中学入試 国語読解法 その3 説明文(論説文)の読解のしかた ③ 接続詞のはたらき
a 接続詞ってなに?
接続詞は、文や文章をつなぐはたらきをします。小さくは文と文をつないで意味の関係をつなぎます。大きくは文章と文章、段落と段落をつないで、著者の言いたいことを流れとして読む者に伝える役割をします。とても大事な語です。したがって、その役割をしっかりと理解することはとても大事です。
b 順接の接続詞
文と文、文章と文章を、同じ方向性、一貫性でつなぐ働きをします。
そして また さらに そのうえ それに なお しかも くわえて
これらの順接の接続詞は
新しい情報を追加する
同じ流れを補足する
言いたいことの理由を裏付ける
その他の情報をつけ加える
c 逆接の接続詞
文と文、文章と文章が、対照的な関係にあることを示す接続詞。
しかし けれども だが 一方 ただし にもかかわらず
これら逆接の接続詞は
意外な事実や状況の導入
別の結果を示す
d 条件や原因・理由を表す接続詞
文と文、文章と文章の内容に条件や原因、理由などを導入する接続詞。
もし 〜たら 仮に なぜなら だから 〜ので
これらの接続詞は
原因と結果をつなぐ
原因を説明する
原因や理由から結果が導かれることを示す
仮定の条件を示す
e 並立、累加の接続詞
文と文、文章と文章の関係が並んでいることや、後のことがらをつけ加えるつながりを示す接続詞。
また そして または なお
これらの接続詞は
同じ種類のことがらや要素を列挙する
選択肢を示す
異なる要素を追加、列挙する
異なる要素を結びつける
f 転換の接続詞
文と文、文章と文章の内容を変える時に使われる接続詞。
しかし それに さらに または 逆に つまり さて では ときに
これらの接続詞は
前の内容を言い換えて別の表現で説明する
選択肢を示して新たな視点に移る
さらに事実などを示して話題を転換する
前の話題と対照的な意見や情報を示す
g 接続詞の学び方
接続詞は上記のようにグループ分けできます。ただ、それぞれのグループを覚えてもしかたがありません。こんなグループがあるんだ、という理解だけで十分です。それぞれの接続詞が文と文、文章と文章をどのように結びつけるのかは、実践的に学ぶことが大事です。
問題演習の中でそうした接続詞の役割を学ぶこともできますが、お薦めの方法は「自分自身で文章を書くこと」です。順接の接続詞を使っての例文を考えたり、転換の接続詞を使ってみたりと、自分で短い文章を作ってみる練習をしてみましょう。そして、その文章を指導者の先生に見てもらいましょう。こうすることで接続詞への理解は深まるはずです。
文章読解の中での接続詞の働きを理解することが大事です。流れをつかむこと。そのための接続詞の理解だということを忘れないようにして下さい。
h まとめ
接続詞は、文や文章をつなぐ働きをする。
順接、逆接、条件、原因・理由、並立・累加、転換などの接続詞のグループがある
グループごとの接続詞の役割をまずは理解すること
自分で接続詞を使った文章を作って接続詞のつなぐ流れを身につけること
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