中学入試 国語読解法
はじめに
わたしは40年近く子どもたちの国語指導にあたってきています。それも、中学受験、高校受験、大学受験のすべての子どもたちです。当然、毎年のように、中学入試、高校入試、大学入試の問題をたくさん解いています。その数はとんでもない量になります。
国語の出題形式は時代とともに変わる部分と変わらない部分があります。最近の傾向としては、選択問題に大きな変化が起こりはじめています。「傍線部の内容について、これはどういう意味でしょうか。つぎの中からもっとも適するものをひとつ選んで答えなさい」といった出題。こうした出題は昔からあります。ただ、今までであれば、本文の内容全体の主旨と内容があっていないものは基本的に不正解でした。それが、最近では、すべての選択肢が本文の主旨に合致していて、あくまでも「傍線部の内容」に不一致の選択肢を選ばせる出題が出はじめています。まだ、大学入試でしかそうした出題は確認できませんが、今後、同じような出題形式が、高校入試や中学入試で増えていくはずです。
あつかわれる題材も時代とともにかわっていきます。近年は、図表をともなったり、会議や話し合い、生徒会の文書など身近な題材を問題文とすることが増えてきています。とくに大学入試共通テストをはじめとした大学入試でそうした出題が増大しています。高校入試も同じですが、中学入試ではまだまだ従来通りの物語文や説明的文章の出題がふつうです。ただ、こちらも、どんどん今までとは違った題材が出題の中心になっていくはずです。
このように、中学入試から大学入試までを毎年あつかっているため、国語の入試の変化については、わたしは誰よりも早く変化に気づくことができます。形式だけでなく、入試で子どもたちのもつどんなチカラをはかろうとしているのかの変化にも気づくことができます。良く言われているように、自ら考え、判断し、表現していくことのできることを基本とする新しい学力観への変化です。与えられたことをただしっかりとこなしていくチカラではなく、自ら学ぶことを見つけ出し、工夫して、前に進めていくチカラが求められはじめています。
国語の出題もそうしたチカラをはかるものにかわってきています。
とはいっても、根っこの部分では変わっていないものもたくさんあります。このNOTEでは、中学入試にしぼって、国語読解法について書いていきます。すでにTwitterにたくさんの国語読解法について書いています。こちらはほぼ毎日更新しています。ただ、Twitterですから字数に制限があります。このNOTEでは、Twitterで書いたものをしっかりと深く掘り下げていく形をとっていきます。Twitterと連動した形で中学入試の国語読解法についてお伝えしていきます。
学習塾「宮﨑教室」 塾長 宮﨑智樹
miyajukuオンライン国語塾
その1 国語読解法 その1 国語読解演習のしかた に続く
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