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音楽劇浅草キッドを昼夜観てきた(ネタバレあり)

芸人・ビートたけしはどのようにして生まれたのか?
青春自伝「浅草キッド」を音楽劇として初舞台化!
主演・北野武役を務めるのは、林遣都。北野武の人生を決定づける師匠・深見千三郎役は山本耕史が演じる。

という『音楽劇浅草キッド』

全員もちろんすばらしかったんだけど全部書いてたら長くなりすぎるので、林遣都さんファンのほぼ遣都さんの感想です。

東京公演を終え、大阪にやってきた11月04日(いい推しの日)に大阪新歌舞伎座で行われた昼夜公演観てきました。

舞台はナマモノ。公演ごとに違う。お客さんも込みで舞台を作るっていうのをまさに味わえた2公演でした。
同じ場所、同じ日の公演なのに、空気が全然違った。

ようやく巡ってきた私の初日は一生に一度は経験してみたいと思っていた遣都くん主演舞台の最前列ど真ん中の席。
新歌舞伎座は舞台と客先が近いらしく、ほんと目の前。主演だし真ん中前方に立ってたくさん歌ってくれるし、表情から何から、タップの足元も全部見える。なんなら遣都くんしか見えない(大きく首を動かさないと全体が見えない。横見てると真ん中見えないから結果真ん中ばっかり見てる)。
夜もう1回観れるし、こんな席に座れることもそうないだろうと、ここはもう割り切って遣都くんばかりを、あの多くを語る目を、全身全霊で演じてくれてる姿を目に焼き付けてた。

時間をかけて練習に取り組んだというタップはお見事だった。
あれだけでも永遠に見ていたい。
ダンス得意じゃないというのに、あれだけ仕上げてくるのはほんとすごい努力の賜物なんだろう。
センスの塊のような山本さんとのタップシーンも軽やかで楽しそうでちゃんと師匠について行ってて素晴らしかった。ワクワクした。

そして音楽劇主演というだけあって、歌うシーンも多い。
遣都くんの歌は、真っすぐな性格がそのまま出てるような素直な声。

心から楽しそうな、涙がこぼれ落ちそうな、いろんな感情が乗って、上手いというか、響く。
見てると聞いてると同じ気持ちに引き込まれる。

この舞台は中毒性があるっていうの、この歌声のせいもあるのかな。後々じわじわまた聴きたくて仕方なくなる。

あっという間に前半が終わり、休憩挟んで後半もまたあっという間に終わる。
なんだこの楽しい舞台は。音楽劇ってこんなに楽しいのか。

演出のおかげもあるのかな。とにかく見やすい。話が入ってきやすい。難しいこと考えず、見たまま、感じたままを楽しめるそんな舞台だった。

大満足で初観劇を終え、少し時間をあけてすぐ夜公演観劇。

同じ舞台を2回続けて見るってちょっとしんどいかなと思ったけど全くそんなことなかった。2回目はさらに大感動のうちにこれまた一瞬で終わる。

夜公演は3列目の上手(右側)。3列目ってだいぶ前かと思ってたけど、1列目が前過ぎて、見え方全然違った。ちょっと横だったのもよかった。
オペラグラスない状態でもはっきり見える位置で、今度は全体を見渡せた。
(足元とか逆方向向いてるお顔は見えなかったけど1回目の記憶で補完)

そして始まった瞬間、昼の回とは空気が違う。超ホーム感。ウエルカム感。
大声出して笑う。声援もあがる。ノリノリの曲だと短い時間でも手拍子する。歌い上げると、面白いこと、上手いこと言うと、拍手する間がなくても拍手する。(演じる方も拍手終わるの待ってくれるし、時には反応してくれる。超楽しい。)

休憩直前の盛り上がるシーン。大拍手と大声援でいったん幕が下りる。
「何これ、めっちゃ楽しい。」そんな夜公演前半だった。
この回の客のノリすごいと感じ取ってくれたんじゃないだろうか。後半は演者さんたち、アドリブ多めでさらにはじけてた気がする。
遣都くんもその空気に乗ってかましてやろうとしてた(と思う)。でもやりきれずにクスクス笑いが何度か起こる。ファン(味方)が多いので、心意気は十分に伝わる。そういうのも込みで嬉しくて、もうとにかくめっちゃ楽しい。

ラスト「浅草キッド」を気持ちを込めて歌い上げる遣都くん。この歌声にはグッとくる。感傷に浸ってるところにラストこれで終わりっていうシーン。(ここも演出がきれい)
昼公演も「大阪は反応が大きい。笑いが多い」っていう感想見かけてたけどその倍くらいの大きさの拍手あったんじゃないだろうかと感じるくらいの大拍手。
カーテンコールも山本さんと遣都くんで小道具仕込んで笑かしてくれて、拍手手拍子鳴りやまず、幕が下りて、終了のアナウンス流れた後にもう1回幕が開いて姿を見せてくれ、最後に手が痛くなるほどの精一杯の感謝を込めた拍手を送れて大満足。

この日の昼夜両方見れたのは本当によかったと思う。
昼公演では少し落ち着いた、なんなら遣都くんの歌声も安定した(笑、しっかりした作品を見せてもらえ、夜公演で客の反応に合わせた弾けた部分も見せてもらえた。
どちらもそれぞれ違う良さがあってとてもよかった。

とにかく大満足ー!!!

正直、武さんのことはあまり知らない。売れてからのテレビで見かける姿しか知らない。ひょうきん族は見てなかった。
でも、遣都くんが演じる武さん見てたら武さんがたくさんの人に愛される才能のある人なんだというのが伝わってきた。

限られた時間の中で その大半がみんなの知らない時代の武さんで、編集もない生の舞台で、見た目も違うし癖も真似せず、でも所々声の掠れ具合とか姿勢とか表情とかが武さんで、終わる頃には武さんだったって思える。
遣都くんだからこそ出来る丁寧に作り上げた表現だった。

今回2回しか見れなかったけど、お金と時間があるなら全部見たい。
お稽古から全部見れてる関係者の人いいなとまで思ってしまうくらい、作ってる側の人までもが羨ましい。

こんなに素晴らしい作品なのに、映像化されないらしい。
権利の問題なのか?舞台はナマモノだからナマを味わってくれってやつなのか?

一般人は、こんなすばらしい舞台をもう二度と見れないらしい。
記録用動画でもいいから売ってくれないかな(笑

それが無理ならせめて10分15分のダイジェスト動画でも出してくれないだろうか。
オリジナルの音楽だけでもアルバム出してくれないだろうか。
(どんどん成長していく舞台だから、ゲネプロ動画がこのカンパニーの作り上げた音楽劇浅草キッドとして世に出てるって演者さんたちも不本意じゃないのかなとか訴えてみる(笑))

ほんとすごい舞台だったなー。
今日大阪千秋楽を終えてあとは愛知。

今この舞台をやってる時代に、ファンでいて、舞台の存在に気付けて、わりと高いチケットも迷いなく購入できて。すばらしい舞台を見ることができて幸せだった。

すばらしいもの見せてくれて、こんな爽快な清々しい気分にさせてくれて、本当にありがとう。
感謝感謝です。

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