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ドアラさんとつば九郎-重鎮マスコット-

私はドアラさんを尊敬している。私にとってドアラさんは、タモリさんに近い存在だ。
顔の可愛さはあるものの、動きがドアラ!としか言いようのない、誰も真似できない唯一無二さに憧れる。
あんなプロフェッショナルになりたい。

あのフッサフサの耳をなびかせながら、真顔で真剣に踊る、走る。
かつて、ヤンキース時代のイチロー氏がニ盗、三盗した際に実況者が
「彼はイチローという動詞を行なっている!」
と叫んでいたことを思い出す。
まさしくドアラさんはドアラさんという動詞。
またイチロー氏が頭から足先まで、全てを使った野球を見せてくれるのと同様に、ドアラさんの耳先から足先まで全てを使って球場やステージの上を暴れる。ドアラさんの背中を追いかけたくなるのは、きっとドアラさんが全神経に血を巡らせ、自分のもてる力を正確に発揮しているからだ。

つば九郎はというと、フリップでの会話がお家芸といったところで人気を博す。それゆえ、ブログという同じ土俵で戦おうとした妹・つばみは劣等感に苛まれ惜しまれつつブログを引退した。今ではつばみは、インスタグラマーになっている。優秀な姉を持つ私は、つばみの気持ちに思わず共感してしまう。それでも、新たなインスタという場所を見つけ、つばみは今生き生きとチアと共に球場で踊るので感心する。一方、動ける動けないがマスコットの真髄ではない、という具合につば九郎はフリップで球場を沸かす。フリップの内容は鳥だろうが人間だろうが関係なく多少過激派に思える。困惑するスタジアムDJのパトリックユウさん。フリップすなわち言葉に力点がある。ここはドアラさんとの決定的な違いだ。ドアラさんと違って、つば九郎はあの腹にあるタトゥーに全ての神経を込めているのではないだろうか。

プロフェッショナルにも、さまざまな考え方がある、さまざまな在り方がある、生き方がある。野球から日々学ぶことだらけ。

『LOVE&JOY』を踊り狂うドアラさん。思わず惹かれてしまう。


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