瀬戸内を横断する「しまなみ海道」
私は瀬戸内海で生まれ育ちましたので、「しまなみ海道」という言葉には常々触れてきましたし、そもそも地元の因島(いんのしま)はしまなみ海道の一部です。
ですので、ある意味常識として、しまなみ海道というものを理解していました。
しかし、瀬戸内海に馴染みのない人にとっては、むしろ何それ状態で、「しまなみ海道が~、、、、、」という導入は通用しません。
実際東京に来て、しまなみ海道にクエスチョンマークを持たれた経験は少なからずありました。
今回はそんなしまなみ海道について、既に島の記事をいくつか書いた後ですが、改めて紹介したいと思います。
ズバリしまなみ海道とは
まずは、しまなみ海道の実態を感覚的にわかりやすく伝えている動画をシェアします。
気分が高まる本当に素晴らしい動画です。
しまなみ海道について端的に説明すると、「広島県尾道市と愛媛県今治市を、間に浮かぶ島々と7つの橋で結ぶ、延長約60kmの高速道路」です。
正式名称は、「E76西瀬戸自動車道(にしせとじどうしゃどう)」でして、愛称として、瀬戸内しまなみ海道、しまなみ海道と呼ばれています。
1945年、1957年に起きた死者数百人となる沈没事故を背景に、橋を架けようと郷土出身の政治家や地元住民が努力しました。
そして、1973年の起工から2006年の開通まで、オイルショックによる延期を含めた33年間で完成となりました。
そんな、しまなみ海道の特徴としては、次の2つがあると思います。
①地形や地質などの自然条件や船舶航行などを考慮し、規模や形式の異なる様々な橋が架けられている
②本州と四国を結ぶ3ルート(本州四国連絡橋(ほんしゅうしこくれんらくきょう))の中で、唯一、自転車歩行者専用道路が併設されている
これらの特徴により海外で注目され、国内でも評価が高まりました。
最高の技術により建設された様々な橋
以前にも、しまなみ海道の橋の一つである因島大橋について記事にしました。
この因島大橋以外に、新尾道大橋、生口橋、多々羅大橋、大三島橋、伯方・大島大橋、来島海峡大橋の6つの橋があります。
これらの橋が瀬戸内海の島々を結んでいるのですね。
6つの橋は、先にシェアした動画のように、それぞれ規模や形式が異なっており、しまなみ海道を通ることで、橋の博物館を堪能できます。
橋の細かい形式の違いはここでは触れませんが、それぞれの橋の建設方法や採用している技術を知ると、改めて見たときにとても面白いと思います。
今後私がnoteを書いていく中で紹介したいと思っています。
サイクリストの聖地
しまなみ海道は、自転車乗りであれば絶対に外せないサイクリングロードです。
本当に多くの方がこのために訪れていまして、私の地元である尾道への観光者来訪理由のトップが、サイクリングなのです。
元々は今ほど注目はされていなかったのですが、海外のメディア(ミシュラン、CNNなど)にて多く取り上げられ、外国人旅行客にたくさん評価されたことから、日本のサイクリストの聖地になりました。
特に台湾との関わりは強く、台湾サイクリスト協会と関わりがあり、訪れる外国人観光客は台湾人が最も多いです。
これは、サイクルツーリズムのノウハウを持つ、台湾の自転車製造メーカであるジャイアント社に、当時の愛媛県知事が直接持ち込み、ジャイアント社のCEOと台湾の財界人、愛媛と広島両県知事が走破したことがきっかけです。
このきっかけにより世界に知られるようになり、ジャイアント社とともにサイクリングをアピールしたことで、様々なメディアに取り上げられるようになりました。
因みに、日本の地方自治体が直接ジャイアント社と交渉して協力・提供し、世界に向けて売り出した例はしまなみ海道が事実上最初のことだそうです。
私も小学校のころ、地元因島から自転車でしまなみ海道の一部を走ったことがあります。
その時は身体が育ち切っておらず、正直大変だった記憶がありますが、走った景色、特に橋の上から海や島々を見たときは、その素晴らしさに圧倒されました。
国内外の多くの人を魅了するしまなみ海道を、皆さんも是非堪能してみてください。
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