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スコッチ?アイリッシュ?いいえ【ウェルシュ】です。

こんばんは、本日も素敵なお酒の知識について綴っていきます。
今回はみなさんにあまり馴染みのないかもしれないウィスキーをご紹介しましょう。
「5大ウィスキーは大体飲んで、何か新しい物がないかな?」
そんなあなた、是非ご覧ください。

今回紹介するのは
【ペンダーリン】

イギリスのウェールズで造られているウィスキーになります。
我々はウェルシュ・ウィスキーと呼びます。

ウェールズはイギリスの中でもケルト系の文化が色濃く受け継がれている地域で、多くの古城や大自然があり観光地としても有名です。
「天空の城ラピュタ」の舞台のモデルになったと聞くとイメージがつきやすいですかね?

ウェールズのブレコン・ビーコンズ国立公園

実はウェールズのウィスキーづくりは歴史が非常に長く、一説にはアイルランドやスコットランドよりも前だとか、、、
西暦356年には蒸留酒が作られており中世には現代のウイスキーといえるものが多く作られていたそうです。

1890年代のウェルシュ・ウイスキー

ちなみにかの有名なアメリカン・ウイスキーを作った「エヴァンウィリアムス」「ジャックダニエル」一族はウェールズからの移民と言われておりますしかし禁酒運動の影響で19世紀以降には生産数も減り、19世紀末には一滴のお酒も造られなくなり幻のお酒となってしまいました、、、

そんなウェルシュウィスキーですが2000年にウェルシュ・ウイスキー社(The Welsh Whisky Company)が設立され、ブレコン・ビーコンズ国立公園内のペンダーリン(Penderyn)村にウイスキー蒸溜所を建設します。そして、熟成期間を経て、完成したウイスキーは100年の眠りから覚めたウェルシュ・ウイスキー「ペンダーリン(Penderyn)」として2004年3月1日、ウェールズの祝日「聖デイビッド・デー」に見事復活を遂げました。

そんなペンダーリンですが、蒸留機に大きな特徴があります。
フェラデー・スチルという単式蒸留器と連続式蒸留器が組み合わさった様な蒸留器を採用し、1度の蒸留で92%のアルコール精製することが可能です。
通常スコッチは2回、アイリッシュは3回蒸留してから原酒を樽詰めするのですがペンダーリンは1回の蒸留だけであとは加水を行い62%まで度数を下げて樽詰めするという他にない製法を行っています。

フェラデー・スチルの仕組み

この製法は消費エネルギーがこれまでの蒸留器よりも少なく、自然に囲まれた公園にある蒸留所ならではの信念が感じられますね。

さて、そんな唯一無二の製法が売りのペンダーリンのボトルをご紹介しましょう。


【ペンダーリン・マディラウッド】
バッファロートレースのバーボン樽で熟成の後、マデイラワインの樽で半年間追熟させた約5年熟成の一品です。
フルーティさや華やかさのある香りが特徴で、味わいはややドライ。
バニラ、クリーム、ドライフルーツのニュアンスが感じられます。
5年熟成にしては想像よりも丸みを帯びてマイルドで、バランスもよく感じました。


【ペンダーリン・シェリーウッド】
こちらもバーボン樽で熟成後、シェリー樽で追熟しています。
キャラメルのような少し焦がした甘みやレーズンなどの濃い葡萄系のアロマが特徴的です。
マデイラに比べると甘みとフィニッシュのドライさがはっきりと感じられる印象でした。

短い熟成年数ながらそれぞれの樽の個性を感じやすいのは一回蒸留の賜物でしょうか、、、
これからより熟成されたものがどのようなボトルになるかも期待させてくれます。
ウェルシュ・ウイスキー、まだまだ底がみえません。
5大ウイスキーに並ぶような、新しいジャンルをこれから確立して欲しいですね。

【ペンダーリン】はMixologyOnlineStore及び MixologyBoutiqueにて販売しております。
MixologyBoutiqueでは試飲も可能ですので是非お試しください。

Mixology Online Store (mixology-online-store.myshopify.com)
Mixology Boutique|スピリッツ&シェアリング株式会社 (spirits-sharing.com)



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