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市役所に行った日
市役所に行った。
今月末が期限の書類を提出する為だ。
記入の仕方が分からずとりあえず寝かせておいた書類だった。
いや、単に、明日書こう…明日書こう…と思っているうちに存在を忘れてしまっていただけなんだけれど。
数日前にその存在を思い出してから、チラチラと視界に入ってくるそれが気になって仕方がない。
頭の中でトリプルファイヤーの"銀行に行った日”が流れた。
もうこのままじゃダメだ。
直接役所に聞きに行ってその場で記入して提出してしまおう。そう自分を奮い立たせて、やっと重い腰をあげたのが今日だった、という訳だ。
役所系の場所に行く時はいつも妙に緊張する。
ルールとか規律とか決まりごとが詰まった場所に感じ、私のような適当人間はそれらに見透かされて怒られるのではないか…という気になるのだ。
何にも悪いことしていないのに運転中パトカーを見かけると姿勢を正してしまうような、そんな感じに似ている。
そんなこんなで、役所というところは事前に
「よし。今日は行くぞ。」
と若干の気合いを入れて行かなければならない。
「役所でも行ってくるかな〜」
なんていう風に、本屋やカフェの感覚でフラッと立ち寄るテンションで行ける場所ではない。
幾らかの緊張感の中、固定資産税償却資産課窓口へ。
その広いフロアへの来訪者は私の他に年配の男性が1人だけだった。
職員は皆パソコンに向かっている。
誰に声をかけたらいいのか、分からない。
多分誰にかけてもいいんだとは思うけど、今日は色々教えて欲しいのだ。
できる限り優しそうな人に教えてもらいたい。
そんなことを考えながら少しの間フロアをうろついていると、1番近くにいた若めの女性職員さんがこちらに気づいてくれた。
(…優しそう!!)
その職員さんに事情を話すと、快く対応してくれた。
ここぞとばかりに聞きまくる私。
バカだと思われてもいい。分からないものは分かる人に聞くより他はない。
こちらが拍子抜けするくらい、書類の記入はあっさり終わった。
そしてそのお姉さんは最後まで優しく、丁寧だった。
お姉さん、本当にありがとうございました。
心に引っかかっていたやるべきことを1つやりきり、役所の外へ。
ものすごく気分がいい。
自分もやればできるじゃないか。
そんな達成感を感じながら、車でご機嫌に「台風クラブ」のアルバムを流す。
さて、まだまだやるべきことは山積みだ。
でも大丈夫。
私は今日、役所に書類を提出し、税金を納める手続きができたのだから。
怖がらずに進もう。
いざ次なる課題、"確定申告”へ。
…とりあえず今日は役所でエネルギーを使い果たしたので、明日から頑張ります。
本当に、明日から。本当に。