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韓国で100戦して引退したオレハマッテルゼ産駒のお話

私も大して詳しい話を知っているわけではありませんが、一応。

韓国で11歳まで走って100戦出走を達成し、昨年12月18日付で引退した파티파워 (PARTY POWER、パーティーパワー)という馬がいました。
2006年の高松宮記念を制し、その後種牡馬入りするも2013年に死亡したオレハマッテルゼ産駒の1頭です。
母파스디프라블럼(PAS DE PROBLEM、パドプロブレム)は父Dixieland Band、母Nopro Blamaという血統。1994年ブリーダーズカップスプリント2着、同年のスプリンターズステークスにも出走(7着)したソビエトプロブレムの妹にあたります。
2012年11月24日付で韓国に輸入され、この時点でオレハマッテルゼの仔を受胎している状態でした。そして、翌年3月19日に出産。すなわち、パーティーパワーは持ち込み馬ということになります。

その後成長したパーティーパワーは2016年1月16日ソウル1R(クラス6・1000m・12頭)でデビュー。勝った주얼리파크 (JEWELRY PARK、ジュエリーパーク)から1.7秒離された6着に入ります。
5戦目~9戦目で2・4・3・4・2と安定して着をまとめるとクラス5に昇級。そこからしばらくは3着が最高の成績で地味に奮闘しますが、2017年10月22日ソウル3R(クラス5・1000m・12頭)で4コーナー7番手から差し切り勝ち。デビュー27戦目にして初勝利を挙げます(なお単勝35.9倍のブービー人気)。続く同条件の11月12日ソウル4Rでも4コーナー8番手から差し切りなんと連勝(ここも16.8倍の7番人気)。堂々のクラス4昇級となりました。

しかしクラス4では5着が最高の成績で翌年4月にクラス5に逆戻り。そこからも地味に頑張り2019年5月~7月にかけて3・3・2着と成績をまとめると2度目のクラス4昇級。2019年10月26日ソウル8R(クラス4・1300m・10頭)ではクラス4初の3着入着(30.3倍、7番人気)を果たします。

その後は成績が下降し始め、2021年6月に2度目のクラス5降級。この時すでに8歳になっていたパーティーパワーは掲示板入着もままならなくなり、引退の足音が近づいてきました。

そんな中での「最後の輝き」と言えるレースが2023年3月12日ソウル4R(クラス5・1200m・11頭)でした。近走不振で評価は当然、94.7倍の最低人気。

中団を追走していたパーティーパワーは直線で内を突くとじわじわと伸び、残り100mではあわや2着かと思わせるレースを披露。最後は外から伸びた2頭にかわされて4着に終わりましたが、これまでとは見違える走りを見せました。

しかし、これが先程も書いた通り最後の力走でした。
その後は中団・後方のままのレースが続き、2024年12月7日ソウル5R(クラス5・1200m・8頭)で7着となったのを最後に、12月18日付けで登録を抹消されました。

通算成績は100戦2勝、2着4回、3着7回。通算獲得賞金は146,800,000ウォン(約1,584万円)。

ちなみに、2024年12月時点で現役のオレハマッテルゼ産駒は日本と韓国に1頭ずつ。韓国はこのパーティーパワーで、日本は名古屋所属のマイネルラック(牡12、母トーワフォーチュン)。年が明けて2025年も現役を続行し、A級の920m戦で4着・5着と掲示板を確保する健闘を見せています(通算102戦14勝)。



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