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「まちかど図書館」という居場所。

子ども達がまだ小さい頃、お母さんの夢は何?と聞かれた事がある。

「そうねぇー絵本屋さんかなぁ~」答える。

「いっつも同じやね~🤗」って次男。
「母さんは絵本が大好きやもんね」って長男。

絵本を売りたい訳ではなく、絵本に囲まれていたい。それが夢だった。

子育てを、たくさんの絵本で助けてもらった。

どんなにイライラしても、絵本を読んでる時のママのお顔は…そう笑顔になる。

だから、
子ども達にもママにとっても至福の時間。

大人の生の声で語られる、美しい日本語。
時にはファンタジー。
時には昔話や怪談話で、ドキドキしたこともある。

そして、一番好きだったのは「カトリーヌシリーズ」カトリーヌと一緒に世界中を旅行した。

そんな素敵な時間がたくさんあるからね、
母さんは、今でも子育ての楽しい思い出がいっぱい。

大好きな絵本片手に、
続けた読み聞かせボランティアは15年。小学校や公民館での出会いがあった。

とにかく、本が大好き。
本に救われ、本に慰められ。
本から知恵と勇気をもらう。

そんな、本に囲まれた生活が夢だった。

長男の事故の後、事務所として借りたのは、倉庫。

なぜ、倉庫を借りたのは今でも謎。

でも、今考えると大正解。

倉庫を買い取り、少しずつ改装を重ね
作ってしまった「まちかど図書館」

コロナの前までは、毎日賑やかに
たくさんの子ども達が来てくれた。

小学生も、中学生も、高校生も大学生も

子育て中のママ達も、孫を連れたおばあちゃんも。

本が好きな人も、そうでない人も。

図書館だけど、子ども達はあまり本を読んでいない。ゲームしたり、おしゃべりしたり。

それでも、良いと思ってる。
本の背表紙見て、育つ環境が大切な気がする。

側で、本を読む大人がいる事が大事と思う。

そして、話をする相手がいること。
聞いてくれる人がいる事。
それは、それぞれに心地よい居場所である。

悲しい時も、泣きたい時も。
私は、子ども達からの日常をもらう。

私にとってはありがたい。

ふんわり始めた、図書館にはいつの間にか五年がすぎて、子ども達の背も伸びた。

コロナウィルスがなかったら、
今も40人くらいの子ども達とケンカしながら、週末はたくさんのおにぎりを作っていたかな。

最近は、学校に行かない事を自ら選んだ子ども達も時々来てくれる。

どんな人にも、居場所が必要。

そう、まちかど図書館は、私にとっても最高の居場所。

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山本美也子
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