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キューバ生まれの隠れたカクテル。美しき歴史を彩る【メアリー・ピックフォード】

こんにちは!東京日比谷OKUROJI(オクロジ)にあるMIXOLOGY HERITAGE(ミクソロジー ヘリテージ)のバーテンダー角田と申します!
本日もご紹介いたします。様々なクラシックカクテルの誕生と歴史の繋がり。この記事を読んでバーに飲みに行った時のネタに、飲んでみたいカクテルの候補に、バーテンダーの皆様の一助になれば幸いと思っております。今回もとても興味深い内容となっております。(個人的に)


みなさま、ここで問題です。

キューバ生まれのカクテルを4つお答えください。

ダイキリ!!モヒート!!クバ・リブレ!!  あと一つ…?

知らない方、多いと思います。このカクテル。僕も正直詳しく知りませんでした。

ここで【カンチャンチャラ】と答えたあなたは余程の通です。素晴らしいですね。間違っていません。でも、ここでお話ししたいのはもう一つのカクテルなので許してください。

タイトルにもありました。今回ご紹介させていただきますのは【アメリカの恋人】とアメリカ中から愛された大女優に因んだこのカクテル。

メアリー・ピックフォードです。


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メアリー・ピックフォード(1892年4月8日~1979年5月29日)はカナダ出身の大女優であり、映画界の発展に貢献した一人です。

こちらのカクテルは細かな発祥こそ謎ではありますが、有力な説としては1920年にキューバの首都ハバナのセビリア・ビルトモア・ホテルのエディ・ウォークか、同じくハバナのナショナル・デ・キューバ・ホテルのフレッド・コーフマンによって1926年に考案されたとされています。

どちらにせよ、ハバナで生まれたカクテルであることからキューバ生まれのカクテルの一つに数えても問題はないでしょう。しかしながら、なぜこれほどまでにマイナーなカクテルとなったのか。これはキューバの歴史を話さずしては語ることはできません。

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時は1920年。アメリカ禁酒法時代。アメリカでは第一次世界大戦の影響もありお酒を飲むことを禁止されていました。たくさんのアメリカ国民はお酒を求め国外へ行きました。メキシコ、イギリス…。キューバもお酒を求める国民の大切な逃げ場でした。

当時のキューバというと第二次キューバ独立戦争が終わりやっと自分達の時代が来る!と歓喜に溢れていました。ですがそれは本当の独立ではありませんでした。アメリカの協力があり独立したキューバですが、"アメリカ保護国"としての独立でした。

スペイン統治下のキューバではサトウキビがたくさん取れることもあり、砂糖とラムをとにかくたくさん作らされていました。そこから"アメリカ保護国として独立"することができましたが、キューバとしては"取引先"が変わっただけでした。変わらず砂糖を作らされ続け、ラムを売り…。ですが、経済を回しているのはアメリカ。貧富の差が開き続ける。従わざるを得ない。そんな世の中でした。

そして1959年のキューバ革命へと向かっていくのです。

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話は戻り、1902年に悲願のスペインからの独立を果たしたキューバはアメリカの支えのもと国を発展させていきました。鉄道に道路に、サトウキビの生産も拡大。アメリカ中心の経済機構が出来上がっていました。その当時のブームの一つにサイレント映画。そう。"無声映画"です。かの有名な喜劇王【サー・チャールズ・スペンサー・チャップリン】が一世を風靡したのは言うまでもありませんね。

チャップリンは数人の仲間と共に映画会社を立ち上げるのですが、そのメンバーの一人にアメリカの恋人【メアリー・ピックフォード】がいるのです。

アメリカの人たちがキューバを訪れるようになり、たくさんの人が映画の話をしたことでしょう。その歴史の流れの中にメアリー・ピックフォードというカクテルは生まれました。

標準的なレシピ

○ホワイトラム     30ml

○パイナップルジュース 30ml

○グレナデンシロップ  1tsp

○マラスキーノ     1tsp

シェイクしカクテルグラスに注ぐ。


プロのバーテンダーはここにアレンジを加え、

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パイナップルジュースではなく、フレッシュのパイナップルを使います。パイナップルは約1/16玉使用します。


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パイナップルと材料をシェーカーの中に注ぎます。

ここでもうワンポイント!

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パッションフルーツのピュレを5ml加えることでよりフルーティなカクテルへと仕上がります。


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ブレンダーでしっかりと攪拌。そしてシェイク。


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ファインストレーナーを使い、パイナップルの細かな繊維を全て取り除きます。


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グラスに注ぎ、飾り付けをして完成!!


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フルーティで華やかなキューバ産ラムを使ったカクテル。まさにメアリーピックフォードのような可憐で素敵な女性を彷彿とさせます。


お家で作るには少し難易度が高いかもしれませんが、ぜひお店に行って飲んでみてはいかがでしょうか??


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次回もお楽しみに。

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