高水三山 草稿

高水三山はきつい。
だって三つも山頂がある。
そしてそのどれも急斜面。
でも、登る。
眺めのいい山なんて岩茸石山くらいなのに。
でも、登りたくなる。
なんでだろう。

久那は迷っていた。電車に乗り、奥多摩方面に向かったはいいものの、どちらの駅にするか決めかねていたのだ。
今日登るのは高水三山。青梅の端にある、高水山、岩茸石山、惣岳山の三座を縦走するルートである。
もよりは青梅線の御嶽駅と軍畑駅だが、御嶽駅の方が少し標高が高い。
「といってもたったの数十メートルなんだよなぁ。そんなことよりも、だらだらと下道を歩くんだったら、すぐに山の中に入れる方が楽しい」

御嶽駅から登山口までは、踏切を渡ってすぐだ。しかし、軍畑駅からは踏切を渡り、歩道を歩き、歩道がない道を歩き、川沿いをたどり…。そうして林縁の急な舗装路を登っていくのだ。
長い。長すぎる。

『次は、沢井。沢井。お出口は左側です』

いつのまにか軍畑駅を過ぎていたので、否応なしに御嶽駅から登ることにした。


2020年ごろに惣岳山の北東あたりの谷が一面に伐採(材の収穫)されて、視界全体が皆伐地でした。全体は言い過ぎか。数年の間は何も植えられてる様子はなかったけどいまはどうなのかな。無花粉杉でも植えるのでしょうか。
その時は伐られた直後だったのか、山の形が見えて面白かったな。数年もすれば雑草雑木が生えて何も見えなくなってしまうので、幸運でした。
高水三山では所々にチャートの岩塊が露出しているのだけれど、皆伐地もよくみると岩塊が露出していました。これ露出しているところを地図上で結ぶと何かが見えてくるのかなぁ?とか、手持ちの地理院地図とにらめっこして遊びました。

高水山の尾根を全制覇するなら軍手があった方がよいです。そうがくの裏も、岩茸の手前も、岩場の斜面が多くて、両手を使わないときついです。

いいなと思ったら応援しよう!