見出し画像

1/5(木) 推しのアイドルの口上を考えることになった話。

ご無沙汰してます。

2022年も終わり、新しい年になりました。お正月が終わってしまったのが残念です。普段会わない親戚と食事をしたり、家でだらだらと過ごしたりする時間は、受験生、浪人生をしていた私にとって実に2年ぶりの話でした。受験生のこの時期は試験が目の前ですから、何も考えなくていい正月が来るだなんて、当時は思いもできませんでした。

さて、時を遡ること2022年12月25日。生憎彼女童貞のままクリスマスを迎えてしまった20歳大学一回生は、その虚しさを紛らわすために推し、勿忘うたのLIVEに行きました。当然LIVEは楽しかったのですが、LIVE後の物販で今日のタイトルの話になったのです。いや、流石に本人に言われたわけではありませんよ。勿忘うたの古参、京太郎さんからです。
京太郎さん「お願いがあるんですけど」
↑「はい、何ですか?」
京太郎さん「"口上"を考えてもらいたくて」
口上と口で言われても"こうじょう"としか取れなくて、しばらく悩んでいたら、隣にいた同志、駄犬さんが
駄犬さん「あれでしょ、ガチ恋口上みたいな」
↑「なるほど、私でいいんですか?」
それもそのはず、私はまだ界隈に来て半年も満たない新参者。私が勿忘うたのおたく代表として、コールを考えろだなんて、後何年おたくしたら許されるのだろうか。
京太郎さん「いや、今一番すきやねんから。少なくとも、大学行ってるんやから俺より言葉知ってるやろ」
↑「はぁ、そうゆうもんですか?」

とにもかくにも、まだまだ新参者の私が、勿忘うたの大切なオリジナル曲「Lucid Dreaming」の口上を考えることになってしまいました。

京太郎さん曰く、「Lucid Dreaming」には既に口上が存在しています。私は、口上を考えるなんて初めてのことでしたから、京太郎さんにお願いして過去のものを見せてもらいました。それがこれです。

きらきら笑顔のうたちゃんは
みんなのかわいいアイドルさ
いつもすてきなお洋服
赤いリボンがよく似合う
時々がんばり過ぎるけど
ここに来れば笑えるよ
あの日の優しさ勿忘(わすれな) い
うたちゃん大好きありがとう!

私はこれをベースにしながら、口上の作成に挑みました。京太郎さんが私のすきなように作っていいと言ってくださったので、とても気軽に筆を進められました。

初期段階の口上がこれです。

~~うたちゃんは
勿忘草のお姫様
どんなにしんどい毎日も
君がいるから大丈夫
頑張りすぎるうたちゃんに
うたちゃんずからのラブコール
うたちゃんだけがだいすきで
誰より一番愛してる!

まず、"勿忘草のお姫様"というフレーズが一番始めに思い付きました。既存の"きらきら笑顔のうたちゃんは"に続くようなイメージを持っていたのですが、言葉を変えたかったので最初の一文は未完成のままです。「Lucid Dreaming」は感謝の気持ちや、うたさんにとって、LIVE会場で歌うことは笑顔になれることだ……みたいな歌詞なので、口上も感謝や励ましについて書けたらと考えました。ですから、かわいいアイドルだとか、服やリボンがっていうのは少しズレている気がしたのでカットしました。そして、"かわいい"、"笑顔"、"頑張る"、"だいすき"を入れたいなと考えている内にこの形に。"どんなにしんどい毎日も 君がいれば大丈夫"はうたさんのモットー"君が明日もう1日だけ、前を向いて生きていける歌を"に応えるようなイメージで書きました。既存の"時々がんばりすぎるけど"というフレーズがうたさんらしいと感じたので、上手く変化できないかなぁと考えているところです。頑張りすぎる君にエールを、ってところから派生させてラブコール。そういえば、勿忘うたおたくに"うたちゃんず"って名前があったなぁと思い出して、"うたちゃんずからのラブコール"というフレーズが生まれました。なかなか気に入ってます。最後の2行は私のうたさんへの想いです。私にとって推しはうたさんしかいないですし、他の誰よりもうたさんのことがすきだと思っています。そして、そんな気持ちは、ガチ恋勢のうたちゃんずならみんな持っているのではないかなぁとか想像しながら、"他のおたくよりも君だけがすきだよ"という曲がりくねったストレートな気持ちを表現しました。

