10月8日(日)こどものまち「みやっこタウン2023」開催レポート!初の「みやっこフェス」も9日(月)に実施しました。
10月8日(日)、旧赤前小学校を会場にこどものまち「みやっこタウン」を開催!宮古市内の小学生136名が参加してくれました。当日の様子を写真とともにたっぷりとお伝えいたします。
子どものまち「みやっこタウン」とは?
みやっこタウンとは、こどもだけの架空のまちです。宮古市内の小学生4~6年生が対象で、子どもたちの主体性を尊重すべく、原則として保護者を含め大人はタウン内に入れない決まりになっています。今年は「仕事」「大学」「地域活動」「消費(遊び、買い物など)」の合計40ブースを設け、宮古の仕事体験だけではなく、納税や投票など社会の仕組みも学びました。
こども実行委員の中高生も大活躍!
中高生に実行委員として運営に携わってもらう「こども実行委員会」を今年も募集したところ、13名が参加。企画・装飾班に分かれ、小学生時代にみやっこタウンに参加した経験を活かしながら、活発に意見を出してくれました。今年は初の試みとして「映えスポット」を設置しチェキ撮影をしたほか、オープニングとクロージングセレモニーの司会をインターンの大学生と共にこども実行委員が務めました。
また、昨年に引き続き、こども実行委員が発案した「人探しスタンプラリー」や「宝くじ」を今年も実施しました。詳細はこのあと詳しくお伝えします。
みやっこタウン2023レポート
受付開始
秋らしくひんやりと涼しい朝を迎えたみやっこタウン当日。
赤前にある宮古運動公園の駐車場で受付をし、全員が1,000べスカ(みやっこタウンの疑似通貨)を受け取りました。その後はバスに乗って、会場である旧赤前小学校まで移動しました。
旧赤前小学校に到着後はみやっこブックに「み」のスタンプを押して、住民登録が完了です!ここから、1日だけの特別なみやっこタウン生活が始まります。
9時10分、オープニングセレモニー
こども実行委員の村上君と、学生インターンの保土沢さんの司会でオープニングセレモニーを行いました。
2022年春に実践型インターンシップで宮古に来た際の縁で昨年もみやっこタウンに協力してくれた大学生が、今年もインターン生として県外から駆けつけてくれました。
最初は緊張している表情の小学生もいましたが、2人の元気いっぱいで楽しい進行に会場は大盛り上がり!緊張がほぐれたところで、ついにみやっこタウンがスタートしました。
9時45分、「職業」「大学」の1クール目スタート!
みやっこタウンでどのように過ごすのかは基本的に個人の自由ですが、1クール目はくじ引きで決まった「職業」か「大学」のブースに行きます。
ブースによって体験時間は異なり、15分、30分、45分の3種類があります。「職業」のブースでは、15分なら500べスカ、30分なら1,000べスカ、45分なら1,500べスカのお給料がもらえます。
仕事終了後には、各自に配布されているみやっこブックの「仕事の記録」に記入。小学生自身が仕事の内容と体験した時間を書いたあとは、各ブースのスタッフが給与明細を書いて押印しました。
ほかには、こんなお仕事があります!一部ですが、写真と共にご紹介します。
みやっこタウンのインフラ
ここで、みやっこタウンにあるインフラブースをご紹介します。
1.市役所(受付、事務局)
投票を行う際の投票用紙を配布します。また、「何をすればいいかわからない」「トラブルが起きた!」「落し物があった」など、市民の困りごとに対応します。更に、今年は見学ツアーのガイドも仕事のひとつに。通常、大人はみやっこタウンに入ることができませんが、希望者のみを対象として見学ツアーを行いました。
2.ハローワーク(仕事の紹介)
仕事の一覧が設置されていて、ブースごとに各クールの受け入れ可能人数分の仕事カードが用意されています。2クール目からは働く先を自由に選べるので、スタッフから仕事カードを受け取り、開始時間までに各ブースに行ってお仕事をします。
3.税務署(税金の徴収)
仕事終了後にすぐお給料がもらえるわけではありません。お給料を受け取るためには「みやっこタウン税務署」で納税をしてから「みやっこ信用金庫」に行く必要があります。税務署では、働いて得た給料の20%を税金として徴収します。
徴収した税額によって街が発展していくのが、ポイントです。
最初は通れず不便だった階段が通行可能になったり、電気が点いて明るくなったり…終盤には時計台が設置され、最終的には公園(遊具)の使用料が無料になりました!
4.信用金庫(給料の支払い)
働いた給料を受け取る場所です。「税務署」で税額確定後、給料がもらえます。
このように、みやっこタウンには楽しみながら街の仕組みが学べる要素が沢山含まれています!
大学にも通えます。
今年は、7つの大学ブースが設置されました。みやっこ大学入学窓口で、行きたい大学を選びます。大学に行って専門知識を学ぶと資格を取得することができ、資格手当として仕事をした時の給料がアップします。
消費も、まちにとって大事なこと!
