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南青山児童相談所建設騒動と建築、都市のブランディングについて
どーも
おっちーです。
先日ニュースなどで南青山に児童相談所を建設するにあたり住民が反対を起こしているという話が流れました。
その中の反対意見が過激なものも多かった為、記憶に新しい人もいるかと思います。
私個人の見解としては行政側は細かく真摯な説明を続けていくしかないと思います。
建築設計の仕事の3割は地域住民への対応と言っても過言ではありません。
決して事業に非があるわけではないので話せば通じ合えると思います。
そしてこの一連のニュースで改めて感じたのは「建築や都市のブランドとは何か?」という事です。
ブランドというのは「無形の価値」です。今回の件で南青山を一等地のブランドとして掲げそのブランド価値が下がる事を反対者は意見してました。
しかし、
本来街の価値、ブランドとはそこでの生活やその生活において生み出していく未来です。
今回反対者が掲げるブランドはあくまでも
「ブランドショップ」によって一時的に「もたらされた」者であり。
すぐにその存在意義を失う「薄っぺら」な者であると思いました。
今回この南青山の騒動とそして類する課題として「建築の保存、そのブランドについて」と言う2本柱を解説した動画を作成しました。
(上がyoutube版下がニコニコ動画版)
この動画では前半では南青山の件を紹介し、後半は類する問題として、近代以降のいわゆる「名建築」の保存という問題をこの「ブランド」という観点で解説してます。
後半の「建築の保存、ブランドについて」はやや無理やりねじ込んだ感じではありますが、非常に重要なテーマとして丹下健三設計の「香川県立体育館」を取り上げた上で解説しております。
動画の詳しい内容はここでは紹介しませんが、ここで問題として掲げたのは、近代以降の建築の保存に対して。
建築における最大の目的、存在意義としての、「住民の生活に利用される」と言うことを無視して、「デザインが良い、有名建築家の作品だから保存する」と言う論調が強く、建設的な議論がなされていないことです。
そしてこれは南青山の件と同じで「有名建築家の作品」「デザイン」
と言う「薄っぺらなブランド」に支配された論調なのでは無いでしょうか?
決して取り壊しを前提とするでは無く、はたまた原型を不便や倒壊のリスクと共存しながら利用するでも無い、未来に向けて建築の向き合い方を考える。
そして「建築の保存」に対して、ただ、実物をそのままにするでは無い様々な継承の方法をみんなで考えないといけない。
この動画を通して、感じ取れたら良いなと思います。
ではでは
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