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①日本語教師未経験者でも、オンラインで日本語の初級文法を教えられるようになるまでのプロセス

今日は、私が「日本語を全く教えたことがない」ところから、どのようにして「オンラインで自信をもって日本語の初級文法を教えられる」ようになったかのプロセスを書こうと思います。


私が日本語を教え始めたときの状況

まずは少し自分の話をします。

私がitalkiというプラットフォームで日本語を教え始めたのは2021年に入った頃でした。

当時は、日本語教育に興味があったので、資格勉強だけ独学でしたけれど、日本語を教えた経験は皆無でした。

だから実際にレッスンでなにをどのように進めていったら良いのか全くわからない状態でした。


ちょうど2020年10月に日本語教育能力検定という、日本語教師になるための資格を受け、その結果がでたところでした。

うっすらと「日本語」というものを、母語ではなくて「外国語」として捉えなければならないのだろうな、と感じていました。

でも学習者がどのようなところで躓くのか、何の練習を一緒にしたら良いのか、全くわかりませんでした。


教材を絞って、繰り返しその教材でレッスンをする

当時は「学習者が目の前にいるのにどうして良いかわからない状態になるのが怖い」と思っていたので、ひたすらよさそうな教材を買い集めては睨めっこする日々でした。

でもその教材をどのようにレッスンで使えば良いのかわからなかったので、結局買っては使いこなせない教材だけが増えていきました。

そのうち、「悩んでいても仕方ない。とりあえずオンラインで教えられる場があるのなら、登録してみよう!やっていく中で危機感がでて、教えかたが身につくかもしれない」と半ばノリで、教えかたもわからないうちに登録だけ済ませました。


最初はもちろんすごく不安でした。

「どうしよう、学習者は私を選んでくれるのだろうか」
「せっかく来てくれてもがっかりさせたらどうしよう」

でもそんな心配は無用で、残念ながら登録しただけでは予約が入りませんでした。


「他の先生はどうやって教えているのかな」と日本語教師のプロフィールを比べていると、どうも2冊の文法教科書を使っている先生が多いことに気がつきました。

・げんき
・みんなの日本語

です。


そこで初めて、「そうか!私が教材を決めるというより、学習者さんが使いやすい、勉強し慣れている教材を私も使えば、予約も入るし私もスタンダードな教えかたがしれるのか!」という発想に至りました。


そこからは、「みんなの日本語」と「げんき」を見比べて、ひとまずどちらで教えようか決め、英語で説明が書いてあって学習者が独学でもある程度理解できそうな「げんき」の教科書を私のメインテキストにすることを決めました。


「げんき」のテキストを使って、どのようにレッスンを組み立てるのか

そうして、「『げんき』教科書を使った初級文法」というレッスンを開設し、無事学習者からレッスン予約が入るようになりました。

しかし私の問題は「げんきをつかってどうやってオンラインレッスンを進めていけば良いかわからないこと」でした。


学習者が勉強するペースに合わせて、私も予習して教えられるようになっていこう、とざっくりとした計画を立てました。

そうは言っても慣れるまでは、レッスンの「流れ」「型」がないと学習者と共に、私まで見通しがもてずにレッスンで迷子になってしまいそうだと感じました。


そこでひとまず、「げんき」の教科書の構成を調べました。

「げんき」の教科書は、それぞれの課がこの項目で構成されています。
・会話(進出単語や文法事項を使ったストーリー。)
・単語(50語ほど新しい単語が日本語、ローマ字、英語の順に。)
・文法(新しい文法事項が5個ほど英語や例入りで解説されている。)
・練習(練習問題があり、新しい単語や文法を使って練習できる。)
・まとめ、コラム

どの順番でやればよいかな、と考えた末、レッスンの型を大まかにこのように決めました。

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