ポケモンカードの対戦に慣れた人ほど基本ルールを確かめよう。
この記事は、私がポケモンカード(今後はポケカ)を始めてからの2年半で、ポケカをプレイする上で思ったことをまとめたものです。
ポケカを長く続けているプレイヤーにとっては当たり前だろという内容も含まれます。初心者から対戦に慣れて、いよいよ中級者という段階の人たちの基本ルールの確認になれば幸いです。
※一部誇張した表現がありますが、ご了承ください。
結論「ポケカは基本ルールがめちゃくちゃ大事」
ポケカには対戦における様々な基本ルールがあります。中でも、私が対戦において忘れてはいけない、蔑ろにしてはいけないと感じたのは以下の5点です。
・エネルギーは1ターンに1枚だけ手札からポケモンに付けることができる。
・サポートカードは1ターンに1枚だけ使える。
・グッズは1ターンに何枚でも使える。
・逃げるは1ターン1回、指定のエネルギーをトラッシュすることでできる。
・サイドカードを6枚取るか、相手の山札が無くなったら勝ち。
こういった基本ルールは、カードゲーム問わずゲームに慣れてくればくるほど、蔑ろにしてしまったり、敗因の検討から省いてしまったりすることがあります。私自身もそうでした。
しかし、チャンピオンズリーグ(CL)などの全国大会や、WCSなどでのいわゆる神プレイと呼ばれるプレイもこういった基本的なルールが根底にあります。ポケカの上位プレイヤーはこういった基本ルールの意味を理解し、適切に自身のプレイに反映させていることが勝率が高い要因の一つであると考えられます。
後述する内容にも、これらの基本ルールが密接に関わってきます。基本ルールを覚えて、ポケカの対戦に慣れてきた方々ほど、私と一緒に基本ルールをもう一度見直してみませんか?
① 「ポケカはカードをたくさんカードを引けるし、サーチカードも豊富なゲーム」?
これは、私がポケカを始める前に思っていたポケに対する印象です。私自身、ポケカの前はWIXOSSというTCGをプレイしていたため、「手札を全てトラッシュし、7枚引く」などのカードのテキストを、ぶっ壊れカードだと思っていました。
しかし、ポケカを始めてみるとその認識は半分正解で半分間違いであったことに気が付きました。
ここで大切な基本ルールは以下の3つです。
・エネルギーは1ターンに1枚だけ手札からポケモンに付けることができる。
・サポートカードは1ターンに1枚だけ使える。
・グッズは1ターンに何枚でも使える。
基本的に手札が増えるのはサポートカードです。しかし、これは1ターンに1回しか使えません。
エネルギーは1ターンに1枚しか付けられません。
つまり手札にサポートカードやエネルギーがたくさんあってもかさばるだけなのです。
また、グッズは、基本的に手札は増えません。むしろコストによって手札が減ってしまうカードもたくさんあります。
総合すると、確かにポケカはドローやサーチが多いですが、実際に手札が爆発的に増えるわけではなく、またサーチできるカードもエネルギーやポケモンが多く、そもそもそれを引いてこないと試合にならないカードばかりです。(一部例外カードは省きます。)
ポケカがドローやサーチが多いのに対人ゲームとして一方的な試合にならないのはこういった側面からだと思います。
こういったサポートカードやグッズの特性を理解することは、デッキ構築や対戦中の使うカードの選択に大きく関わり、見直しにつながるのではないでしょうか。
②グッズは使った方がいい?使わない方がいい?
他TCGでは、カードのコストを支払ってプレイする場合が多いです。デュエル・マスターズでいえばマナ、シャドウバースでいえばPPなどです。こういったカードゲームでは、手札のカードとコストを照らし合わせ、限定的なコスト内でできる手札のカードの最善の選択をすることが戦略につながります。
一方、ポケカは
・グッズは1ターンに何枚でも使える。
とある通り、手札がグッズだけであれば自身の1ターン目から手札のカードを全て使うことが可能です。
しかし、だからといって全部使ってよいのでしょうか。
その答えは「場合による」です。
私が実際にあった場面として「ハイパーボールで次のターンに進化するポケモンを持ってきておく」といった場面があります。この場合、相手のターンにナンジャモをプレイされてしまうと、せっかく手札に加えた進化ポケモンが山札の下にいってしまいます。ハイパーボールも使ってしまい、進化ポケモンも山札の下にいってしまっては、ただハイパーボールを使ってしまった損した人になってしまいます。
逆にハイパーボールを使わずに手札に残しておけば、相手にナンジャモを使われた時、ハイパーボールは山札の下にいってしまうかもしれませんが、山札の上の方から進化ポケモンそのものを引く可能性があります。
つまり、この場合はこのターンはハイパーボールは使わないで、次のターン使った方がよかったということになります。
しかし、ハイパーボールを使ったほうがいい場合もあります。それは山札に明確に欲しいカードがあり、不要なカードを山札から取り除きたい場合です。例えば、デッキにある「ボスの指令」を引きたいときに、先にハイパーボールで山札のポケモンを1枚減らしておけば、「ボスの指令」を引く可能性を上げることができます。それは相手にナンジャモなどの手札干渉系サポートカードを使われても同じです。
ポケカでは「使えるけど、使わない」がすごく大切です。私も使ってしまったが故に、後半必要なカードが引けずに負けてしまうことがありました。だからこそ、もう一度、「使ってよい場面か」「相手はどんなカードを使ってくるか」をよく考えてカードをプレイすることで、さらに戦略的にポケカを楽しむことができると思います。あなたは1ターン目の「大地の器」をなぜ使いますか?その大地の器のコストで今は使えない「すごいつりざお」を捨てますか?