ふむ……。何かが足りない。まだ足りない。もう少しうたさんらしい、そして私らしい口上が書けないだろうか、と既存の口上を見直していました。京太郎さん曰く、口上の音数がズレているそうで。私は既存の口上を口ずさみながら思いました。"ここに来れば笑えるよ"ってなんか言いにくくない?、と。口上は基本12もしくは13文字で1フレーズが構成されます。どうしてこんな11文字をここにほりこんだのかと違和感を覚えました。何か作者の意図があると。加えて、京太郎さんが「歌詞を取り入れるのもありだね」って言っていたことを思い出し、私は改めて「Lucid Dreaming」の歌詞を見直してみました。なるほど、確かに歌詞に"此処にいれば笑えた"、と。作者はこの歌詞をはめようと試みた結果、言いづらい口上になってしまったのかと。私はこの作者の"意図"をなんとか生かせないかと考えました。そして、生まれたのがこの完成形です。

毎日頑張るうたちゃんに
うたちゃんずからのラブコール
うたちゃんだけがだいすきで
誰より一番愛してる!
どんなにしんどい毎日も
君がいるから前を向く
全てが輝くこの場所で
君に伝えるありがとう

まず、口上は「Lucid Dreaming」のラスサビ前に入ります。ラスサビではサビのフレーズを3回繰り返すのですが、最後だけ歌詞が変わります。その歌詞を口上に入れられたらうたさんとレスポンスし合うみたいで素敵かなぁと考えました。それで生まれたのが"全てが輝くこの場所で 君に伝えるありがとう"です。実は、"全てが輝いていた"、"ありがとう"の歌詞は共にラスサビの最後でしか登場しないのです(他は"全てが楽しかった"です)。ここはこだわりました^ ^ 一番伝えたいことって最後に持って来がちなんですよ。"ありがとう"の歌詞はきっとうたさんがこの曲で一番伝えたかったことなんだろうと。そうであるならば、やはり口上の最後は"ありがとう"でなければと思いました。既存の口上もシメが"ありがとう"なので、そういう意図だったのかもなぁとか深読みしつつ。すると、"うたちゃんずからのラブコール"以下を前に持ってこないといけなくなり、ここで"勿忘草のお姫様"は無くなりました。口上の始めが"頑張りすぎるうたちゃんに"だと入りからネガティブな表現になってしまうので、"毎日頑張るうたちゃんに"に変更して、ポジティブなニュアンスのものにすり替えました。そして、"君がいれば大丈夫"が言い辛いことに気づいたのと、せっかくなら"君の歌で前を向けるのさ"というニュアンスを持たせたかったので、"君がいれば前を向く"に変更しました。こうすることで、よりうたさんのモットーへの返事であることが分かりやすくなりましたし、音の数も12と綺麗になりました。

ここで改めて思うのは、既存の口上がしっかり作られているということです。"笑顔"、"赤"、"頑張りすぎる"、"ここに来れば笑えるよ"、とうたさんの特徴や「Lucid Dreaming」の歌詞が入っていて、おまけに"勿忘い"なんて粋なことをしています。私は、できるだけこの既存の口上の作者の意図を読み取りながら新しいものに変えたいなと考えていました。既存の口上、そして私のオリジナリティーが上手く混ざっていれば嬉しいなと思います。

少し文章がだらけてきたので今回はこの辺で。さかもとさん曰く、「口上はミーム化してこそ完成する」。私の口上が上手く界隈に溶け込んでくれたらいいなと願っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?