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体験がとっても大事というお話

私事ですが、もうすぐ3歳になるわたしの孫の話です。

孫の保育園のお昼の給食にトウモロコシの茹でたのが出たそうです。1本をまるごと茹でてそれを何等分かにしてひとりひとりに配膳されたようです。ほとんどすべての子がそうした形でトウモロコシを食べたことがなかったようで、どう食べて良いのかわからず手を出せなかった中、わたしの孫はトウモロコシを手に取ってムシャムシャと食べはじめました。保育園の先生は「みんな△△くんのようにして食べるのよ」と。良い食の見本になりましたとわたしの娘に報告してくれたそうです。

わたしは20坪ほどの家庭菜園をやっていて、孫をよく連れ出します。芋掘りしたり、白菜を収穫したり、水やりをしたり、トウモロコシももいで、茹でて、食べさせます。孫はいつもうれしそうに畑仕事を手伝ってくれます。そうした体験があってからなのか、孫はどんな野菜も嫌わずに食べます。自分で収穫した体験があってのことなのかはわかりません。

孫のところにも「早期に英語教育を」とか「幼児からの△△」などといった教材などの案内がたくさん送られてきます。娘からも「英語をやらせようか」と相談を受けたこともあります。わたしは「必要ないよ」と言います。そんなことをするよりも、たくさん「見て」「聞いて」「さわって」「食べて」とたくさんの体験を積ますことの方がずっと大事だと思っているからです。娘もそうして幼少期を過ごしてきているので、わたしの言うことに納得してくれます。

たわいもないトウモロコシの話しから進みすぎたかもしれませんが、今の子どもたちには、いろんな意味でのリアルな体験が少ないように思えます。そのことが、積極性や集中力などを奪っているように思えてなりません。体験は、想像力や読解力などの根っこの部分にもなるはずです。自ら課題を見つけ、自ら考えていこうとする力は、体験の質と量に関わっていると思うのです。

お父さん、お母さんも、スマホでネットの世界から得る情報に偏りすぎないで、リアルな世界の体験をもっともっとお子さんと共有した方が、結局は、お子さんの学力の向上に結びつくのではないでしょうか。このことは、小学校の高学年や中高生になっても同じことがいえると思います。教科書で学習する星の話よりも、キャンプで見上げた夜空の一面の星空の体験の方が、子どもたちの知的好奇心を刺激することは間違いないはずです。

同時に、体験は言語活動に結びつけることでさらに奥行きが広がっていきます。ただ、見て、聞いて、触って、だけでなく、そのことについて会話することで、体験は広がりをもっていきます。同じ風景を共有し、それについて語る時間をたくさんもってほしいです。それこそが「読解力」の肥やしになっていくことは間違いありません。

体験することはほんとうに大事なんです。

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