遠い記憶 三十二話
ドタバタな、お式も終え、新しい生活が始まった。
主人が用意した、新居はお世辞にも立派とは言えない、古い借家だった。
主人の仕事柄アパートには、仕事道具を置くスペースが無く、平屋の借家
台所と水回り、トイレは懐かしいポットン、6畳二間の一戸建てだ。
後ろは、長屋どことなく田舎暮らしを思い出す。
ケチを付ければ切りが無い。
その時の私は、母から逃げれただけでも有難いと思った。
少々古いが、掃除をすれば住めない訳では無い。
それから、暫く部屋中の掃除に明け暮れた。
まあまあ、そんな借家でもこざっぱりと整った。
テーブルには、一輪の花を置いた。
そんな、名も無い花が私の心に癒しを与えてくれた。
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