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結果的に若村麻由美さんでよかった『この素晴らしき世界』
『この素晴らしき世界』木曜夜10時~
若村麻由美さんの完全オリジナル作品。内容としては、普段はスーパーマーケットでパートをしていて、家では夫と冷め切った関係を送っている主婦・浜岡妙子(若村麻由美さん)が、ある日を境に大女優「若菜絹代」として、なりすまし生活を送る姿をコミカルに描く “なりすましコメディー‘’作品。
主題歌 (オープニング曲) が小田和正さんの曲ということもあり、私の中ではなんとなく木曜夜10時枠のイメージじゃなかったので、初回は正直ちょっと違和感があったりもしました。
設定やストーリーも、ベタな印象があったんですよね。コメディもあまりドタバタ感が出すぎるとしらじらしくなるというか、興ざめするというか。
また、小田和正さんの声や曲調はあまりにも清らかなので、これまでの木曜10時の妖艶なオトナのドラマ (ドロドロも含む)のイメージがついていた私にはギャップがあったのかもしれません。
たとえば前クールの「あなたがしてくれなくても」や、「恋愛ディソナンス」「昼」「最高の離婚」「隣の家族は青く見える」など・・
もちろん、そういう路線じゃないお仕事系の木10ドラマもありましたが。
若村麻由美さんも、これまでの夜の民放連ドラの主演の印象があまりなかったので(脇役はあったにしても)、第1話を見たときは、どちらかというと昼のドラマっぽさすら感じていたほどでした。
なんだかつかみどころがわからない感じで見ていたこのドラマですが、見ていくうちに面白さのツボがわかってきて。
あら? 予想を超えて面白いじゃないの。
二役を演じ分ける若村さんもいい。
パートの主婦である妙子を演じているときは、いい感じに庶民的な、優しくきれいなおばさん(おばさんと呼ぶには美しすぎる)。
8月17日放送の第5話では、沖縄で行われる映画祭への出席(若菜絹代になりすまして)で外泊が必要になった妙子が、夫の陽一 (マキタスポーツさん)をごまかすために、ある作戦を決行するも、 陽一は陽一で妙子の思惑はつゆ知らず、ある研修を職場で受けたことからそれを実践する、妙子にとってはそれが計算外の反応で⋯というシーンが後半にあるのですが、この攻防戦が絶妙で痛快でした。
コントを見ているようで。
このドラマでは、妙子と夫との会話が、長年連れ添いすぎてもう飽き飽きした、年季の入った夫婦ぶりがリアルで、なんか見てて楽しい。
そんな若村さん、かわいいし素敵すぎます。
本ドラマの開始前は主演の変更に伴い台本の手直しなどいろいろあったようですが、結果的に若村さんでよかった、と言えるくらいキャラが完成している気がします。
木村佳乃さん、沢村一樹さん、その他のキャストの方々も、それぞれに事情や問題を抱えている役を演じられていて、ややカオス。