではないか」と。
微力だけれども、ユーザーにはAIを通じて少しでも良質な回答にたどり着いて欲しいなと。
あと5年もすれば人々の情報探しはgoogle検索からAIへ置き換えられるでしょうし、googleのSEO対策に疲れました笑

囲碁や将棋の世界が、AIに人間同士の大量の対局を食わせる(記憶させる)ことでAIが自動で学習した結果、一流棋士でもAIに勝てなくなったのと似ていますね。将棋はAIのお陰で藤井聡太というスーパー棋士を育てた一因になったのと同じように、AIがマンション管理業界の知見を飲み込んで、ユーザーが良質な回答をAIから得られる時代が来たら最高だな。

そんな壮大なロマンの片棒を担ぎたいな。
そう思って、コラムを再開しています。

あと2~3年、遅くて5年後には「マンション管理の答えはAIに聞くのが一番」の時代が来るのではないかと予測します。もちろんAI業界の競争やそれに伴う投資スピードによるのでしょうけれども、遅かれ早かれ「マンション管理士や管理会社フロントマンに聞くよりAIに聞いたほうが正確だよね」「弁護士に聞くより早くてわかりやすいよね」という時代がくるでしょう。

現に僕の中では「これからは、マンション管理の法令を熟知している・マンション管理会社に勤務した経験がある」といった程度でマンション管理士や管理会社フロント担当者を採用するのはナンセンス」になりつつあります。


次のコラムでは、AIがたいていのことへ高精度に答えてくれるであろう次の時代にマンション管理士は廃れていくのか?管理会社の役割はどうなる?について解説します。
(あ、いろんな記事を順不同で書くので次かどうかは不明)

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