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斗組の役割と由来 その1

では、今回も始めさせていただきやす😉。

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こういうのや

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こんなの

これは斗組・斗供(ますぐみ・ときょう)と言う名称でしてお寺や神社に行くと見る事があるかと思います。

柱の上にくっついていて、役割としては飾り、社寺建築のアクセサリーとしてが主体。

また柱の真ん中に出べそみたいなホゾの上に乗ってるだけなので地震の時には社寺建築の大きな屋根が免震構造になってる(これは諸説あり)と言われています。

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さて、この斗組、昔話ですがある宮大工の夫婦によるエピソードがあり、またまたそれが今日の一般住宅等でも行う上棟式の様式にもつながっています。

〜簡単に略したお話〜

実は同じような諸説が二つありますので共通している部分をまとめて書きます。


『昔、むかし、ある有名で仕事に気高い誇りを持っている宮大工がおりました。

さて、明日は上棟式(建前)だ、と言う事で今まで加工してきた木材のチェックをしていたところ‥

なんと一本の柱が間違って″短く切って加工してしまったではありませんか!!

ああ、これでは明日仕事にならない

今からでは材料も調達出来ない、加工も出来ない、建前の開始日に部材が組み立たない様では自分の名工振りもこれでヘボ大工扱いかぁ。

宮大工はパニックで混乱していました。

それを見ていた奥さんは旦那さんを諭し、酒でも呑んで落ち着け!、と旦那に酒を飲ませ、宮大工は寝ました。

そして宮大工が目を覚ますと、そこには斗を持った奥さんが

奥さんは夜のうちに短く切ってしまった柱をカバーする方法を考えついたのです!!

それを見た宮大工は奥さんの考えが分かり、閃きで斗組を作り短く切ってしまった関連の柱全て短く切り上部に斗組を施し工事は成功、建築としての見た目も良くなり宮大工の名声はより一層の物と成りました!

しかし程なくして『とある理由』でこの宮大工の奥さんは亡くなってしまいます。

ここが分岐点で

一つは、宮大工の奥さんがこの機転の考えを宮大工自身でなく自分が考えた事が世間に分かってしまったら夫に恥をかかせてしまう。

(宮大工はプライドが高く、また男尊女卑の時代だった為)


もう一つは、上記の理由で宮大工が口封じの為にら奥さんを殺してしまうと言うパターン。

どちらもどうしょうもない展開ですが、続き↓ 


『建前』が終わり上棟式(よく、餅まきとかやるお祝いです)の日、宮大工は死んでしまった奥さんを弔う為にお供えものの他に女性の化粧道具をお供えしたのです。


ちなみにこの化粧道具ですが、今日の上棟式セット用品から除外されているのが多数ですが良いモノを買うとなんと今でも付いてきます!

また、その上棟式セットの中におかめの面が入っている場合がありますがこれは奥さんの名前が『おかめ』だったからだと言われています。


社寺建築の斗組から始まり、今日まで至る上棟式の作法に通ずる話はいかがだったでしょうか?

本当の話か、昔話か、はたまた作られた話か?

何にせよ『由来と伝統』が強く根強いているのです。

神社やお寺に参拝に行かれたら『斗組』を是非とも眺めて見て下さい、しきたりにより基本寸法は決まっていますが作る人によってそれぞれ違うカタチをしているます。

そして下から、上へと共に支え合っている斗組、それはまるでそれぞれの夫婦や家族の様に。

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