Miyachiプリセットの公開と現像時のヒント(2020/01/31 アプリ版、Lightroom6へ対応)
夏が終わり、次は秋山の季節。紅葉が楽しみ。次はどこの山に行こうか計画中です。紅葉が終わったら雪。雪化粧をまとったアルプスが楽しみです。
Lightroom6とアプリ版への対応(追記2020/01/31)
お待たせしました。
Lightroom6とアプリ版はプリセットのxmp拡張子に対応していない為インストールできなかったのですが、今回プリセットのレシピ(インジゲータ)のスクリーンショットを公開しました。
このレシピを元にプリセットをアプリ上で作り保存してください。
はじめに
プリセットを公開しようと準備を進めてきましたが、やっと公開できそうです。
(プリセットダウンロードは有料ですが、現像時のヒントなどすべて無料で読んでいただけます。)
写真の肝となる自分のプリセットを公開するのは料理のレシピを隠し調味料を隅々まで公開するようなものです。
正直、プリセットは公開を躊躇いました。僕の写真のほぼ全てにこのプリセットを使用しており、大切なプリセットなのでお値段は少々高めに設定しています。
よく「どうやって現像しますか?」と聞かれますが、このプリセットにほぼすべてが詰め込まれています。
SONYユーザーは前回公開した富士フィルム風のプリセットを使用するとより僕が目指す色合いに近づくと思います。
このプリセットは今となっては絶対に欠かせないプリセットです。
最近RX0IIを購入したのですが、このカメラにも使用しております。
Lightroom用Miyachiプリセットの特徴
よく「どうやって現像していますか?」「どうやってその様な青色を出しているのですか?」とか聞かれます。
どうやって?と聞かれると困ってしまうのですが、現像には様々なノウハウがあり、このプリセットの多くの情報が詰め込まれています。
現像にはLightroomを使用しています。もはや説明不要のRAW現像ソフトでしょう。かれこれ6年以上愛用しています。
今回公開するMiyachiプリセットはLightroom用プリセットとなります。
作例にある現像時のヒントやコツはLightroomユーザーじゃなくても参考になるかと思います。
僕のプリセットは…
色が濃くて、明暗がはっきりしていて、記憶に残っているような思い出の様な色です。
僕のMiyachiプリセットの特徴
フィルムっぽさのような記憶に残っている色を目指しています。全体的に明暗がはっきりしていて、映画のワンシーンのような写真になります。
メリット
・フィルムっぽい厚みのある写真が手軽にできる
・明暗のメリハリがあって写真が引き締まる
・色が濃く記憶色になる
・ハイキーでもローキーでもほぼ万能に使える
デメリット(たまに苦手な写真もあります…)
・光の種類によって色が暗くなるときがある
・色が濃すぎる時がある
みやちブルーとか、そんなネーミングをつけられたらキャッチーなんですけど、思いつきませんでした。
だれかカッコいいネーミングをください。
コピーライター能力がほしい。
作例7枚と現像のヒント
TwitterやInstagramの写真と同じですが、作例と現像のヒントを公開します。
撮って出しの写真と比較するとわかりやすいですね。(撮って出しは裸を見られているようで恥ずかしいですが…)
SONYの撮って出しはフラットで眠たい色です。ただ、フラットなおかげでRAW現像の自由度が高い気がします。
SONYは現像前提のRAW設定をあえてしてるのか?というほど。
ホワイトバランスや露出やシャドウなどの基本補正は写真ごとに調節しています。
現像手順としては大きく分けて3段階。
プリセットの使用手順
1, 自動階調(しなくてもOK)
2, プリセット適用
3, 各項目の微調整
写真によってはトリミングをして構図を整えたりします。
では作例を元に、プリセット前と後を見ていきましょう。
現像のヒントも書き加えております。
○1枚目
プリセット前
使用カメラ:RX0II
撮影条件:F4 SS1/2500 ISO125
撮って出しは色も少なくて、暗すぎて主題副題がわかりづらい写真でした。
Miyachiプリセット後
現像のヒント
プリセットで眩しい街明かりの色を引き出し、背光に包まれたまり子の影が印象的になり、主題副題のバランスがハッキリとしました。
街明かりを眩しく演出するためにハイキーに設定。
このようにダイナミクスレンジの幅広い写真は基本補正もちょっと大げさに補正します。明暗差があるのでマスクも使用する時もあります。
こんな中央が明るい写真は周辺減光をつけてダイナミックな写真にしちゃうとカッコいいです。
○2枚目
プリセット前
使用カメラ:RX0II
撮影条件:F4 SS1/2500 ISO125
この日は日射しが強かったので白潰れが怖くて、露出は−2.0で撮りました。砂漠や空の色が暗いですがしっかりと残っています。
Miyachiプリセット後
現像のヒント
空の色や砂浜の色の変化がわかりやすいかと思います。
この写真はまり子のシルエットを強調したかったので少しハイキーに現像しました。
砂浜は解像感を調整するためにマスクをあてています。
