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飛べたけど跳べなくて、箱に入った話

プリンセスに続き開催された「アストルティア・プリンス・コンテスト」。
今年、みやことしては下記の作品を応募いたしました。
(他の子でも応募したのですが、思いのほかこの記事が長くなってしまったので別途ご紹介いたします)

アスコン応募写真「ボクがなまえをもらった日」

【ボクがなまえをもらった日】

『こんなところでどうしたの?』

冷たい狭い箱の中から、
見上げると1人のニンゲンがいた。

『このままだと凍えちゃうよ。一緒にお家へ帰ろう?』

これは、初めてご主人と会った時の話。
そしてこの日、ボクの名前は「みやこ」になった。

(応募PR文)

以前の記事で書いた通り、今年はちょっと仕事が立て込んでいた中で
プリンセスの撮影を慣行していましたが、その仕事も一段落して
プリンスは落ち着いて撮影できるかな…と思っていた、2月下旬。

当初考えていたネタ

当時、プリンス用に撮影しようと考えていた写真は全然違うもので、↓こういう感じのイメージでした。

お空の修理屋さん(アスコン仮案)

フォーリオン造成地の上空を壊れた空に見立てて、セラフィムプリズムに乗っている最中にジャンプしている瞬間を「壊れた空が、青空になるよう頑張っている修理屋さん」みたいに切り取って、、、みたいなことを考えていました。

撮影方法は去年と同じなのですが、見せ方の違いで変わった写真が撮れそうだな、と思っていたのですね。この時はまだ試し撮りの段階でしたので、以前から着ている手持ちの天使コーデのまま撮っています。

上の写真を撮ったのは去年の秋頃で、ふと思いついたアイデアが形になりそうだなぁ、、、と思えましたので、頭の片隅に置いておきつつ年末年始のお仕事に没頭したり、合間に開催されたあるある川柳の写真を撮ったりしていました。

撮影開始。。。のはずだったのに

アスコン衣装(仮)

話を戻しまして、告知も出たのでいざ撮影を始めることに。考えていた「修理屋さん」衣装も準備して、意気揚々とフォーリオン造成地へと赴きました。

現地スタンバイ

セラフィムプリズムのドルボードにのって、カメラをローアングルにしておき移動しながらジャンプして、シャッターを切る。。。と、ここで何かが違うことに気づきます。

衝撃の空中浮遊

…あれ、跳んだつもりが飛んでるうううΣ(゚Д゚)!?

なんと、セラフィムプリズムが天星郷の飛行可能エリア対応になったことにより、ジャンプボタンを押すと飛行モードに切り替わってしまうようになってしまったのでした。

これにより「フォーリオン造成地で、セラフィムプリズムでジャンプして撮影」という想定していたことが、不可能になってしまったのですorz

これまでも、バージョンアップによってフィールドの変化が生じて思っていた撮影ができなくなることはありましたが、まさか機能の改善によって同じ問題にぶつかるとは。。。完全に盲点でした。

重大な問題発生に気づかず、浮かれて飛び回る図

Ver.6.3でセラフィムプリズムの飛行対応したに浮かれて空を飛びまわっていましたが、この時に問題が起きていたことに気がつくべきでした。・゚・(ノД`)・゚・。

白紙に戻った、その先で

アイデアの白紙化で途方に暮れる

とりあえず、途方に暮れていてもアスコンは待ってくれません。
既に撮るものが決まっている、リックくんとケントくんの撮影を
先に進めながら、代案を模索します。

偏屈だと思いますが、題材が「天使」に変わってしまう試し撮りの写真での応募はしたくなかった(過去記事)ですし、似たような写真が撮れそうな場所や違うドルボードも模索したけど、フォーリオン造成地とセラフィムプリズムの組み合わせを越える写真は撮れそうにありません。

アスコンにおいて、プクリポの写真の何が難しいかと申しますと、
「アップで撮れるシチュエーションが限られる」ことにあります。

参考:「初めてのおともだち」(アスコンプリンセス応募写真)

プリンス(プリンセス)を撮るコンテストだから、なるべく被写体が大きく映るようにしたい。だけどカメラ機能の仕様上、その方法は限られている。
今から全く違うアイデアを考えるにしても、ネタも被りやすいところを後追いする形になるので、付け焼き刃で他の応募者に太刀打ちできるとも思えません。

結局何の良案もないまま、金曜日が過ぎていきました。ちなみに、他の2人の撮影もようやく終わったばかりで募集開始まであと3日。これは初日の応募をあきらめて、〆切間際の駆け込みで行くしかないなぁ…と思っていた土曜日の朝のこと。悩み過ぎて夜も眠れずぼーっとしていた時、

「どうせ撮れないならアップの写真を諦めればいい」
「アップの写真諦めるなら、もう好きに撮りたいもの撮ればいい」
「撮りたいものを撮るなら、新しいアイデアに拘らなくてもいい」

と、急に思い至りました。窮すれば通ず……と言うよりは、諦観の至りで悟りを開いた気がします(言い過ぎ)