働いたお金は、「消費」ブースで使えます。
「消費」ブースには、「みやっこカフェ」「みやっこデパート」「みやっこドリームジャンボ(宝くじ)」「MIYAKKOネイルサロン」「みやっこヨガスタジオ」「みやっこエステサロン」があります。これらは「職業」ブースも兼ねており、各ブースでお仕事中の子どもたちが対応しました。
「みやっこカフェ」では、ポップコーンやブタメンが大人気!もちろん会場内で飲食できますが、ブタメンを9個買って、自分は食べずにお姉ちゃんのために持って帰るという心がほっこりするようなエピソードも。また、「リトルパティシエ」でこどもたちが作ったカップケーキや「いかせんべい工房」のいかせんべいもカフェで販売しました。
「みやっこデパート」では企業や個人の皆様からご寄付いただいた物品を並べ、100〜10,000ベスカまでの商品を販売。「みやっこフラワー」「ハンドメモリアル工房」「みやっこ創作工房」「みやっこ印刷」のブース内で製作した商品も並べました。
500べスカで福引きもできる!
ただ消費するだけに留まらないのがみやっこタウンの面白さ。500べスカ購入ごとに福引券が1枚配布され、1枚で1回福引きをすることができます。
13時、投票開始。
今年も、市民投票を行いました。2023年度の投票内容は4種類で、以下の通りです。
べスカのデザインを新しくする
ステージイベントの開催
カフェで食べられるものが増える
みやっこタウンの2日間開催(2日目も職業体験ができる)
「市役所」から投票用紙を受け取ったこどもたちが投票記載台で記入し、投票箱に投函しました。
こども実行委員発案の「宝くじ」、大盛況!
昨年に引き続き、こども実行委員の大上君が発案した「みやっこドリームジャンボ」で宝くじを販売しました。昨年は大赤字で悔しい思いをした大上店長。リベンジするべく、今春から何度も会議を重ね、念入りに準備してきました。
1クール目でお給料を得たこどもたちがすぐに宝くじを買いに訪れ、午後1時にはついに完売!1枚200べスカの宝くじですが、30枚近く購入したチャレンジャーも現れました。
当選発表予定時刻は午後2時。しかし、その10分前には既に、数えきれないほどのこどもたちが集まっていました。
予定通り、午後2時に当選番号の発表がスタート。
熱気で溢れる宝くじ売り場前。
ついに、運命の時が。
1等は「191」!
大上店長が当選番号を発表した瞬間、「うおーーーーっ!!」と集団の中央から歓声が上がりました👏
1等に当選した小学生に、何に消費したいか聞いたところ「特に使いたいものはありません」と冷静な回答(笑)
昨年1等に当選した小学生も「デパートのものを買い占めたらほかの人が買えなくなるから」とべスカをあまり消費しませんでした。欲がない人ほど、宝くじは当たるのかもしれませんね(笑)
小学生が「なやみ相談室」を起業。
みやっこタウンでは、新しく仕事を作ることもできます。「自分でお店を開いてみたい!」そう思ったら「お店開設サポートセンター」へ。どんなお店が開けるのか、集客方法や価格設定など、様々な相談ができます。
今年は、女子3名が1チームとなって「なやみ相談室」を起業しました。「どんな相談でも聞きます!」と放送でアナウンスし、広報活動も行いました。
「映えスポット」でチェキ撮影。
マルチホールの踊り場に、チェキ撮影できる映えスポットを作りました。これはこども実行委員(中高生)の発案で、みやっこタウン初の試みでした。
チェキは男女問わず大人気で、「6年生だし、来年はみやっこタウンに来られないから思い出を残したい」という参加者もいました。思い出のひとつとして、現像された写真を大切にしてくれると嬉しいですね。
15時30分、クロージングセレモニー
全てのブースの最終クールが終了し、楽しかったみやっこタウンもクライマックスへ。クロージングセレモニーは、こども実行委員の佐々木さんと学生インターンの石田さんが司会を務めました。
気になる市民投票の結果はなんと、「カフェで食べられるものが増える」「みやっこタウンの2日間開催(2日目も職業体験ができる)」が全く同じ得票数で、この2つに決まりました!
今年も初の試みは多かったですが、来年は革新的なみやっこタウンになりそうですね(笑)
みやっこタウンに参加できるのは小学校4~6年生までですが、中学生になると「こども実行委員」として運営側で関わることができます。司会の「こども実行委員になりたいひと~!?」という問いかけに、沢山の小学生が元気よく「は~い!!」と返事をしてくれました。ぜひ、来年もその先も、みやっこタウン作りの仲間になってくれると嬉しいです。
協力企業・団体の皆様からのメッセージ
翌日の9日(月)は「みやっこフェス」を初開催。
「1日だけではべスカを使いきれない」そんなこどもたちの要望に応えて、スピンオフ「みやっこフェス」を開催しました。
本番よりもブース数を絞っての開催ですが、お仕事をしたら給料がもらえる仕組みは残し、射的や型抜きといった縁日の要素を追加して行いました。みやっこフェスは大人の入場制限は設けず、こどもたちが楽しんでいる様子を保護者の方々にもご覧いただきました。
おわりに
最後までご覧いただき、ありがとうございました。こどもたちの生き生きとした、楽しそうな様子が伝わっていれば幸いです。
職業体験だけではなく、街の仕組みを学び、働いた給料で消費体験もできるみやっこタウン。イベントを楽しむだけではなく、今回の体験が日常生活にも生かされることを願っています。
ブース出店いただいた企業・団体の皆様、物品提供をいただいた皆様、ボランティアスタッフの皆様、共催の宮古市教育委員会の皆様に、心より感謝申し上げます。