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僕は200万の価値ある留学を創出する旅に出る(3)
僕は留学基準をクリアするのための英語勉強を着々と進めていた。
ざっと色々な留学先の応募基準は大体TOEFL90点ぐらい。とりあえずそこを目指して勉強を進めていた。
僕はありがたいことに英語がもともと得意で、高校三年の時点でTOEFL 80点代を取っていた。大学に入って一回も受けておらず、そのTOEFLの点数も期限切れになりそうとなっているが、特に英語面での焦りはなかった。
その時点でも運良ければ90点以上取れそうだと思っていたが、TOEFLは何が何でも一回の受験料が高すぎる。仮に取れなかった場合、$225をドブに捨てることになってしまうため、貧乏大学生の僕にとっては気安く受けられるものではない。やはり、ギリギリまで勉強して最後の最後に受けるが懸命だと判断した。
しかし、英語力や時間に余裕があったせいか、勉強のモチベーションが下がってしまっていた。
半年以上余裕があり、まだまだ時間があるのに今やる必要性を感じなくなってしまった。
今思うとこれが悪循環の始まりだったのかもしれない。
そんなことは知らない僕は、英語の勉強へのモチベーションがどれだけ下がっても、留学を諦めたわけではなかった。そのため、やる気を上げる必要があった。とりあえず目標がはっきりわかっているとやる気が上がると某メンタリストが仰っていたので、行きたい留学先を選ぶことにした。今年の募集校はまだ発表されていないが、ネットには過去のパンフレットがたくさんある。とりあえずそこから選ぶことにした。
そこにはアメリカ、イギリスを初めさまざまな国の大学が60校ほどあり、自分が選べる選択肢の多さに興奮した。それに乗じて、英語の勉強へのやる気も上がってきた。某メンタリストが言ってたことはあながち間違っていないのかもしれない。
しかし、読み進めるたびに興奮は治っていった。それはただ単に、時間が経っただけでなく、載っている大学に不満を持ったからだ。個人的には、スタンフォード、オックスフォード、MITなどの海外の名門校に留学したかったが、そのような学校はない。そもそも、聞いたことある大学すら載っていない。
その時には生意気にも落胆していたが、今振り返ると僕は東大や早慶に通っているわけではないので、海外のエリート校が募集校にないのは当たり前である。仮にあったとしても、こんな勘違い野郎が留学の試験に受かるわけない。
行きたいところがパッと見で見つからなかったことで僕を世界大学ランキングの順位でいくところを決めようと判断した。
その決断がその後自分を傷つけることになる。
続く