猫が好きで猫になる

開き直った後、次に思いついたのは「猫」。
Twitterや日誌などをご覧の方はご存じかもしれませんが、好きな動物は?と聞かれて即答できるぐらいに、猫が好きなんです。色々な理由から、自分では飼えないのですけれども。
そりゃあもう、猫関連のドレアだけで4つありますし、コテツさんとフレンドになってから、猫祭りには欠かさず参加してるぐらいに。

アストルティア映画祭 応募写真

そして、以前過去記事でも書きましたが「映画」も好きです。この場合は、どちらかと言うと「観る」方ではなく「撮る」方の話になるのですが(観るのも好きですよ)。過去に実践した通り、記事でも紹介した手法を用いれば映画的な表現もそこまで難しくありません。

かくしてアイデアゼロの状態から、「猫で映画を撮ろう」というコペルニクスもびっくりの思考転回を経て、撮影テーマが唐突に決まりました。

アスコン衣装(ボツ)

サヨウナラ、染色代約100万ゴールドのツナギ衣装。

撮影再開!

アスコンセット 初期案

気を取り直して、早速モノクロ映画の時代感にピッタリの「追憶の町並み」の庭具セットを用意してマイタウンの庭に撮影セットを仮設営します。売店の明かりをブロック塀で隠して、木々を添えると、いい感じにレトロな平屋の住宅街の夜の雰囲気を作ることができそうです。

庭具で表現できる世界観から、「路地裏に捨てられた猫を見つけて立ち止まる」というシーンを撮ることにしました。一番この状況にぴったりのしぐさはネタ「宝箱」のプクリポバージョン。宝箱の中から顔だけ出して、きょろきょろする雰囲気が路地裏の猫にピッタリだと思ったのです。

撮影のめどが立ったので、ここで初めていつものフレンドさんに撮影テーマと合わせて撮った写真を公開。撮った写真の感想を伺いながら、ブラッシュアップを重ねていきます。

アスコンセット 第2版(クローズアップ)

カメラが引きすぎて被写体が判りにくいので、もっとクローズアップ。(「アップじゃなくていい」という思考から、意図せず引きすぎになってました)

アスコンセット 第3版(雪を追加し毛色を変更)

主役であるみやこが目立たないので、マイタウンの天候を吹雪にして周囲をもっと暗くする。天候を変えたことにより、中途半端に雪が映るようになるのでもっとわかりやすい雪にしようと、雪が降る効果が追加される、雪原のラグを追加。
更に、毛色をより白っぽい色にして相対的に引き立つようにします。

アスコンセット第4版(女学生に変更)

「サムネイル表示だと、中央にあるポストの投函物が口みたいに見える」という感想を戴き、ポストと電柱の位置を入れ替えて、さらにズームアップ。また、「拾うのが男子学生だと、主役がどちらか判らなくなりそう」という感想を戴き、女学生に変更しました。
ちなみに当初男子学生にしていたのは、傘の持ち方が理由です。できれば傘を突き出すように持ってほしい(女性だと肩にかけて後ろに向けてしまう)と思っていて、この指摘については悩みました。しかし、「映画」ではなく「アスコン」の写真として考えた場合に「主役がどちらか判らなくなる」という余計な懸念が生まれるのはよくないと考え、最終的に立ちポーズの方を妥協しています。

アスコン応募写真 最終版

学生の性別をどちらにするか、ということを考えていた過程で、「この女学生だと、猫との対比で小さすぎる」と思うようになりましたので、体の大きさを変更したのは応募開始日の朝のことでした。かくして、着想してから2日後に撮れたこの写真が、最終版となりました。

ちなみにPR文は、セットを組む間に思いついた掛け合いをそのまま文字におこしたものです。タイトルだけ少し工夫して、『初めての出会い』を少し婉曲に、だけど写真とタイトルからその時の流れが自然と推測できるように、『なまえをもらった日』と表現してみました。
タイトルの「なまえ」を平仮名にしたのは子猫っぽさの演出ですが、文中も平仮名にすると読みづらいので、意図的に書き分けています。

終わりに

この写真は最終的に、今年の応募写真の中で撮影に要した時間と試し撮りの枚数が圧倒的に少ない結果となりました。これは、かような経緯から、応募開始ギリギリのタイミングで自分が「好きなものを撮る」という割り切りをして明確なゴールを持ったこと以上に、フレンドの皆様に戴いたご意見によって、自分が漏らしていた観点を補完して戴くことができたからでしょう。
アスコンがきっかけで始まった交流であり、いまもこうやって撮影でアドバイスやご協力を戴ける状況があるのも、毎年挑戦を続けることの意義なのだろうなぁ、と改めて思ったのでした。

「アスコンの選考において評価を頂ける作品」となったかは、正直わかりません。運営の皆様がどういう基準で選考しているか、不明ですしね。しかし、自分が好きだと思える1枚になったことは、自信を持って言える作品となりました。

応募〆切にともない撮影で使用したセットを公開しましたので、もし良ければ遊びに来ていただけますと幸いです。


思いのほか長文になってしまったので、他の写真については別の記事にてご紹介します。


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