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三宅島でみられる秋のお花たち
こんにちは、三宅支庁産業課です。だいぶ秋も深まって寒くなってきましたね。なんとなくシリーズ化している三宅島のお花紹介ですが、今回は秋に見られるお花をご紹介しようと思います。
まずは冒頭のセンニンソウ。園芸でよく栽培されているクレマチスの仲間です。日当たりの良い所で木々を覆うようにツルを伸ばし、秋に一斉に咲くのでとても目立ちます。花は甘い良い匂いがしますが、有毒植物でもあります。
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クズとヘクソカズラ
紫色の花がクズ、白い小さい花がヘクソカズラです。クズの根は古くから葛切り等で使われる葛粉や生薬の原料になってきました。ヘクソカズラは漢字で書くと屁糞葛で、葉を揉むと非常に青臭いことからきています。花は可愛いのに、名前が残念すぎてかわいそう…。クズもヘクソカズラも藪を形成して土地を覆ってしまい厄介者扱いされがちですが、クリスマスのリース等で利用する方もいます。
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ワダン
キク科の多年草で、千葉県~静岡県、および伊豆諸島の海岸沿いに分布しています。漢字では海菜と書くそうで、食べられそうですが、あまり美味しいものではないようです。まぁお花がきれいなので許してやりますか!
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ハチジョウアザミ
伊豆諸島固有のアザミです。一年中咲いていますが、秋が見ごろです。本州のものと比べ、花が若干下を向くことが特徴です。刺も強くないといわれていますが、十分痛い気もします(山の中で作業中、よく足に当たるのです)。三宅島では山中の林道沿いで良く見ることができ、若葉は天ぷらにするとおいしいです。
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ハマコンギク
野菊の1種であるノコンギクの海岸型といわれます。三浦半島、伊豆半島、伊豆諸島を中心に分布し、三宅島内では海岸に限らず日当たりの良い所でたくさん咲いているのを見かけます。紫色を帯びるものもあるようですが、筆者はまだ見たことがありません。
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ナンバンギセル
ちょっと変わった姿のお花で、煙管に似ていることからこの名がつきました。自分では葉をもたず、ススキ等イネ科の植物に寄生して栄養を得ています(写真中、花の根元から出ているのは宿主のススキの葉)。三宅島はススキが多いためか、沢山みることができます。見てみたい方は9月ころに七島展望台近くのススキの根元を探してみるのがオススメです。
いかがでしたか?秋のお花は夏とはまた違う趣があっていいものですね!
ではまた。