それよりも、RX0IIがしゅごい…手のひらより小さいのにこんなにキレイに撮れるとは驚きました。ダイナミスクレンジもさすがです。
○3枚目
プリセット前
使用カメラ:α7III
レンズ: Loxia 35mm F2
撮影条件:F2.2 SS1/500 ISO100
SONYらしいフラットな撮って出しの色ですね。
紫陽花の色も紫から青色まであったのにわかりづらくなってしまっています。
Miyachiプリセット後
現像のヒント
紫陽花なのでちょっと彩度を高めに設定してみました。このようなローキーな写真にも適用できます。重たくて印象的な写真になります。
このような紫陽花や緑の葉。電線のトラ柄。カラフルな写真は色には彩度を上げすぎないように注意。プリセットの色を崩さない程度に色のバランスを調節しました。
○4枚目
プリセット前
使用カメラ:α7III
レンズ: FE 55mm F1.8 ZA
撮影条件:F1.8 SS1/2500 ISO100
撮って出しでも悪くないと思います。露出も適正で 現像の自由度も高い写真です。
ただ、桜の色と空の色のコントラストをつけると、もっと桜が花らしく、美しくなります。
Miyachiプリセット後
現像のヒント
華やかなイメージでハイキーな現像にしました。
桜色のハイキーな写真にもこのように適用できます。
空の色、桜の色、道路の色をしっかりと捕えているのがわかると思います。
桜の色はホワイトバランスを少しマゼンタ側に寄せると桜をより綺麗に現像できます。
○5枚目
プリセット前
使用カメラ:α7III
レンズ: FE 35mm F1.4 ZA
撮影条件:F1.4 SS1/4000 ISO100
田んぼにできた水溜りに朝日がキラキラと輝いている写真です。
逆光に35mmF1.4というカメラに意地悪な設定の写真です。
Miyachiプリセット後
現像のヒント
朝日の逆光がこのようになりました。撮って出しと見比べると大袈裟に感じるかもしれませんが、写真は見たまんま、というより、感じたまま現像しましょう。
朝日を出すためにホワイトバランスは手動で調整しています。
よく明瞭度をガンガンに上げて肌荒れが目立ってしまっている写真を見ます。
しかし肌は女性の命。
明瞭度を上げると背景がカッコよくなりますが、ほどほどに。現像中にどうしても肌荒れが目立ってしまったら、マスクでソフトスキンをあてましょう。
○6枚目プリセット前
使用カメラ:α7III
レンズ:Tamuron 28-75mm F2.8
撮影条件:F8.0 SS1/50 ISO100
これも意地悪な写真ですね。かなりローキーな写真です。
現実はもっと赤くて青く焼けた雄大な夕焼けでした。この潰れかけた色を引き出します。
Miyachiプリセット後
現像のヒント
プリセットと各項目の微調整でこのようになりました。日本海に沈む夕日が美しいグラデーションです。
色の変化が多くなるこのようなシーンでも印象的な一枚になりました。
特に空の色と夕日のコントラストと彩度には気を使って現像しました。
足下の黒飛していそうなシルエット部分はよーく見るとディテールが残るようにしました。
○7枚目
プリセット前
使用カメラ:X100F
撮影条件:F2.0 SS1/125 ISO400
室内なのでF2.0で撮影した一枚です。今まではSONYでの作例でしたが、こちらはFUJIFILM X100Fで撮影した作例です。
パンダかわいい。ここもカメラマンが増えて今となってはインスタ映えスポットとなりました。
室内光と太陽光が混じった青白く優しげな光です。
Miyachiプリセット後
現像のヒント
本が目立つように、すこし暗めに設定しました。本棚の照明もかっこいい。
本棚と本の解像感を出したかったので、明瞭度とかすみ除去をあげています。
このとき、動きのある手と髪の毛の光が暗くなってしまわないように注意。
プリセットの使い方について
まずはLightroomにプリセットを追加してみましょう。
現像モジュールの左にあるサイドバーにプリセットという項目があります。
ここの+ボタンから追加してください。
プリセットを追加できたら、現像モジュールでプリセットをあてるだけです。
Miyachiプリセットのダウンロードと注意点
Lightroomが無いと使用できないプリセットとなりますのでご注意ください。
目標の色味ができると嬉しいものです。
僕みたいな色味を出したい方、僕のプリセットをベースに自分の色を探したい方、独自のアレンジで自分の色を探してみてください。
ここから先のLightroom用Miyachiプリセットのダウンロードは有料とさせていただきます。
Lightroom6とアプリ版へプリセット適用(追記2020/01/31)
Lightroom6とアプリ版へ対応しました。
レシピがわかるスクリーンショットを見ながら自身でセッティングをお願いいたします。プリセットは一度保存したら何度でも使用できます。
動作環境について(追記2020/04/27)
最新のプリセットのモニターはキャリブレーション済みのiMac 5K Display P3の広色域で確認しています。
→iMac 5K
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