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今回は書道家の武田双雲さんのお話をご紹介します♪
ハガキの仕分けで大興奮!~僕が書道家になる前~
書道家 武田双雲さん
僕が初めてアルバイトに挑戦したのは18歳、大学1年の時のことです。友達に「大智(※本名)、1万円ぐらいもらえるいいバイトがあるぞ」と、年賀状を仕分けるアルバイトに誘われました。
僕は小さい頃から書道が大好きでしたから、人の字を見るのも当然大好きでした。だからいろんな人の字が見られる年賀状の仕分けなんて、まさに「天国だ!」と思って二つ返事でやることにしたのです。
当日はりきって作業場に行くと、自分が担当する年賀状の山をドサッと目の前に積まれました。隣では先輩がものすごいスピードで仕事に取り掛かっていました。「江東区、港区、はいはいはい」って。
見よう見まねで僕も作業に取り掛かったのですが、いろんな人の字を見られるもんだから、もう楽しくてしょうがないわけです。
最初の一枚、今でも覚えています。宛名欄を見た瞬間、僕のテンションがものすごく上がりました。
なぜか? 住所として書かれていた東京都の「東」という字、その左払いが長すぎて真ん中の宛名「井上〇〇様」の「井」の中央に思いっきり突き刺さっていたのです。
僕は小さいころから書道家の母ちゃんに字を教わってきましたが、こんなのびのびした「東」は今まで見たことがありませんでした。だからもう大興奮です。
「先輩、先輩! これ突き刺さってる!」とやにわに隣で作業をしている先輩に見せようとしましたが、「シーッ、静かに作業しろ!」と怒られてしまいました。
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「あーあ、このハガキ取っておいて持って帰りたいなぁ」なんて思いながら2枚目のハガキを見たら、これまたすごかったです。
皆さん、宛名を書くときは「〇〇様」と、最後に「様」をつけますよね。僕はこの「様」の最後の部分をどう書くか、ずっと母ちゃんに鍛えられてきました。
点をそれぞれ繋げて書くか、離して書くか。さらに角度はどうするかってレベルで気を付けて書くよう教え込まれていたわけです。
でも僕が見た「様」はこう。
もう「暴れ龍」のようでした。さっき叱られたことももう忘れて、僕のテンションがまた上がります。
「先輩! この『様』も見てくださいよ、すごい!」
「シーッ! シーッ!」
作業の間、ずっとこんな調子でした。見たこともない独創的な書き方の字が山ほどあってめちゃくちゃ楽しかったんですが、一枚一枚こんなふうにはしゃいでいてはまるで仕事になりませんよね。
結局「頼む、もう帰ってくれ」と言われ、僕は初めてのアルバイトを30分もしないうちにクビになってしまいました(笑)。
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人生の各段階で、僕はこんなことをいっぱいやらかしながら育ちました。でもいろいろな人の手助けがあって、今はこうして日本中、世界中で仕事をしています。
今、発達障害という特性がだいぶ世の中に知られてきましたが、僕はそれで言うとADHDに該当します。その特徴である衝動性や多動性は、時としてそうした生きづらさに繋がることもあります。
でも、「あらゆることに好奇心旺盛で熱中できる」という特性は、僕のようなアーティストにとってみれば最高の宝物でした。
(みやざき中央新聞 2019年9月16日号1面より)
最期までお読みいただきまして、ありがとうございます!
武田双雲さんの人となりが伝わってきますね!
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その②ちょっと素敵な介護の話
その③実は奥深いみすゞさんの詩「こだまでしょうか」
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