③常に起こりうる大逆転
「相手の先行2ターン目に自分のメインのポケモンが倒されてしまったから、この試合はもう負けだ。」
このように、試合早々諦めてしまうことありませんか?ポケカに慣れてきたからこそ、対戦の見通しが立ちやすくなり、そう感じてしまう人も多いと思います。
私がポケカで初めて作ったデッキは「こくばバトレックスvmax+マホイップvmax」のデッキでした。こくばバトレックスvmaxの強力な特性とマホイップvmaxの大ダメージの噛み合わせは強く、初心者の私でも勝つことができ、楽しかったです。ある日のジムバトルで「連撃ウーラオス」のデッキと戦いました。こくばにとって、弱点を付ける有利な相手です。試合は順調に私が相手の連撃ウーラオスvmaxを倒して、サイドカードを3枚先行しました。その後もクロバットvを倒してサイドカードは残り1枚。勝ちをほぼ確信していました。しかし、そこから「ボスの指令+頂きへの雪道+リセットスタンプ」というコンボを喰らい、エネルギーの付いていないこくばバトレックスvがバトル場で逃げることができないまま、ベンチのポケモンがやられてしまい、なんとサイドカード1-6から逆転負けしました。前述の「ポケモンいれかえ」を使い切ってしまったことが敗因になってしまいました。
この体験から私は、ポケモンカードは一方的な展開になりかけても、常に逆転できる可能性があると感じています。そして、上位のプレイヤーはどんな劣勢でも、常に「どうやったら勝てるか」を考えているように思います。
逆転が起こるパターンはいくつかありますが、代表的なのは以下のパターンではないでしょうか。
・バトル場にベンチのエネルギーの付いていないポケモンが呼び出され、逃げられなくなったり、技を使えなくなってしまった。(麻痺などによるものも含む)
・ナンジャモやツツジなどのサポートカードで手札を減らされてしまい、プレイできるカードがなくなってしまった。
・スタジアムやポケモンの効果などでポケモンの特性が制限されてしまい、必要なカードを用意できなくなった。
これらのパターンもしくは、これらのパターンの組み合わせで、何もできないターンができてしまい、その間に大逆転を許してしまった経験がある人もいると思います。
ここでも基本ルールがやはり重要です。
・エネルギーは1ターンに1枚だけ手札からポケモンに付けることができる。
・逃げるは1ターン1回、指定のエネルギーをトラッシュすることでできる。
エネルギーは基本的に1ターンに1枚しか付けられないため、バトル場に出てしまったポケモンに逃げるエネルギーをつけてしまったら、他のポケモンにエネルギーをつけられず技を打つことができない場合があります。エネルギーをつけずにバトル場とベンチを入れ替わるには何かしらのグッズやサポートが必要です。また、技を打つためのエネルギーが2つ必要な場合は手札からエネルギーを貼るのでは2ターンかかってしまいます。これを知っているだけで、「ボスの指令でどのポケモンを呼び出せばまだ勝てそうか」など、負けそうなときでも、逆転の芽を掴むことができます。
・サポートカードは1ターンに1枚だけ使える。
これは「ボスの指令」を使ったら「オーリム博士の気迫」は使えないということです。どういうことかというと、ベンチのポケモンを呼ぶサポートと1ターンに付けるエネルギーの数を増やすサポートは、どちらかしか使えないということです。「ボスの指令を使うなら、相手のポケモンはこのターンエネルギーが足りず、技を打てない。」「オーリム博士の気迫を使うなら、相手ポケモンの技では、自ポケモンは倒れない」といった計算ができます。こうやって作った1ターンが逆転につながることがあります。(もちろんカウンターキャッチャーやエレキジェネレーターのようにグッズでできる場合もあります。)
・サイドカードを6枚取るか、相手の山札が無くなったら勝ち。
サイドカードを何枚取っても、6枚取るまでは勝ちではないということです。たとえサイドカードが1-6になっても最後の1枚を取るか取られるかするまでは勝ち負けはついていません。ここから逆転するにはサイドプランという考え方(どのポケモンを倒してサイドカードを6枚取るかという算段のこと)がとても大切です。相手にポケモンを倒させずに、自分はサイド6枚を取るためにどのポケモンを倒していくか、可能性は限りなく少なくても、デッキ内のカードを思い出しながら、勝ち筋を探してみましょう。
このように、基本ルールからポケカは最後まで結果が分からない、逆転が起こりうるゲームです。自分が逆転負けしたときは悔しいですし、逆に逆転勝ちしたときはこの上なく嬉しいです。一方で思いもよらない逆転負けをしたときには、相手のプレイに思わず感動してしまうことがあります。最後まで分からないからこそ、「どうやったら勝てるか」「どうやったら負けるか」を考えることにこそポケカの面白さがあるのではないでしょうか。
まとめ:ポケカは簡単で奥深いルールの素晴らしいゲーム
ポケカのルールは小さな子どもでも理解できるほど分かりやすいルールになっています。その一方で戦略の根拠に基本的なルールが隠れている場合があります。初心者から抜け出し、基本ルールをしっかり把握しているからこそ、「なぜこのルールが決められているのか」を考えることで、さらにポケカの戦略の幅を広げることができると思います。
まだまだポケカには特徴的な要素があります。(ポケモンやエネルギーはトラッシュから回収できるけど、グッズやサポートは回収しづらいなど)
みなさんもポケカにしかない面白さや特徴を見つけて考えてみてください。新たな魅力に気づくことができるかもしれません。
長文読んでいただき、ありがとうございました。