![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/114655995/rectangle_large_type_2_b5bf009173591c2b6ef0f32e16af81a9.png?width=1200)
手品を手品として楽しめる大人になりたい
note、久しぶりに書いております。2ヶ月ぶりだって。
だんだん冷えて来て、季節は冬になりそうな感じです。4月にはるばる引っ越して来ているので、この土地での初めての冬を越えられるのか戦々恐々としています。
24時間換気システムが全力で部屋を換気してきます。ここもうほぼ外やろ。
今回のテーマは「手品を手品として楽しめる大人になりたい」です。お察しの通り「だからマジックショーを予約してみました!」という話ではありません。じゃあどういう話?というのをぼちぼち書いていきます。
子どもの頃テレビやショーで見る手品は本当に不思議で、魔法みたいだと思っていました。帽子から鳩が出てきたり、スプーンがグニャグニャに曲がったり、人が密室から脱出したり。本当に超能力をもっていて奇跡を起こしてるんだ!と思うほど。みなさんはどうでした?テレビの前でスプーン曲げとかやったよね??
それが中高生ぐらいになってくると、タネも仕掛けもないなんて嘘っぱちで、これはパフォーマンスなんだっていうことがわかるようになってきます。かっこつけたくて、「所詮子ども騙しでしょ」なんて思ったこともあったり。友達が遊びでやる手品のタネも全力で暴こうとし始めます。あれやめようね、本当に。
てなわけで、この辺りで僕は「手品=魔法」ではないことに気づきはじめます。そして勘のいい皆さんは、この等式を見やすくするために冒頭からマジックではなく手品と言っていたのかな?と気づきはじめます。あんま手品って言わんよね最近。以下マジックとも言います。
話を進めると、これはマジックがあからさまであるだけで、他の色々なことにも当てはまる現象だと思うのです。
例えば、泣ける音楽には人を感動させるための理論があったり、心に残る言葉にはコピーライティングの技術が使われていたり、欲しい!と思うものには巧妙なマーケティング戦略が使われていたり。
あらゆる物には裏側があって、狙いがあって、その仕組みや技術を利用している人がたくさんいる。
無邪気に楽しんでいた物の裏側が透けて見えてくる。
多少の人生経験を積んで、色んなことを表面だけじゃなく踏み込んで見られるようになってきたからこそ、昔みたいに直感的に感動したり、好きになったりしづらくなっている気がします。
そしてこんな世の中は、中高生の自分がマジックに思ったみたいに「全部が子ども騙しだ」と言ってしまえるかも知れない。
だけど今の僕は大人ぶりたい中高生ではないから、むしろその仕組みや技術の方に感動することもできるんだと思うのです。
子ども騙しっていうけど、人の感情の動きを狙って再現できるってすごくね?これを考え出した人類の知性半端ないって!そんなんできひんやん普通!言っといてや、できるんやったら……
といった感じで「タネも仕掛けもある」からこそ面白い。これは今だから言えること。手品を見ても魔法とは思えないけれど、巧妙なトリックや手品師の技術が面白いと思える。
ということで今回言いたかったのは、世の中に溢れる「魔法」みたいなものを盲信もせず、かといって馬鹿にもせず、ちゃんと楽しめるような大人が素敵だなぁということ。適切に付き合っていくのがクールだよね、この世の中と。
とまぁそんな悟ったようなことを語りつつ、感動する音楽や物語でボロ泣きし、11月11日にはなんとなくポッキーを買ってしまったりしながら、のんきに冬を越していきたいと思います。