施策リリースまでの手順

いいデザインとは?作成前に考える7つのこと

このnoteの目的

ユーザーにとって幸せなデザインとは、どういったプロセスで行っているのか勉強したい
・マイナーチェンジな施策しか思いつかない

ときにヒントになればと思い、学び得たことをメモしてみました。

はじめに。

施策リリースまでの手順 – 5

今回「料理サービス(レシピ掲載、動画配信など)」を例えに、幸せなデザインをする上で必要となる、マーケティング的な考え方や分析方法を7ステップでまとめてみました。

7ステップ概要

1.漏れなくダブりなくユーザーの課題を洗い出す
2.本質的な課題どのステップで何がしたくて起きているか探る
3.どんな施策があるか発散しまくる
4.目的や競合との差別化も考慮し、勝率の高い施策を定める
5.施策を実施する為に満たすべき条件を洗い出す
6.必要な要素をどのように組み込み、どうアピールするかを考える
7.5+6を満たしたプロトタイプを作成する

1.今わかっている課題を 漏れなくダブりなく 発散

施策リリースまでの手順 – 1

KWD1 [漏れなく ダブりなく(MECE)]
・本来の目的達成に向けて、関係してくる意見や課題を集める。
・自己解釈をいれず「事実」だけを収集する

ガチガチにMECEを意識する必要はないですが、今ある様々なユーザー課題を発散してみます。

施策リリースまでの手順 – 2

発散するとき、前後関係も踏まえて集めることが大切。最初の段階で簡潔にまとめてしまうと、アイデア出しの時に次の様な問題がでてきます。

例:「外食の方が美味しいからやる気がでない」→「料理する気がおきない」と解釈し書いてしまうと....。

・レシピが難しくてやる気がでないのか
・仕事終わりで疲れてやる気がでないのか
・近くにスーパーがなくてやる気がでないのか

ディスカッションをする際、様々な憶測が飛び交い、見当違いな施策を考えてしまうケースがあります。

2.結局何が課題なのかを考える

施策リリースまでの手順 – 3

発散した課題を、そのまま受け止めて解決していくのは大変です。ユーザーの「XXができない」「〇〇が欲しい」という意見は、結局何に課題を感じ言っているのかを探っていきます。

本質的課題を探したり、解決にはどんな方法があるか発散したい時はツリー分析が便利かと思います。

施策リリースまでの手順 – 4

KWD2 [ツリー構造]
・「なぜ?」を繰り返し、本質的な課題を探る
・「本質的な課題」が「どのステップで」「何がしたくて」起こっているかを見つける

3.どんな施策があるか発散しまくる

施策リリースまでの手順 – 6

次は、本質的な課題を元に、思いつく限り施策を発散していきます。

この時、すでに実装済みの機能も含めて書いておくと、現状を把握しつつ施策立案ができます。

また、競合のサービス傾向を把握しておくのもおすすめです。

施策リリースまでの手順 – 7

競合がフォーカスしている課題を把握することで、以下2点を考慮しながら、施策を決めることができます。

1.競合がやっていない課題に注力していく
2.競合も注力している課題を習ってやっていく

4.目的やビジョンにあわせてどの施策を実施するか定める

施策リリースまでの手順 – 8

発散した施策の中から、今回実施するものを定めます。定め方は色々あると思いますが、大きく以下4パターンの視点から決定していくことが多いかな?と思います。

1.競合と張り合っていく
2.競合と差別化していく
3.自社の強みを推していく(2に通ずる)
4.最も売上に直結しそうな施策から実施する
その他、予算や工数などに応じる

5.実施するためにはどんな情報や要素が必要か決める

施策リリースまでの手順 – 9

今度は、施策の詳細を具体的に練っていきます。
施策によって変わりますが、ざっくりユーザー/ビジネス/システム(+デザイン)視点でそれぞれ必要な情報を考えていくのが大切かと思います。

KWD3[要件定義]
施策実行の際に定めておかなければいけない詳細。
・ユーザー視点:最終的に誰がどうなればゴール
・ビジネス視点:予算目標を達成できるか、売上予測はいくらか
・システム視点:どこにどんな情報をどんなトンマナで設置するか。運用方法。等

6.施策をどのようにデザインし、どこでアピールするか考える

施策リリースまでの手順 – 11

今のサービス形態やファネルだと、どんなアピール方法があるか理解しておきます。そうすることで、抜け漏れなくUI設計ができるかと思います。

また、アピールする場所ごとにメリット(売上影響度の大小)とデメリット(リスク)を考慮すると、安心して実行にうつすことができます。

施策リリースまでの手順 – 10

7.決まった要件が満たせる様に、表層部分を考える

施策リリースまでの手順 – 14

あとは、要件定義とそれらを満たす為の情報の優先順位、アピール箇所などをふまえた上でプロトタイプを作成していきます。

ここまでの手順をふみ、課題→デザイン作成まで考え方をブラックボックス化しないことで「どういったプロセスを経てこのデザインにしたのか」が共有しやすくなり、話し合いもスムーズになります。

また、実際プロトタイプを作った時の「なんか違う」現状も軽減されるかと思います。

ここまでの一連のながれ

ここまでの7ステップは、ダブルダイヤモンドという考え方が基盤になります。

施策リリースまでの手順 – 13

このダブルダイヤモンドのステップをふむ途中、様々な分析方法や考え方を活用していきます。そうすることで、精度の高い施策が生まれ、予算達成にも近づきつつ、ユーザーさんも幸せになる様なデザインができるのではと感じました。

このnoteのまとめ

ユーザーさんを第一に考えたUIを作成する時は、

1.色味や余白以前に「本質的な課題がどこにあるか探す」ところからはじめ
2.自社のブランド性と競合の状態を加味しつつ、施策を定め
3.課題と理想とのギャップを埋める要件を定めた上で
表層に着手していくと幸せかもです。

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