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6/22(水) 2年半の闘い。-番外編 浪人生の自分へ。-

浪人生の自分へ。
 よぉ。きっと君は今人生のどん底を見ている気分だと思う。父親からの言葉に胸を痛め、涙を流しているに違いない。今、そんな過去の自分、君に手紙を書こうと思う。そうすることで、君が少しでも前向きに生きられることを願っている。

 毎日がしんどいと思う。食欲は沸かないし、昼夜逆転の日々に体がボロボロになっていることを俺は知っている。体だけでなく心もボロボロで、何事もネガティブに考えてしまい、早く受験終わってしまえと呟いているだろう。頑張れない自分に嫌気がさし、死にたいと思っているだろう。僕はそんな君に感謝をしたい。今こうやって幸せな日々を過ごせているのは全部君のお陰なんだから。ほぼ寝たきりみたいな生活をしていた君には想像もできないだろうけど、今の俺はたくさんの友人に囲まれ、やりたいことに全力で取り組んでいる。きっと、10年後の俺はこの日々を後悔しないだろう。君が想像するように、大学生は忙しい。そして、俺は他の人よりも特に忙しくなる。サークルを3つ掛け持ちし、塾講師のバイトに行き、絵を描いて、小説を書いて、歌って。休みなんて1日も無いさ。でも、本当に楽しい日々を送っている。え?勉強はどうしたって?もちろん続けてるさ。君が夏まで数学を頑張ったお陰で、俺は今大学の数学の授業についていけている。別にそういうつもりは無かったんだけど、新しくできた友人のせいで、教授に顔を覚えられてしまったよ。君が勉強したたくさんの無駄になった知識がこうやって還元されていくことを、俺はとても嬉しく思っている。

 頑張れとは言わない。頑張れないことを知っているから。ただ、死ぬなよ。気持ちを誤魔化して生き続けるんだ。きっと君も、過去の自分に感謝することになるから。

 君に2つだけアドバイスをしたい。
 1つ、君には今すきな人がいる。そしてそのこと話しているときに強く言いすぎてしまう。残念だが、今はもうそのこと関わることは無くなってしまった。 だから、自分の気持ちを彼女に押し付けてはいけないよ。君の気持ちは十分分かるけれども、今とても後悔しているから。
 2つ、君は軽音楽部に入ることになる。君はそこで輪に馴染めずたくさんのストレスを感じるだろう。だが、その中で少しずつではあるが、仲良くしてくれたり、めんどう見てくれたりしてくれる人が増えてくる。だから、じっと我慢するんだ。たくさん愚痴を言ってしまうかもしれない。辞めようかと思ってしまうかもしれない。でも、今ではとても大切な居場所になっている。焦りは禁物。だから頑張ってな。
 3つ、君は軽音楽部でバンドを立ち上げることになる。だが、そこでトラブルがあり、そのバンドは潰れてしまう。君はとても落ち込み、部活を辞めてしまおうかと本気で考える。ただ、このとき俺は君のことを思い出すんだ。歯を食い縛りながら耐えている君のことを。そんな君のお陰で、俺は自身の誤りを認め、バンドメンバーに謝ることができた。俺が自分から謝るなんて、君には信じられない話だと思う。俺は自分の課題に逃げずに取り組むことができた。これは君が受験に対して逃げなかったからできたんだよ。
 最後に、大学に対して1つだけ期待してはいけないことがある。大学生になっても君に彼女はできないよ。お陰で、童貞のまま二十歳を迎えたよ。だけどめげないでほしい。女の子からゴミを見るような目を向けられていた君とは違って、俺は女の子に「おはよう」って言ってもらえるんだ。これもまた信じられないよな。
 鬱病とは言えないが、今の君はどうかしてるんだ。だから、人生が真っ暗に見えると思うけど、諦めずに歩き続けてほしい。きっと俺に会えるからさ。

 2つ増えたのは気のせいだ。まぁ、とにかく、死んではいけないよ。君が今踏ん張ることで、俺が充実した日々を送れているのだから。最後まで諦めるなよ。

みわと↑

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