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【韓国競馬】韓国競馬の重賞を日本の重賞に例えて理解しよう~古馬中距離路線編

韓国競馬の重賞路線を日本に例えて何となく理解しようの回。第1回は王道の古馬中距離路線編です。
韓国競馬はダートしかないので、日本の天皇賞(春)のように超長距離レースは存在せず、重賞の最長距離は年末のグランプリ(2300m)です。なので日本の路線と完全に重ね合わせるのは無理がありますが、まあ何となくでいいので理解してみようという趣旨なのでその辺は大目に見てください。

古馬中距離路線の重賞競走

3月:ヘラルド経済杯(헤럴드경제배)G3、ソウル2000m
4月:YTN杯(YTN배)G3、ソウル2000m

グランプリを戦い終えたトップクラスの馬は、年明けにクラス1を叩いて大体この2つの競走を春の最初の目標にします。したがって、この2つの競走が日本でいう大阪杯や天皇賞(春)に該当します。ただし、ドバイワールドカップミーティングに参戦する馬は時期がもろ被りなのでこの辺の競走に参戦しないのは日本と一緒。今年のグローバルヒットはドバイ遠征を予定しているのでこれらの競走には出走しないでしょう。

5月:釜山広域市長杯(부산광역시장배)G2、釜山1800m

上半期の釜山の大一番がこちら。春のステイヤーシリーズ最終関門であり、日本でいう宝塚記念に該当します。直近でもドルコン、ウィナーズマン、トゥオニバンソクと強豪が制覇しており、権威という点では最近の宝塚記念よりも上であると言えそうです。

8月:KRAカップクラシック(KRA컵 클래식)G2、ソウル2000m

9月に行われるコリアカップの最重要ステップレース。真夏に行われる、強豪が勢揃い、秋に向けたG2レースということで日本でいう札幌記念に該当するレースです。とはいえ、メンバーはG1級なので札幌記念よりも権威は相当に上です。

9月:コリアカップ(코리아컵)G1(国際G3)、ソウル1800m

これが日本のジャパンカップに相当することは説明不要でしょう。今後も海外の強豪を積極的に招待して、国際G2、果ては国際G1化することが最大目標です。とはいえアメリカのトップクラスがわざわざこの時期に韓国遠征するか?と言われると現状では…。当面は日本のトップクラスにレーティング面で頼らざるを得ないでしょう。逆に、ちょうど日本は帝王賞から南部杯までG1が空く時期だし、同時期に日本で行われる日本テレビ盃とは賞金が倍違います(コリアカップ約8,000万円、日本テレビ盃4,000万円)。このアドバンテージを活かし続ければ、とりあえず国際G2にはすぐに昇格できるはずです。

10月:大統領杯(대통령배)G1、ソウル2000m ※内国産馬限定

10月末の開催、内国産馬限定という出走条件を考えてもこれが天皇賞(秋)に該当することは疑いようがありません(2000年まで天皇賞は外国産馬が出走できなかった)。しかし、その出走条件が仇となり日本の天皇賞よりも権威は低め。レーティングも他競走に押される傾向にあります。
どちらかというと国内産馬保護とそれらの頂点を決する、という性格が強いレースです。

11月:グランプリ(그랑프리)G1、ソウル2300m 

その名の通り、日本の有馬記念に該当するレースです。全ての馬の大目標であり、同時に翌年の海外遠征を控えた馬にとっての最終試験競走としての性格も兼ねる一戦。日本の有馬記念よりも1カ月早く設定することで、翌年のドバイ・アメリカ・サウジ遠征を助ける意味も含まれています。

以上、古馬中距離路線の重賞競走をまとめました。このシリーズはどんどん追加していく予定ですので、ぜひご覧ください。

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