ヤマガラとエゴノキ
エゴノキという樹木は、春先に下向きの白い花をたくさん咲かせ、 夏から秋にかけて、1センチ大の涙型の実をたわわにつけます。
果肉は有毒物質のサポニンを含み、古くは魚を獲るための毒流し(毒を水に流して魚を麻痺させたり水中の酸素含有量を減らすことで、魚を簡単に手で捕まえることが出来るようになる漁)に使われたそう。この毒は鳥や昆虫の食害を避けるためと考えられているそうです。種には毒がないのでヤマガラはそれを常食にしているそうですが頭がいいですね。
秋から冬にかけて、ヤマガラはエゴノキの実の種を常食にし、それだけでなく、冬に備えてエゴノキの種を地面や樹の幹に蓄えて、食べ物が不足したとき探し出して食べます。この行動を「貯食」といいます。
ヤマガラはこの貯食した種の場所をかなりの確率で覚えているそうです。
日本では、飼育されたヤマガラは、学習能力が高いため芸を仕込む事もでき、覚えさせた芸は江戸時代に盛んに披露されたといいますから、それも納得です。
ヤマガラの寿命は10年ほど。他の野鳥、スズメなどの寿命が1年であるのに対し、圧倒的な長さですね。
冬などの食料が乏しくなった時の食料を確保し、その場所を覚えている。というのは、生き残るうえでは圧倒的な強さのようですね。
9月に入ってエゴノキの実を運ぶヤマガラがたくさんいました。その行動を写真に残してみたいと思って撮影してみたのですが、小鳥の動きは速いうえ、予測がつきにくく悪戦苦闘です💦
でも、ヤマガラの生きる戦略には脱帽ですね。
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