みやっこネイチャークラブ「海の恵み探訪:水産業の舞台裏に迫る」を開催
1月20日(土)、みやっこネイチャークラブの第七回目の活動となる「海の恵み探訪:水産業の舞台裏に迫る」を行いましたので、その様子をお伝えします。
「みやっこネイチャークラブ」とは?
宮古市の自然あふれる環境で、こども一人ひとりの「個性」と「自己肯定感」、「やり切る力」、「協調性」といった「非認知能力」を自然遊びを通して楽しく育む自然体験クラブであり、公益社団法人ハタチ基金の助成により実施しています。
6月からクラブメンバーを募集し、小学4年生から6年生までの生徒が6名応募してくれています。
また、10月の開催からは各イベントへの単発参加も受け入れております。
「海の恵み探訪:水産業の舞台裏に迫る」とは?
自然環境に恵まれた宮古市は、農林漁業といった第一次産業が盛んであり、なかでも親潮と黒潮がぶつかりあう三陸沖は世界有数の好漁場として知られています。
サケ、サンマ、タラ、イカをはじめ、ウニ、アワビ、カキ、そしてコンブ、ワカメなどの海藻類が多く水揚げされ、飲食店のみならず各家庭でも食卓を賑わしています。
そこで今回は普段食べている魚介類がどのように食卓までやってくるのか、実際に魚介類を取り引きする市場を見学したり、鮮魚店では仕入れた魚介類をどのように処理して販売しているのかについて学ぶことを目的としています。
「海の恵み探訪:水産業の舞台裏に迫る」レポート
参加人数
残念ながらメンバーの一人が前日に発熱し、参加できなくなったことから今回も全員が揃うことは叶いませんでしたので、今回は5名での参加となりました。
宮古市魚菜市場見学
三陸沖から水揚げされた魚介類や、地元農家が愛情をこめて育てた野菜がずらりと並ぶ宮古市魚菜市場にて鮮魚店を営む「有限会社岩船商店」さまのご厚意により、水揚げされたばかりの魚介類がどのように店頭に商品として並ぶのかについて学びました。
最初にこの時期はどのような魚介類が販売されているのか、お店の商品を見学させていただいた後に、プロの職人による魚捌きを見学させていただきました。
流石プロだけあって、魚捌きのスピードもさることながら、仕上がりがとても綺麗です!
ちょうど真鱈を捌くところでしたが、大きな真鱈を手際よく捌いていく様子を目をキラキラさせながら見学していました。
その他にはヒラメやクロアナゴなども捌くところを見学し、魚種による捌き方の違いを真剣に見つめている姿が印象的でした。
ちくわ焼き、さつま揚げ作り体験
宮古市魚菜市場での見学を終えた後は「有限会社丸徳さま」へ移動し、ちくわとさつま揚げ作りの体験を行いました。
ステンレスの棒にあらかじめ準備していただいた、かまぼこ肉を巻き付けて焼くというちくわ作りですが、これが意外と難しいんです!我々スタッフも一緒に体験しましたが、手早く行わないと手にかまぼこ肉がくっ付いて成形するどころか、逆に形を崩してしまうという事態に陥りました…。
それでも奮闘の末みんな何とか形を整え、いよいよ焼き作業です!
最初から焼き台に乗せて焼き始めるのではなく、表面を1分ほど焼き台から発せられる熱で温めてから焼き始めます。
クルクル回しながら焼いていくうちに、ぷっくりと膨らみ始めてくるので、そうしたら全体に焼き目が付くまで焼いていきます。
焼きあがったちくわはその場でいただきましたが、出来立てのちくわは皮が香ばしくモチモチで、中もしっかりと魚のうま味が感じられ、みんな「うまーい!」と言いながら笑顔で食べていました。
さつま揚げは各自思い思いの形を作って、揚げたてのものを食べましたが、こちらはワカメが練りこまれており、ちくわとはまた違った味わいがあります。
最後にはお土産をいただいてニコニコのメンバーでした。
宮古市魚市場見学
お昼休憩を挟んで次は宮古市魚市場にて競りの見学です。
宮古市魚市場は宮古で水揚げされた四季折々の海の幸の卸売りを行う市場であり、「宮古真鱈まつり」や「宮古毛ガニまつり」の会場ともなることから、市民にも親しまれている施設です。
競りが始まる前に、ご厚意で水揚げされた様々な魚介類を見学させていただきましたが、マダコがケースから脱走しているのを発見すると、市場の方から「掴んでケースに戻してみなよ」とメンバーに声がかかり、一人の子が挑戦してみましたが「ヌルヌルするーっ!」と苦戦していると、もう一人のメンバーが「僕が代わりにやる!」と両手で頑張って持ち上げケースに戻していました。
魚市場には様々な魚介類が水揚げされていましたが、当日は珍しく「モウカザメ」が水揚げされており、こどもたちは驚きながらもここぞとばかりに自分の身長よりも大きいモウカザメを見学していました。
買受人の方々も優しく冗談を交えながらこどもたちに色々と教えてくださり、とてもありがたい体験でした。
さて、いよいよ競りが始まり、競り人の呼びかけに応じて、買い手が値段を示していくのですが、この間わずか数秒!傍目には一体何が行われているのか分かりませんでした。
また、競りと同時進行で入札も行われているので、買受人の中には入札用のタブレットを操作しながら競りに参加する方がおり、落札状況が表示される大型モニターの方を時折確認していました。
見学後は市場の方から、市場の役割や水揚げの状況について説明を行っていただきましたが、こどもたちも「震災前と震災後で水揚げされる魚種に違いはありますか?」など質問を投げかけるなど、水産業に関して積極的に学ぼうという姿が見られました。
今回の体験では地域を支える水産業について、多角的に学んでもらえる機会になったのではないでしょうか。
「みやっこネイチャークラブ」では今後も毎月1回(2月までの全8回)様々な自然体験を行っていきます。
2月は今年度最後の体験となる「雪景色のファンタジア:冬の冒険が待っている」と題した区界高原での雪あそび体験を予定しておりますので、その際は改めてレポートいたします。
みやっこネイチャークラブはシーズンを通しての参加としておりましたが、今後は特定の月のみの参加も受け入れております。
ご興味のある方、参加を希望される
方は下記へお問合せ願います。
【お問合せ先】
NPO法人みやっこベース
住 所:宮古市末広町8-24
電 話:0193-77-3809(担当:成田)
メール:office@miyakkobase.org