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【号外、全部見せます①】全国の講演会・セミナー情報紙、リニューアル無料公開中~@みやざき中央新聞

『みやざき中央新聞』は全国の講演会を取材した中から、
 全国の講演会やセミナーを取材して、講師の許可をいただいて記事にしている新聞です。
 家に居ながら、通勤中、すき間時間にまとめられた講演会活字で読める新聞です。
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 弊社の理念に共感してくれた主催者や講師の講演会でもお配りしています。それが「号外」です。「こんな新聞ですよ!」と知ってもらうための見本の新聞半年に一度リニューアルしています。
 10月に出来上がったばかりのできたてほやほやの号外をご紹介します。

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今日は大人気水谷もりひとが手掛ける社説をご紹介します~♪

【社説】夫婦の物語、幸せに向かう展開に

いい夫婦の日」というキーワードでネット検索をしていたら「『いい夫婦の日』をすすめる会」のHPが出てきた。

 11月22日が、その語呂合わせから「いい夫婦の日」だということを知ってはいたが、「すすめる会」の存在は初めて知った。
 活動を始めてもう20年になるという。毎年、ベストカップルの有名人夫婦を選んだり、「いい夫婦」をテーマにした川柳コンテストをやっている。

 とかくマスコミが好む芸能ニュースといえば「離婚」「別居」「不仲」の話題だ。惚気話はあまりマスコミの話題になりにくい

 それより今週は、ちょっと考えさせられる夫婦のテーマを取り上げてみよう。石田衣良の短編小説『再生』の第10話『銀のデート』である。

           *           *

 ある土曜日の朝、朝食のパンを買いに行った夫の朗人(あきと)がなかなか帰ってこない。妻・美砂は少々イライラ気味だった。

 30分以上経って帰ってきた朗人は手ぶらだった。夫を責める気持ちもあったが、「どうしたの?」と聞くと、「パン屋に行く道が分からなくなった」と言う。

 美砂が夫の若年性アルツハイマー病に気付いた最初の出来事だった。

 朗人は定年まで数年残して退職した。美砂は、その後も病状が悪化していく夫を健気に支えていった。
 そんな夫婦愛の物語だが、終盤にさしかかり、とんでもない展開になっていった。

           *           *

 その日は「勤労感謝の日」だった。朗人が上機嫌でスーツと真新しいシャツに着替えている。
 「どこに行くの?」と聞くと、「これから若い女性とデートだ。素敵な女性だからきっと君も気に入るよ」と言う。そして美砂に「ネクタイの締め方を忘れた。手伝ってくれ」と頼む。

 美砂は頭に来た。「この2年間、必死に夫を支えてきたのに、なぜ夫の浮気相手を気に入らないといけないのか」、そう思いながらネクタイをきつく締めた。

 「何時にどこで会うの?」と問い詰めると、「銀座・和光の前に3時」と言って夫は出掛けた。
 美砂の心がざわついた。30数年前、夫と初めてデートした日は「勤労感謝の日」で、待ち合わせの場所は確か銀座・和光の前だった。

 美砂は急に思い立ち、一番上等なワンピースに着替え、銀座に向かった――。

           *           *

 多くの場合、家族の中で血縁関係にないのは夫婦だけだ。赤の他人同士が惚れた腫れたでくっついて夫婦になる。夫婦の数だけそのカタチができる。
 だから夫婦の物語の展開も多種多様である。人さまには見せられないような惚気もあれば、修羅場もあり、別離もある。

 物語である以上、途中ハラハラ・ドキドキの場面もあるだろう。でも最後はお互い、「そして二人は幸せになりましたとさ」と言えるように努力したいものである。
(みやざき中央新聞 魂の編集長 水谷もりひと 2018年12月10日号社説より)

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