下北と共に生きる酒🍶関乃井酒造|むつ
酒を知ると、その地域が見えてくる。
下北半島
下北半島は、本州の最北端にある半島です。
この半島には、
菜の花畑で有名な横浜町や、
自然と文化が混ざり合うむつ市、
寒立馬や尻屋崎灯台がある東通村、
幻想的な海が望める温泉郷の風間浦村、
そしてマグロの一本釣りの町としても知られる大間町「仏ヶ浦」があります。
さらに、これらの町を含む下北半島は、美しい景色で訪れる人々を魅了しています。
その形状は、その豊かさを称えるかのように、戴冠式で本州に王冠を被せたような形です。
また、下北半島には唯一の醸造場である銘酒「黒松関乃井醸造元」も存在します。
関乃井酒造
明治24年に創業された歴史深い酒蔵であり、
下北半島外への出荷はほとんど行っていないという。
この度、4代目社長の代表取締役社長 関 勇蔵 氏に案内していただきました。
まさしく地元と共に生きています。
祈水
下北半島の北東端に位置し、北の津軽海峡と東の太平洋に囲まれた東通村。
酒販店のみの販売「祈水」
県内の稲作農業界の権威ある賞「田中稔賞」を受賞した山﨑考悦さんが東通村で丁寧に栽培した酒米「吟烏帽子」を使用。
東通村には1億5000年前にできたとされるジュラ紀の地層があり、石灰岩やチャート(角岩)など様々な大きさの堆積岩が含まれたメランジュと呼ばれ
その自然の濾過装置で、通り抜けた地下水は口当たりまろやかな軟水となります。
外観はほんのり黄色味がかって艶やか、すがすがしい青竹やヒノキの香りを感じつつ、飲み口はさらりとしながら骨格ある米の旨味と芳醇な吟醸香が口に広がりました。
純米吟醸 ららら
八戸工業高等専門学校の学生が夏泊半島の椿山から採取した「椿山酵母」と、
青森県産の酒造好適米「吟烏帽子」を使用した、
新ブランドの「ら ら ら」
甘みと酸味のバランスが特徴で、アルコール度数が9%と低いことから、女性の方や幅広い年代の方に喜んで頂ける日本酒に仕上がっています。
お祭りには、やはりお酒が不可欠です。
関氏から下北地域の夏祭りについて教わりました。
田名部祭り
むつ市の田名部祭りは江戸時代から約400年以上続くお祭りです。豪華絢爛な山車に笛や太鼓のお囃子に合わせ、五穀豊穣や家内安全を祈願しながら練り歩きます。
8月18日、19日、20日の3日間にわたって開催され、田名部祭りでは、「関乃井」という酒を五車別れ、三車別れで提供し、関乃井の樽を割って乾杯し、振る舞われるそうです。
もちろん御神酒も「関乃井」
なぜか、祭り最終日毎年20日の夜には寒くなると言われています。寒くなったらぬる燗もじんわり染み入る。
雑味がなく、米の旨味やコクをしっかりと感じられる関乃井酒造のお酒は、生っぴと呼ばれる船干ししたイカの一夜干しに
がっぱり(非常に)よく合うという。
気づけば、下北半島の魅力に惹かれています。以前は遠いと思っていた距離も、今ではずっと近く感じます。これからも何度でも訪れることでしょう。
ハレの日も、ケの日も、
下北半島に深く根付いた関乃井酒造がここにあります。
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